アイロンを使う除菌方法も。脱水が終わり濡れたままの洗濯物に中温から高温にしたアイロンをほぼ乾いた状態になるまでかける ※画像はイメージです

 日常の気になる疑問を解決!部屋干しの生乾き臭を防ぐ方法は? 知って楽しいおもしろ雑学を友達や家族にも教えてあげよう。

知って楽しい!おもしろ雑学

Q.部屋干しの生乾き臭を防ぐ方法は?

A.酸素系の漂白剤と40℃のお湯を使うと、1か月は臭いを防げます。(横浜国立大学名誉教授 大矢勝さん)

 もうすぐ梅雨時季。雨が続くとどうしても避けられないのが洗濯物の部屋干しだが、嫌な生乾き臭が気になる。対策することはできないのか。

「酸素系の漂白剤とお湯を使うことで、生乾き臭を予防することができます」

 そう教えてくれたのは、洗浄と洗濯に関する研究を長年行ってきた、大矢勝さんだ。

「あの生乾き臭の原因は、『モラクセラ菌』という雑菌。この菌は湿気が大好物のため、部屋干しで洗濯物が乾くのに時間がかかると増殖して、悪臭を放ちます。

 増殖したモラクセラ菌はバリア状に積み重なり、洗濯をしても落とせなくなってしまいます。そんな菌の弱点は実は『熱』なんです」(大矢さん、以下同)

 60℃以上のお湯で洗うと除菌できるというが、日本の洗濯機は水で洗うのが前提のため、60℃のお湯は使えない。また、50℃を超えるお湯だと生地が傷む可能性も。そこで試してほしいのが、酸素系漂白剤と40℃のお湯を使った裏ワザ。

「40℃のお湯を入れたバケツに酸素系漂白剤を入れて溶かし、臭いの気になる洗濯物を15分から20分ほど漬け込んでから通常と同じように洗濯しましょう。こうすることで、モラクセラ菌を退治できます。

 ポイントは40℃のお湯を使用すること。25℃と40℃で洗った場合を比べると、40℃で洗った場合のほうが高い除菌効果を発揮することが比較実験でわかっています」

 この方法での除菌効果は1か月持続するというからうれしい。なお、酸素系漂白剤が使えない衣類もあるので、製品の取り扱い表示を確認してほしい。