「日本の超マズい飲食チェーン地雷店5選」との不穏タイトルで投稿されたYouTube動画が炎上騒動を招いている。
投稿したのはYouTubeチャンネル登録者数250万人の台湾人ユーチューバー・蔡阿嘎(ツァイ・アガ)。台湾で活動する38歳のユーチューバーで、日本で言うHIKAKIN(ヒカキン)やはじめしゃちょーのような人気者だとか。
そんな彼が【日本の東京を案内したいと思います】と来日してまで撮影したのが、冒頭の「日本の超マズい飲食チェーン地雷店5選」という企画。アガ曰く、
【東京を紹介するときに(他の撮影者は)いつも美味しい食べ物ばかり取り上げます。それはもう退屈でしょう!? 私は他人を不快にしたり、傷つけたくはありませんが、今日は日本のマズいレストランを5軒紹介します! 超不味いです。そんな全国チェーン店を 日本で見つけたら絶対に入らないで下さい!!】
他のユーチューバーとは一線を画した企画ということなのだろうが、同行する妻・李佩潔(二伯、リ・ペイチェン)も【今年は何人を怒らせるつもりなの?】と苦笑い。どうやらユーチューバー夫婦にとって、これは“日常”のようだ。
蕎麦にフライドチキン、ファミレスも
まずアガらが紹介したのが、空港内に店を構える大手牛丼チェーン店。持ち帰り用の牛丼弁当を1つ購入すると、そのまま店先で夫婦を含めた出演者6人で食べ回す一行。それぞれが口々に【めちゃくちゃマズい】【理解できないマズさ】【ご飯炊いてるの?】【学校給食よりひどいよ】と言いたい放題。
以降も、都内の街に繰り出しては、誰もが知るそば店、フライドチキン店、ファミリーレストラン、うどん店と全国展開する大手チェーン店で食レポを撮影。その度に、
【食品サンプルからしてマズそう】【日本にもマズいラーメンがある】【スーパーの方が美味しいんじゃないの】【とにかく油っぽい】【市場で食べてるみたい】【悲しくて落胆した】などと、アガらは「マズい」を連呼し続けたのだった。
すると日本の飲食チェーン店を貶めるような動画は、台湾国内で瞬く間にSNSで拡散されて炎上。現地のニュースや新聞でも報じらて批判されると、アガらはYouTubeチャンネルに動画を投稿し、“今後は態度をあらためて改善していく”“日本のチェーン店への評価が高かったため”などと釈明、謝罪。
ある意味、大バズりした「日本の超マズい飲食チェーン地雷店5選」動画も削除したのだった。
言葉がわからないから平気だよ
「シンプルな商品レビューであれば問題は大きくならなかったように思います」とは、YouTubeやSNSの炎上トラブルに詳しいITライター。
確かに、新商品や話題のグルメのレビュー動画は日本人ユーチューバーにもお馴染みの企画であり、はたまたテレビでも「合格・不合格」などと評価をつけるバラエティー番組もある。アガも個人的な「好き・嫌い」の感想だったならば、ここまで炎上することもなかったのかもしれない。
「ただ、彼らは店前の通路を占拠して歩行者の邪魔になったり、店内で大声を上げたりと他の迷惑になる撮影をしていました。それでいて一つ二つの商品を多人数で分けて食べたり、また店主が好意で勧める調味料を嘲笑ったりとマナーの悪さも露呈。
さらには“日本人はわからないから平気だよ”などと、店員やお客さんが言葉をわからないのをいいことに堂々と“マズい”と言い放っていたのが、台湾人のネットユーザーからも問題視されたのです」(同・ITライター)
投稿した謝罪動画でも、“日本語字幕”は宛てがわれずにあくまでも国内向けの謝罪に終始したアガら。ユーチューバーによる迷惑行為は日本だけではないようだ。