「これで3回目の逮捕。他にもお隣さん揉めて、警察沙汰が2回もあったり……。“出ていってほしい”と思っている住民は多いですよ」
と容疑者宅の近隣住民は顔をしかめる。
静岡県警牧之原署は7日、同県牧之原市の自称会社員・伊藤克幸容疑者(59)を建造物侵入の疑いで逮捕した。
「容疑は、正当な理由がないのに同市内のコンビニ店舗に侵入したというもの」(全国紙社会部記者)
菓子類を1時間ほど無意味に触るなどの迷惑行為
実は伊藤容疑者は同コンビニで店員に“金はないがタバコをくれ”と言ったり、大声を張りあげたり、菓子類を1時間ほど無意味に触ったりなどの迷惑行為で3、4年前に店側から出入り禁止を宣告されていたという。にもかかわらず、同店にたびたび姿を現していて……。
「7日午前1時30分に入店して、店員に“金はないがコーヒーをくれ”と謎の声かけ。同日午前3時30分には車で同店の駐車場へきて、ゴミ袋を投げ捨てていき、午前6時過ぎに再び現れて店員に声をかけた。このときに店員は110番通報して、駆けつけた警察官が“もう来るな”と警告。一旦は帰った容疑者だったが、同日午前8時30分にまたも来店したため、現行犯で逮捕となったわけです」(捜査関係者)
逮捕の3日ほど前にも伊藤容疑者は同店に現れていて、店員が110番通報したばかりだったというから呆れてしまう。
これほどまでに迷惑行為を繰り返す容疑者は、いったいどんな人物なのか。
容疑者が同県牧之原市にある家賃月4万円の一戸建てに単身で引っ越してきたのは、5年ほど前。
「以前は名古屋に妻子と住んでいたけど、離婚したみたい。ここにきたときは運送会社でトラックの運転手をしていた。だからなのか、家に帰ってこないときが多くてね」(近所の住民)
近所の主婦は、やさしいところもあると証言する。
「機嫌がいいときは、きちんと挨拶してくれてね。うちに車がなくて、段ボールなどをリサイクルセンターに持っていきたい時、“オレが車で運んであげるよ”と言ってくれて。だけど、感情の起伏が激しくて、機嫌が悪いときもあるわね」
容疑者をよく知るかつての知人はこう話す。
「名古屋にいた頃は大手工具メーカーの営業職をしていた。ここへ来る前は、隣の菊川市でドライバーをやっていた。でも、足が悪くて“病院へ行くから”などと言って、仕事を休みがちだったからクビになっちゃったのよ。それで、今の一軒家に移り住んだみたい。だけど、ここへ来ても仕事が続かなかった。さらには菊川市の飲み屋さんでも迷惑行為をして出禁になっていたようでね」
過去には元妻へのストーカー行為で逮捕
冒頭にある容疑者の逮捕歴、1回目は4年ほど前に起こしたガードレールへの落書き行為。2回目は昨年秋、愛知県の県迷惑防止条例違反だったのだが、
「元妻へのつきまといと、元妻の母親への嫌がらせが原因らしくて、元妻の母親が通報したみたい。名古屋から警察が来て、張り込んでいたね。警察に連行されるとき、近所には“改心して戻ってきます”と言い残していたよ」(近所のご主人)
だが、その思いも虚しく、今回の事件とあいなった。同コンビニがターゲットになった理由については、
「あのコンビニは容疑者の昔の職場の同僚がよく行くところ。あそこで“タバコを買いたいが、20円足りないから貸してほしい”と頼まれて、貸した人もいる。誰かにかまってほしいんじゃないかな……」(前出・知人)
容疑者には今度こそ、本気で改心してもらいたいものだ。