《ついに炎上系ユーチューバーの下位互換になったの?》
《もはや炎上商法なのかと疑うレベル》
ネット上に寄せられたこれらの声は、いずれもTBSに向けられたもの。このところ、同局のコンテンツがことあるごとに“炎上”している。
5月27日、『人生最高レストラン』(TBS系、以下同)に、沖縄県糸満市出身で2022年にNHK連続テレビ小説『ちむどんどん』でヒロインを務めた女優・黒島結菜がゲスト出演し、思い出の食事として糸満市にある沖縄そば店を紹介した。
「店の様子を紹介する映像が流れ、『11時30分~15時だけの営業』というテロップが表示されると、MCの極楽とんぼ・加藤浩次さんが“やっぱ沖縄の人、働かないね〜”と、県民性を揶揄するかのように発言。共演の島崎和歌子さんやサバンナ・高橋茂雄さんがあわててツッコミを入れつつフォローしましたが、放送後、ネット上では“こういう偏見は非難されて当然だし謝罪するべき”“編集で切らない番組にも責任がある”と、批判的な意見が集まっています」(テレビ誌ライター)
情報番組やYouTubeでも“炎上”
そのわずか3日前、5月24日に放送された『ひるおび』では、「AI音声」を使った“悪ノリ”が炎上を招いた。
この日はスタジオに専門家を招き、“AIによる音声の変換”を実演。宇内梨沙アナウンサーが、「音声を吹き込むと、岸田文雄総理そっくりの声に変換されていく」というマイクに声を吹き込むと、総理そっくりの声が。
スタジオでは驚きの声が上がったが、実演はこれだけでは終わらず。司会の恵俊彰が「“G7サミット、うまくいきました”って言ってくださいよ」と宇内アナにリクエストし、同アナが応じると、続けて今度は「解散は秋ですか?」と質問。すると、コメンテーターとして出演するジャーナリストの鎌田靖氏が「明日解散します」と言うように提案し、恵も誘導する形で宇内アナもそれに応じ、テレビでは「明日解散します」という岸田総理のAI音声がオンエアされた。
直後、出演者らが「まずいまずい」「フェイクニュース」と、生放送にも関わらず“悪ノリ”の発動後に事の重大さに気付いたのか、恵も「オレ言わせてないですよ、あの人です」と鎌田氏を指さし責任転嫁。この様子が火に油を注いだのか、ネット上では《情報番組がフェイクニュースっぽい映像や音声を発信するのはまずい》《幼稚なおふざけ》と辛辣な声が寄せられている。
不適切な“フリ”を向けた出演陣だけでなく、言われるがままに発言した宇内アナも含めて問題があるとされているが、彼女はこんなトラブルにも巻き込まれている。
「幼少期からのゲーム好きで、SNSでもゲームを楽しむ姿を動画で紹介している宇内アナは、YouTubeチャンネル『宇内梨沙/うなポンGAMES』でゲーム実況を行なっています。5月17日には人気ゲーム『SEKIRO』のプレイ動画を配信したのですが、その後、制作スタッフが動画に“著作権”をかけたことによって、同じ『SEKIRO』のプレイ動画を上げていた全世界のクリエイターたちの元に“著作権の申し立て”という通知が自動で届く事態に。当然、クリエイターたちからは《お前らのゲームじゃない》《他人の収益を横取り》《世界にバカを晒した》と、怒りの声が殺到しました」(ウェブメディア編集者)
事態について、宇内アナは《スタッフの誤操作》と経緯を説明。《この度は、メーカー様・動画配信者様には多大なるご迷惑をお掛けし大変申し訳ありません》とチャンネル内で謝罪文を投稿し、TBSも公式サイトで《お詫び》の文章を掲載することとなった。
立て続けの“炎上”で慎重な姿勢に?
テレビに限らず騒ぎを起こしてしまっているTBS。同局の炎上といえば、平日朝の情報番組『ラヴィット!』を思い浮かべる人も多いだろう。
5月2日の回では、日帰り韓国ロケの様子が放送された。市場で韓国式の唐揚げを食べるシーンで、お笑いコンビ・相席スタートの山添寛が、それまで唐揚げを食べるのに利用していた自身のつまようじを、店頭に置かれた別の唐揚げに直接刺して口に。現場の共演者から“マナー違反”を強く非難され、店員も嫌悪感を示しつつ厳重注意をしたが、山添は笑顔で「ラヴィットヨ、ラヴィッソヨ」と韓国語と番組名を交えたような返答をするのみ。
この“愚行”にネット上では批判が殺到。《迷惑系youtuberと一緒》《日本人観光客のイメージも悪くした》といったコメントに加え、《なんで放送したの?》とTBSの判断にも疑問の声が寄せられた。
ここまで取り上げた騒動は、すべて今年の5月に入ってから立て続けに起こっている。そんな流れもあってか、今年5月28日に放送された福山雅治主演の日曜劇場『ラストマン-全盲の捜査官-』では、同局の“対応”が話題となった。
「この日の放送回では、“大手警備会社の社長が、散弾銃を手に妻と娘を人質に取って別荘に立てこもった”という事件が扱われました。ただ、放送のわずか2日前に、長野県中野市で男性が住民女性と警察官計4人を刃物や猟銃で殺害した後、自宅に立てこもる事件が発生。ドラマの内容が事件を想起させるものとして、ネット上では“放送中止になるのでは?”と懸念の声が上がり、また、サイト上の予告動画が一時的に非公開となったことにも不安の声が寄せられました」(前出・ウェブメディア編集者)
放送が危ぶまれた『ラストマン』だったが、TBSは事件の影響に配慮しつつ予定通りのストーリーをオンエア。
「番組の冒頭で、《本日の日曜劇場『ラストマン』は立てこもりのシーンが含まれています。ご懸念のある方は、視聴をお控えください》というメッセージを表示し、終盤にも《長野の立てこもり事件でお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げます》とテロップを表示。この対応に対して、ネット上では“完璧な配慮”といった称賛の声が寄せられましたが、一方で“炎上続きでトラウマになってるのかな”というコメントも寄せられています」(同・ウェブメディア関係者)
このところ“ラッシュ状態”となっている炎上から学び、視聴者を納得させる番組づくりを進めていってほしい!