「1~2年、ずっと心配していたことが、ギャル不足だったんです。あんなにいたんですよ!」
こう話したのは若槻千夏(39)。バラエティー番組『週刊さんまとマツコ』(TBS系・毎週日曜13時~)で、芸能界の“ギャル不足”を嘆いた。そして芸能界のギャルツートップだったと称賛する、みちょぱこと池田美優と藤田ニコルに言及。
「去年までみちょぱとにこるんも24歳でギャル枠だった」
と振り返りつつ、ギャルタレントの年齢は10~20代前半で、そこから上にいくと、女性タレントのくくりになるという持論を展開した。
「みんなと一緒がいい」若者の増加
「確かに、彼女たちの後に続くギャルタレはいませんね」
と、ギャル雑誌の元編集者は若槻の意見に同意する。ではなぜ今、ギャルタレントがいなくなってしまったのだろうか?
「そもそもギャルは“人より目立ちたい”“可愛いと思われたい”といった欲望を持っていて、それを原動力に頑張っていました。でもここ何年かは“みんなと一緒がいい”みたいな考えの子が増えてきたんです。
10代の子に好きな洋服のアンケートを取ると“私服はGUを着ている”といった万人受けする、ある意味、特徴のないファッションをしているという答えが多くなっていました」(前出・元ギャル雑誌編集者、以下同)
この考え方の変化は、SNSが社会に浸透してきたことに要因があるのでは、と続ける。
憧れられる“アイコン”の不在
「ギャルは自分の意見をはっきり言います。みちょぱもにこるんも自分はこう思う、と主張しますよね。そうすることで自身のキャラが立ちますが、その言葉で炎上する可能性もある。それが今の子はイヤなのでしょう。だから、ことなかれ主義ではないけれど、“みんなと一緒”“横並びがいい”という考え方になるのではないかと思います」
加えて、SNS上では理想の自分に簡単になれることもギャル減少に関与しているという。
「身体を細くしたり目を大きくしたり、写真の修正がいくらでもできます(笑)。今の子は、“誰々のようになりたい”より“自分の中にある理想に近づきたい”という気持ちが強いんです」
芸能人などに、あんな人になりたい、と憧れられる“アイコン的な存在”がいないことも、ギャル離れに拍車をかけているのだという。
「昔は、安室(奈美恵)ちゃんとかあゆ(浜崎あゆみ)といった“絶対的な存在”がいました。みんな、こぞって彼女たちのファッションなどをまねしましたよね。
今はそれだけの大きなブームを作れる人がいない。また、女の子の好みも細分化しています」
若槻が憂えている、芸能界のギャル不足。なくなりつつある“枠”はどうなるのか?
「芸能界のギャル枠は、ティックトッカーをはじめとする、自己プロデュースができる子たちにかわっていく可能性もありますね。寂しいですが、ギャルという文化は消えてしまうのかな、と思います。少し前、ギャル文字で広告を出した会社がありましたが、そういう感じでこれからは一瞬のネタで終わってしまうのでは」
ギャルタレといった“絶滅危惧種”を救う、新たなスターの誕生は難しいのかも……。