松平健

 若者に人気の街、渋谷。その一等地にある渋谷パルコの一角では、聴きなじみのある陽気な音楽が流れていた。松平健が'04年に発表した『マツケンサンバ2』だ。

「5月12日から、『ビバ〜マツケンサンバ2 ワールドカフェ〜オレ!』が開催されているんです。渋谷を皮切りに、愛知や大阪でも実施されるそう。カフェでは曲のコンセプトに合わせたコラボメニューを提供しています。全席予約制ですが、チケットは販売されるやいなや即完売。あまりの人気に、東京での開催期間を急きょ延長しました」(ネットニュース編集者)

 コラボカフェに行ったファンの女性は、興奮冷めやらぬ様子で語る。

「四方八方に、金色の衣装を着た松平さんのパネルがあって、店内BGMは『マツケンサンバ2』の英語版と日本語版。ときおり、カフェの来店客に向けての松平さんからのメッセージが流れたり、料理のメニューにも必ず松平さんの写真が飾りとして添えられていて、ファンにはたまらない空間でしたよ。併設されているグッズショップも大盛況で、売り切れているアイテムもありましたね」

 松平健といえば、『暴れん坊将軍』をはじめとして、昨年のNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にも出演した、時代劇の大スター。店内にも時代劇ファンが詰めかけたのかというと……。

「意外かもしれませんが、お客さんのほとんどは20代から30代の女性です。みんな、松平さんのコラボメニューを撮影して楽しんでいましたよ」(同・ファンの女性)

マツケンが“アラサー世代”に刺さるわけ

 “アラサー世代”で松平がブレイクしている理由はなんなのか。27歳のファンに聞いてみると、予想外の答えが。

『マツケンサンバ2』コラボカフェには、楽曲の世界に合わせた陽気なメニューがそろう(公式HPより)

「人にもよると思いますが、私は松平さんというより『マツケンサンバ』のファンなんですよね(笑)。明るい曲調もそうですし、ド派手な衣装やセット、“サンバ”というタイトルなのに、サンバの要素がほとんどないところも含めて、クセになっています。見ていると元気が出るから、グッズも“持ち歩けるパワースポット”という感覚で買ってしまうんです……」

 急増しているアラサーファンに対して、松平サイドもサービスを欠かさない。

今のアラサー世代は、『マツケンサンバ2』がリリースされたときは小学生から高校生。若いときに聴いた曲は強く印象に残りますから、“再ハマり”しやすいのでは。運営側もそれを狙っているのか、グッズのなかには“ガラケー”時代の待ち受け画面のような加工がされているステッカーがあったりと、アラサー世代が懐かしく思うようなデザインもありますよ。松平さんはグッズの監修も行っているといいますから、『マツケンサンバ』の主なファン層を理解しているのでしょうね」(前出・ネットニュース編集者)

 上様の掌上で、アラサーは踊りっぱなし!?

2016年、長男の運動会を木の陰からそっと見守る松平健

 

2016年、再々婚した妻と長男の運動会を見守る松平健

 

『マツケンサバ2』を歌い踊る松平健と、“カツケン”こと香取慎吾

 

1978年、25歳にして『暴れん坊将軍』に抜擢された松平健