濱田マリ

 5月29日に放送されたNHKの情報番組『あさイチ』が、SNSを中心に大きな話題となった。

「その日『あさイチ』では、過去のNHK連続テレビ小説、通称“朝ドラ”の主題歌を振り返るコーナーがありました。朝ドラファンとして知られるサバンナの高橋茂雄さんがMCを務め、メインで取り上げられたのは、'21年に放送された『カムカムエヴリバディ』。歌手のAIさんによる主題歌『アルデバラン』の誕生秘話や、“神回”といわれている名シーンについて言及したんです。SNSでは《思い出して感動した》《やっぱりカムカムは最高だったな》と称賛の声が相次ぎ、Twitterでは『あさイチ』や『アルデバラン』など、複数のワードがトレンド入り。大きな反響がありました」(テレビ誌ライター、以下同)

出演作のすべてが名作の女優

 '61年の『娘と私』以降、数多くの朝ドラが放送されてきたが、そのすべてが名作といわれているわけではない。

「現在放送中の『らんまん』は、初回視聴率こそ苦戦しましたが、回を追うごとに評判が良くなり、視聴率も上昇してきています。ただ、その前の『舞いあがれ!』は振るわず。前々作の『ちむどんどん』に至っては、Twitterで“ちむどんどん反省会”というハッシュタグが作られ、視聴者のツッコミが毎日絶えないほどの不評ぶりでした」

『ちむどんどん』

 天下の朝ドラとはいえ、人気が出るかどうかは内容次第。しかし過去作を振り返ると、出演した朝ドラがすべて“名作”認定を受けている女優がいたと、SNSで話題に。

その日の『あさイチ』にも出演していた濱田マリさんですよ。'92年に『モダンチョキチョキズ』というバンドのボーカルとしてデビューし、現在は女優として活動しています。彼女は複数の作品に出演しているのですが、まず、“朝ドラ史上最高傑作”といわれることも多い、'11年放送の『カーネーション』で、髪結い店を営む近所の女性役を演じています。

 その後は、外国人の女性を初めて主演に据え、大きな話題を呼んだ'14年放送の『マッサン』でおせっかいなご近所さん役。そして『カムカムエヴリバディ』では、主人公を娘のようにかわいがるクリーニング店を営む夫婦の妻役を務めています。この3作はどれも根強いファンが多いんです。朝ドラに複数回出演している人は多数いますが、出演作のすべてが名作というのはなかなか珍しいことですよね」(テレビドラマ研究家、以下同)

『カムカムエヴリバディ』は賞を多数受賞するなど、大きな反響が(番組公式HPより)

 濱田はこの3作品で、主人公を取り巻く脇役を務めている。

濱田さんが演じる役に共通しているのは、主人公の面倒を明るく見守るような、“近所のおばちゃん”的な役だということ。脚本の内容や、主演俳優の力はもちろん大きいでしょうが、濱田さんの演技力が作品に温かみを添えているのも、“名作認定”に一役買っていますね。巷では、“朝ドラに濱田さんが出れば、それは名作になる”と、“法則”にしている人もいます(笑)

 濱田がまた朝ドラに出演すれば、もう“反省会”は必要なくなるのかも!?

 
朝ドラ『舞いあがれ』の脚本家が変わったことに不満を漏らす視聴者(Twitterより)

 

朝ドラ『舞いあがれ』の脚本家が変わったことに不満を漏らす視聴者(Twitterより)

 

朝ドラ『舞いあがれ』の脚本家が変わったことに不満を漏らす視聴者(Twitterより)

 

朝ドラ『舞いあがれ』の脚本家が変わったことに不満を漏らす視聴者(Twitterより)

 

連続テレビ小説『舞いあがれ!』の人物相関図