25年ぶりのオリジナルアルバム『二十世紀FORTHEPEOPLE』6月14日発売!初回盤A9680円、初回盤B6050円、通常盤3960円

 坂本昌行、長野博、井ノ原快彦によるユニット・20th Century(通称:トニセン)。昨年5月、井ノ原が主演するドラマ『特捜9 season5』の主題歌『夢の島セレナーデ』の配信リリースをスタートに新曲を次々と発表。

トニセン、音楽活動を本格スタートさせたきっかけ

 今年の1月から2月には、14年ぶりの全国ツアーを開催と積極的な活動を続ける3人が、25年ぶりのオリジナルアルバム『二十世紀 FOR THE PEOPLE』を6月14日にリリース。改めて、グループでの音楽活動を本格スタートさせたきっかけを聞くと、

井ノ原「“トニセンは継続する”と書いてある記事を見て、そうなの?って」

長野「そもそもトニセンを継続するか、しないかの話をしてなかったから(笑)」

坂本「事務所が後押しをしてくれたんです」

井ノ原「“トニセンを続けたい”と言葉にして伝えてはいなかったのですが、察してくれたというか。それなら、早く行動したい。フットワーク軽くできることは何だろうと考えたときに、配信という案が出て。そうしたら、まわりのスタッフも“定期的にリリースしましょう!!”って(笑)」

 昨年から今年にかけ配信シングルとして発表した8曲に5曲の新曲を加えたアルバムができあがった。

坂本「形になるときって、自然と勢いよく進んでいきますよね。そんな感じで配信から始まって、アルバムに至った感じです」

井ノ原「“この方に作っていただけたらありがたいね”と話をしていた方たちが、みんな楽曲提供してくださって。これは大事にしていかないと、と」

長野「ほんと、ありがたいね」

竹内まりやや谷中敦と川上つよしなど豪華アーティストが参加

 竹内まりや、東京スカパラダイスオーケストラの谷中敦と川上つよし、真心ブラザーズのYO-KINGなど、豪華アーティストが参加している。

長野「僕らが歌ったり、聴いていて心地いい曲を集めました」

井ノ原「どの世代の方に聴いていただいても、“いい”と思っていただけるような普遍的な楽曲を選んだつもりです

 アルバムのタイトルを『二十世紀 FOR THE PEOPLE』にした理由を聞くと、

坂本「僕ら、V6として『MUSIC FOR THE PEOPLE』でデビューさせていただきました。今回、改めて、音楽って、みんなのためにあるものだよなと考えたときに、デビュー曲が素敵なタイトルだと思ったんです。少し恥ずかしくはあったんですが、今回のアルバムのタイトルに『MUSIC FOR THE PEOPLE』はどうかと提案したら、みんなどんなリアクションを取っていいかわからない顔をしていて」

井ノ原「はははは」

坂本「それなら、僕ら、二十世紀に生まれたグループだし、グループ名の20th Centuryもかけて『二十世紀 FOR THE PEOPLE』にしようと」

井ノ原「『MUSIC FOR THE PEOPLE』だと、許可を取らないといけないんじゃないかみたいな話にもなって(笑)。デビュー当時、ライブのタイトルとかいろいろなところに“FOR THE PEOPLE”をつけていた記憶もありましたし。“20th Century FOR THE PEOPLE”だと、“みんなのために僕たちトニセンがいる”という、ちょっとおこがましい感じになってしまうので、この形に落ち着きました」

 '80年代後半から'90年代前半をイメージさせるジャケットに身を包んだ3人が、ポケットバイクでポーズを決めるジャケット写真も印象的だ。

井ノ原「みんなでアイデアを出し合っているときに“大人が乗るポケバイっていいよね”と盛り上がっちゃって。長野くんは、持ってるんだよね」

長野「以前は2台持っていて、1台あげちゃいましたけど」

井ノ原「子どもたちがサーキットで(モータースポーツの入門カテゴリとして)ポケバイに乗ってレースをする。そこから、成長してバイクに乗るようになって」

長野「そうそう。でも、大人でも乗れますよ。実測で120キロくらい出るので、結構スピードも出るんです」

井ノ原「スーツもスタイリストさんが、『あぶない刑事』の衣装を担当していた会社から借りてきてくれて」

長野「髪型も意識してね」

井ノ原これは裏話ですが、舘ひろしさんがポケバイに乗っている写真を見つけて、それがすごくよかったので再現してみたかったというのもあります」

僕らが思うことと世間にズレがある

 今回のアルバム作業を通して、感じたことを聞くと、

坂本去年からトニセンとして本格的に音楽活動をしてきた中で、何がいちばんうれしかったって、3人が何も変わっていないこと。それぞれ個人の仕事をして、いろいろなことを経験して、吸収してきて、目指すものが変わっていくのは当たり前。それが、3人になったときに、何も変わらないベクトルの向き、ふざけ方、楽しみ方をしてくれて非常にうれしかったんです。変わらない素晴らしさは、こういうことなんだと感じることができました」

長野「僕らのファンの方々からは、CDにしてほしいというお声もあったので、それが実現できたこともうれしいですね」

井ノ原「カッコいいことも、そうじゃないこともできる。こういうテイストの大人のグループは、そういないと思う。だから、楽しんでやらせていただいています。いま、後輩のアーティストたちがやっていないことに挑戦したいと考えています。だから、意外と先を見ているのかもしれない」

 '21年、惜しまれながら25年の活動に幕を下ろしたV6というグループは、3人にとってどんな存在なのだろうか。

長野「僕らが思っていたことと、世間からの印象に少しズレがあるように思うんですよね」

井ノ原「例えば、地元のことを自分たちより外から来た人たちのほうが知っているときってあるじゃないですか。そんなお店があったの!?と気づくみたいな。それと同じ感じです。リーダーにとって、どういうグループでした?」

坂本「6人グループだよね」

長野井ノ原「(笑)」

坂本「よくスタッフの方から“職人気質な部分が強い”とは言われていました。モノづくりに関して、みんなこだわりを持ってやっていたような気がします。それができるようになったのは、歌番組やバラエティー番組、ドラマ、映画、舞台といろいろなところで勉強をさせていただけたからこそ。6人が集まったときのこだわりはすごかったですね」

 今回のアルバムを3人(森田剛、三宅健、岡田准一)は聴くのだろうか。

井ノ原「たぶん、聴かないと思います」

長野「プレゼントしても聴かないよね(笑)」

井ノ原「勝手なイメージだけど(笑)」

坂本「そう、勝手なイメージだし、もし、ちゃんと聴いてくれていたらごめんなさいだけど、森田さんは、たぶん車の中に置きっぱなしだと思う」

井ノ原「昔、自分の本を渡したことがあるけど、きっと車の中に置きっぱなしだろうなとは思ってた(笑)」

長野「CDかなんかを手渡ししたときも、“ありがとう”ってそのまま机に置いて帰っていったしね」

坂本「サイン入ってるから、持って帰れよ!!ってね(笑)」

井ノ原「3人がそうであってほしいっていう、僕らの願望でもあります(笑)」