6月5日、安藤美姫が自身のインスタグラムで『日本フィギュアスケーティングインストラクター協会』の会員になったことを報告した。
「安藤さんは9歳のころから、当時スケートを教えてもらっていた恩師のように、夢を与えられる先生になりたいと思っていたそうです。今後も、それをかなえるために努めていきたいと、意気込みを投稿していました」(スポーツ紙記者)
しかし、5月25日に発売された『週刊新潮』の記事によって、コーチとしての安藤に暗雲が垂れ込めている。
「冬季五輪や世界選手権に出場経験のある本田武史さんが主宰しているスクールで、安藤さんも指導をしています。その指導が不適切で“モラハラ”だという保護者からの告発が報じられたのです」(別のスポーツ紙記者)
記事によると、生徒によって待遇の差が激しく、暴言を吐くこともあったという。
「本田さんは、保護者に対して“(子どもの)やる気がない”と言ったり、安藤さんは“あなたなんか出ても最下位よ”などと口にしていたそうです」(同・スポーツ紙記者)
本田の妻も現場にやって来て生徒や保護者の悪口を吹聴していたそう。また、1週間の福岡合宿の際に交通費やレッスン料とは別で15万円を請求されたことや、安藤による振り付け料が10万円以上するといった金銭的な問題も掲載された。しかし、本田も安藤もモラハラ疑惑を明確に否定している。
「本田先生のお子さんはフィギュアスケートの選手です。なので、その母親である本田先生の妻が練習を見に来るのは当然のことですし、書いてある費用も相場の範囲か、むしろ安いくらい。本田先生や安藤さんの練習は厳しいですが、そのぶん実力もつくといわれています。どうしてこんなことになったのか……」(フィギュアスケート関係者)
トラブルの原因は“認識の違い”か
スポーツライターの梅田香子さんの長女は、10年ほど前に本田の指導を受けていた。
「娘は現在、米国認定フィギュアスケートコーチをしています。本田先生の練習はすごく厳しかったですが、普段は生徒に明るく声をかけてくれていましたよ」(梅田さん、以下同)
今回の告発は“教室のレベル”の認識が違うことで起こったのではないかと推察する。
「本田先生と安藤さんは、世界のトップを目指すための指導をしていますから、ただ優しくはできません。ピアノだって、本格的に音大や世界コンクールでの入賞を目指す人が通う教室は厳しいですが、“習い事”レベルの教室は“安く楽しく”ですよね。スケートもそれと同じです」
合宿や振り付けの費用は、良心的だと感じたという。
「趣味の範囲で教えてくれる教室の場合、全生徒に同じプログラムを一斉に教えることもありますが、安藤さんはプロの“振付師”であり、個別にそれぞれに合ったプログラムを作ります。安藤さんクラスの方に依頼して10万円は安いと思います」
安藤の“出ても最下位”発言の本意
それには、こんな理由も。
「プログラムはスケーターと作り上げるもので、“作って終わり”ではありません。2~3日で完成する子もいれば、もっと時間がかかる場合もあります。世界のトップクラスの選手だと、100万~200万円を払って、年間を通して1つのプログラムを調整することもあるほどです」
安藤の“出ても最下位”発言については……。
「例えば、全日本選手権の出場権をかけた『6ブロック大会』に出場するには、一定以上のバッジテストに合格するなど、最低限のレベルをクリアしないといけません。上達しない生徒の保護者がそれを理解せずに“他の子は試合に出てるのにどうして”と聞いてきたら、“出ても最下位”と言われるのは当然です。このような保護者は、昔からたくさんいましたが……」
子どもに“夢”を見すぎるのもほどほどに─。