『全国「みどりの愛護」のつどい』の式典にご臨席した紀子さま。会場の外では“侵入事件”が……(6月3日)写真/共同通信社

 秋篠宮ご夫妻は6月3日、福岡県の北九州ソレイユホールで行われた『第34回全国「みどりの愛護」のつどい』の式典に臨席された。

「緑を守り育てる心をさらに高められることを願っております」

日本の警備体制の甘さが露呈

 秋篠宮さまが、全国各地で緑化推進に取り組む約1100人の前でスピーチされると、会場は温かい拍手に包まれた。その一方で─、

「ホールの外は異様な空気に包まれていました。というのも、会場周辺に設けられていた“侵入禁止エリア”に無理やり立ち入った50代の男性が逮捕される事件があったのです」(地元紙記者、以下同)

 皇室の方々がお出ましになる際、警備上の都合により一部のエリアを封鎖するのはよくあること。今回も、ポールやコーンに加え、“立ち入り禁止”の札で仕切られていたが、男性は式典関係者の制止を振り切って侵入。50メートルほど逃走したという。

「会場付近に住んでいた男性で、“買い物に行くのに遠回りしたくなかった”と、犯行を認めました。危険物を所持していたわけではなく大事には至らなかったものの、警備態勢が杜撰だったことは認めざるを得ないでしょう」

 昨年7月の安倍晋三元首相暗殺事件や、今年4月の岸田文雄首相襲撃事件は、世間に大きな衝撃を与えた。

「日本の警備体制の甘さが露呈したともいわれました。国内外から“テロができる国”というレッテルが貼られてしまえば、その危険が皇室の方々に及ぶことも考えられ、看過できることではありません」(皇室ジャーナリスト)

 宮内庁OBで皇室解説者の山下晋司さんは、皇室ならではの警備の難しさを指摘する。

「皇室の方々と国民とのじかのふれあいは象徴天皇制度において、非常に大切なことです。ただし、警備上のリスクが伴いますので、宮内庁は警察庁とも相談しながらバランスを模索していると思います」

 皇室に目を向ければ秋篠宮家の周辺では物騒な事件が多く発生している。

「'19年4月、お茶の水女子大附属中学で悠仁さまの机に刃物2本が置かれた事件がありました。犯人が“刺すつもりだった”と供述し、庁内は震撼しました」(宮内庁関係者、以下同)

“寒心に堪えない”紀子さま

 昨年4月には、秋篠宮邸のある赤坂御用地の土手をよじ登り、敷地内に侵入した20代男性を現行犯逮捕。その2か月後の6月には、秋篠宮邸に“脅迫状”が届いたこともあった。

「届いたレターパックを宮内庁職員が開封したところ、刃渡り17センチの包丁と手紙が入っていたそうです。手紙には、具体的な皇族のお名前を出しながら批判が書き連ねられていたとか」

 秋篠宮家は、長女・眞子さんの結婚前後より、世間の逆風にさらされ続けている。

「差し迫る危険に、とりわけ敏感になっておられるのが、紀子さまです。皇位継承順位が1位の秋篠宮さまと2位の悠仁さまを擁する“次期天皇家”として、不測の事態が起きてはならないと、思い悩まれていると聞きます」(秋篠宮家関係者、以下同)

'22年3月、筑波大学附属高校の学校説明会へ臨まれた紀子さまと悠仁さま。歩幅がそろっていた

現在高校2年生の悠仁さまは“親離れ”の時期をお迎えになったといわれる。

「紀子さまは、ご自身の目の届かない場所での悠仁さまの警護が万全か、寒心に堪えないご様子です。秋篠宮ご夫妻の公務の場で“事件”が勃発したことを踏まえれば、一般の生徒にまじって高校生活を送る愛息が心配でならないのも無理はありません……」

 母の不安は募るばかり。


山下晋司 皇室解説者。23年間の宮内庁勤務の後、出版社役員を経て独立。書籍やテレビ番組の監修、執筆、講演などを行っている