6月21日、警視庁が女性患者に診察と称してわいせつな行為をしたとして東京・豊島区の『大塚南口駅前脳神経内科クリニック』院長・西田隆容疑者(54)を再逮捕したと報じられた。
女性患者の下半身を撮影するなどして逮捕、別の女性にも同様の行為したとして再逮捕されていたが、これで4回目となる。
報道によると、西田容疑者は、2021年10月ごろ、30代の女性患者に対し婦人科の診察と称して4回にわたり、わいせつな行為をした疑いがもたれているという。そして今回も、眼鏡に仕込まれたカメラやスマホで犯行の様子を撮影していたとも。
容疑者宅から押収したパソコンからは複数の女性の動画が見つかっていて、警視庁は余罪があるとして引き続き捜査を進めている。
『週刊女性PRIME』は事件当時、このおぞましいハレンチ医師の素顔に迫っていた。
(以下、2023年3月12日に配信した記事を再掲載します)
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「僕は男性だからかもしれないが、診察中、妙なことはなかった。気になったのは、院長以外の医師や看護師、スタッフがひとりもおらず、患者さんも僕以外いなかったこと。駅前で立地条件はいいのに、これで病院経営が成り立つのかなと思った」
と男性患者は振り返る。
診察を装って20代の女性患者にわいせつな行為をしたとして警視庁捜査1課は8日、東京都豊島区の『大塚南口駅前脳神経内科クリニック』院長の西田隆容疑者(54)を準強制わいせつの疑いで逮捕した。
女性患者の“下半身”動画が50本以上
事件は2年前の10月25日、同クリニックの診察室で発生した。
「婦人科の検査と称し、女性患者の下半身を約1時間にわたって触った。その様子を小型カメラを内蔵した眼鏡型スパイカメラをかけて盗撮していた。押収したパソコンからは、内診台に座らされるなどした複数の女性患者の下半身が映った動画が50本以上保存されていたようだ。捜査当局はほかにも被害者がいるとみて調べている」(全国紙社会部記者)
慎重な捜査を経て、触診も、盗撮も、診察に必要のない行為と判断されたという。
ところが西田容疑者は、
「診察の正当性を担保するため撮影した」
などと供述。容疑を否認し、あくまで医療行為と言い張っているという。
病院のホームページなどによると、西田容疑者は青森県出身で防衛医科大学を卒業後、医官として全国各地を転々。その後、勤務医として実績を積み、開業にこぎつけたとしている。専門は脳神経内科で、特に認知症の専門医・指導医としてほかのドクターを指導する立場にあった。
同クリニックは2020年7月に開業。診療科として脳神経内科、内科、婦人科を持つが、実情はというと……。
窓ガラスに張り出された“MRIできます”
「病院の玄関にわざわざ“診療中”の札をぶら下げ、ドアを開けて混雑していないことをアピールしているようでした。空いているのは魅力でしたが、複数の診療科を掲げ、窓ガラスに“MRIできます”と貼り出したり、何が専門かわからず信用できなかったんです。ネットで病院の口コミをチェックすると“電話対応が悪く終始タメ口で不安を覚えた”などと投稿があったので診てもらうのをやめました。気持ち悪い事件ですし、やめて正解でした」(地元の若い女性)
中華料理店の“冷やし中華始めました”ではあるまいし、病院にしてはアピールの度がすぎる。しかも、同クリニックの設備は心電図、デジタル式胸部X線撮影装置、婦人科内診台にとどまり、MRIは別のクリニックを紹介するだけだった。
昨年、診察を受けた50代の女性患者はこう振り返る。
「病院内には資格証や賞状がたくさん掲げられていて、待ち合いスペースの丸テーブルにはきれいな花が生けてありました。開院時間前でも開けてくださり、ほかに患者さんがいないので先生もヒマなのか、いつも1時間半くらい丁寧に診てくれるんです。話は長かったですね。受付も診察も会計も先生ひとりで担当していました」
この女性は内診が必要ないことでかかっていたためか、診察中に不審なことは感じなかったという。
「ただ、コロナのワクチンをすごく勧められた記憶があります。院内には、ワクチンがびっしり入った箱が何箱も積み上げられていました」(同・女性)
複数の地元住民らによると、病院はいつもガラガラで閑古鳥が鳴いていたという。
逮捕の約9か月前、ネットでは次のような口コミが投稿されていた。
下着をずらされて丸出しに…
《看護師、看護婦はおらず男性医師のみ。聴診器で心音を聞く際、診療台に寝かされ、トップスを脱ぐように指示され、従うとブラジャーを思いっきり下にずらされて胸部が丸出しに…。ブラジャーをつけたまま、もしくは少しずらすような対応をお願いしたところ、今度は思いっきり上にずらされて結局丸出しに…。熱があったため大した抵抗もできずされるがままでした。会計時に「ナイスバディ」と言われトラウマです》
この女性患者はコロナ感染の疑いで同クリニックを受診したとしており、被害拡大を防ぐようにこう締めくくっている。
《こんな悪質な病院が本当にあるなんてびっくりです。特に女性には絶対にお勧めしません》
別の患者とみられる人物は約1年前、
《最悪です。適当なことしないで下さい》
と口コミを投稿していた。
クリニックの紹介サイトで、西田容疑者は趣味を映画鑑賞と読書だと明かしている。好きな本を『推理小説』と答え、好きな映画を『007』『インディー・ジョーンズ』としている。
コードネーム「007(ダブルオーセブン)」で知られる架空の英国スパイであるジェームス・ボンドは、数多の作品が長きにわたり映画化されるなど世界的人気を誇る。女性にはモテるが、眼鏡式スパイカメラをかけて女性の下半身を盗撮するような卑劣な真似はしない。
逮捕翌日、同クリニックの看板は素早くはずされた。