「私が18年前に結婚・出産を経験した年には、まさかこんな名前の賞をいただけるなんて思ってもおりませんでした」
'22年、壇上で満面の笑みでそう述べた広末涼子。彼女が受賞できると思っていなかった賞、それは『ベストマザー賞』。広末の弁はその授賞式でのものだ。《選ばれたベストマザーの方達の生き方や考え方が、少しでもママ達の幸せのヒントになれれば幸い》(同賞を主催運営する一般社団法人日本マザーズ協会)というこの賞に今、非常に懐疑的な声が寄せられている。
超高確率で問題ママを引き当てて…
それは広末が今、ミシュラン1つ星シェフとの“W不倫”の渦中にいるから、ではなく、また彼女だけのせい、でもない。
今井絵理子、江角マキコさん、今井美樹、後藤真希……。これまでベストマザー賞を受賞した女性の“一部”だ。
「受賞年の古い方から触れると、今井絵理子さんは橋本健元神戸市議との“新幹線内手つなぎ不倫”疑惑。江角マキコさんは“投資相手が不倫相手”疑惑。今井美樹さんは夫の布袋寅泰さんの元妻・山下久美子さんが自著で布袋さんとの離婚の過程を綴り、“不倫略奪愛”疑惑。後藤真希さんはネットゲームで知り合った男性と“オンライン不倫”で裁判に。不倫以外でも、受賞後に離婚している人も少なくないですね」(スポーツ紙記者)
逆の意味で錚々たる面々とも言える“ベストマザー”たち。
《この履歴を見ればベストマザー選考基準とは》
《選考基準とかガバガバなのかな》
《ベストマザー賞の選考委員って、どこを見て選考しているのだろう…》
《ベストマザー賞芸能部門の選考者のセンスが良すぎて、なぜも超高確率で問題ママを引き当てることができるのか?》
ネットではこのような声や、その“打率”の良さに、ベストマザー賞は「呪い」、「デスノート」という声まで上がっている。
投票に関する多くの謎
主催の日本マザーズ協会は選考について次のように説明している。
《一般社団法人日本マザーズ協会主催のこの賞は1年間を通して、当協会が主催する子育て応援・ママ応援の イベントや、様々な参加イベントにて投票活動を実施しております。また、その他 にも、協会公式サイト、連携・消費者団体、全国の健康保険組合より配布の育児専門誌会員へのアンケート、SNS経由、子育てWEBサイト投票、ネットリサーチ、 など、多数の入口より投票を頂いております。
それら各種の投票を分類集計し、その得票結果のみで選出表彰しています。また、全ての投票は自然想起による全国のママたちの投票です。》(日本マザーズ協会公式ホームページより)
「ベストマザー賞の選考どうなっているんだ」といった声は多いが、日本マザーズ協会の言葉をそのまま信じるのであれば、これは“選考”ではなく、“すべて投票”によって選ばれている。時に“無能”といわれるような人が議員に当選してしまうように、ベストマザー賞も“私たち”が選んでいる。政治家の選挙に置き換えれば、「無能を選んだのは有権者、すなわち我々」ともいえる……。
投票であるならば、全体で何人の声が集まったのか。受賞者各人の得票数は別としても、せめて「投票総数」くらいは明らかにできるのでは……。
・協会が主催する子育て応援・ママ応援のイベント等での投票
・協会公式サイト、連携・消費者団体、全国の健康保険組合より配布の育児専門誌会員へのアンケート
・SNS
・子育てWEBサイト投票
などで行われているらしいが、そこにはどれだけの声が集まり、選ばれているのか。また、日本マザーズ協会ホームページの選出の1つの窓口として“ネットリサーチ”というものがある。何をどうリサーチするのか。やりようによればあまりに恣意的なものにもできるだろう。
投票総数、ネットリサーチについて日本マザーズ協会に複数回問い合わせたが、回答は得られなかった。それどころか問い合わせの過程で驚くべき“現状”も明らかに。
問い合わせフォームがなくなった
日本マザーズ協会のホームページにはこれまで“問い合わせフォーム”が設けられていた。《下記フォームより必要事項をご記入ください。 メールでのお問い合わせは24時間受け付けております。内容を確認後、随時ご返答させて頂きます。》(日本マザーズ協会問い合わせ窓口より)。
しかし、同賞に冷ややかな目線が注がれている今、これは“なくなっている”。本来《https://www.best-mother.jp/contact/》のURLにて問い合わせフォームにアクセスできるが、現在このURLにアクセスすると、自動的に日本マザーズ協会トップページに飛ぶ仕様となっている。
もちろん問い合わせフォーム閉鎖と“広末騒動”及びベストマザー賞への不信感を抱く人が増えていることに関連があるかは定かではない。システムトラブル等、別の理由も十分に考えられるだろう。しかし……。問い合わせフォーム閉鎖の理由についても日本マザーズ協会にメールで問い合わせたが、同じくこちらも回答はなかった。
広末の不倫相手である鳥羽周作シェフは、交際についての第一報が報じられてすぐにSNSやYouTubeチャンネルのコメント欄を閉鎖。その“素早い対応”には批判の声が上がった。ベストマザー賞問い合わせ窓口閉鎖はまさか同様の意図か──。
「私の今があるのは、間違いなく子どもたちの存在のおかげだと思っています。子どもの存在がどれだけ自分の原動力になって、勇気になって、力になってくれたかってことは、きっと世の中のお母さんたちも同じように感じていると思う」('22年、ベストマザー賞授賞式での広末)
“世の中のお母さんたち”の投票によって選ばれた広末。彼女の“今”は……。そして何より彼女の原動力となっていた3人の子どもたちの“未来”は──。