長期休暇が取りやすい夏は、家族そろってレジャーや旅行を楽しむ絶好のチャンス! 物価高の今年だってコツをつかめば、コストを抑えて旅行を楽しめると、節約アドバイザーの和田由貴さんは語る。
旅費を節約して満足できる旅
「旅行日程を決めたら、とにかく早めに予約をするのが第一の鉄則。割引のサービスは“早割”が非常に多いからです。最低1か月前から準備しましょう」
例えば楽天トラベルなら0と5のつく日に高級宿を予約すると、最大20%オフできるクーポンがあったり、早めに予約をすると楽天ポイントが倍増するキャンペーンもある。
コロナ禍に人気だった「全国旅行支援」のほとんどは6月末で終了した。しかし、自治体によっては、個人旅行は7月20日前後まで、団体旅行は9月30日まで延長されている。夏休みに利用するなら、パッケージツアーがお得かも。
「さらに延長されている可能性もあります。直前にならないと更新されない場合もあるのでサイトをチェックして、最新情報を入手したいですね」(和田さん、以下同)
全国の都道府県の情報をまとめて調べるには、各旅行会社の「全国旅行支援」の特設サイトなどが便利。全国旅行支援は終了していても、自治体の独自の旅行支援キャンペーンをスタートさせているケースもある。
交通機関にJRをよく利用するシニア世代は、JR6社のサービス「ジパング倶楽部」の活用を。
女性は60歳から会員になれて、年会費3840円を払うと、201km以上のJRの運賃や料金が20~30%引きになる。年会費はかかるものの、1回の旅行で十分、元が取れると和田さんはオススメする。
「条件がいいツアーはすぐに満席になるので、情報が更新されるサイトを頻繁にチェックして、すぐに予約を入れるようにしましょう」
夏旅コスパを上げる3つのポイント
時間や場所、行動をずらすだけでお得に
平日に旅行をするなら、JR東海ツアーズの「ずらし旅」で。混雑や密集を避けて日時や場所、行動などをずらすことで旅行に体験クーポンがつき、1人旅や家族旅行に活用できる。
東海道新幹線と宿泊のセットと、日帰り旅行の2パターンがある。ずらし旅を取り扱う旅行会社も多い。ただし、夏はお盆期間(8月9日~19日)など一部、除外日がある。
ふるさと納税の宿泊券は夏に使うとコスパよし
「ふるさと納税」を行うと、宿泊券やレジャー券などが返礼品でもらえる自治体がある。旅行先を決めて納税するのがおすすめ。宿泊料金は変動するため、夏休みの宿泊料が高い時期に活用できればコスパもよい(繁忙期は使えない場合あり)。
例えば、山梨県富士河口湖町では、寄付金額10万円に対して、返礼品で宿泊ギフト券3万円分がもらえる。
レジャーなら工場見学が狙い目!
家族全員でお手頃価格のレジャーを楽しむなら工場見学が和田さんのイチオシ。入館料も安い上に試飲や試食が無料で楽しめたり、お土産があるところも。
北海道の「白い恋人パーク」なら、北海道の定番のお菓子である「白い恋人」を自分で手作りできる。子どもの自由研究の題材として活用できるので、大人も子どもも満足度が高い。
自治体独自の新“旅割”
今から利用できる自治体の旅行キャンペーン。これから発表される可能性もあるのでネット情報をこまめにチェックして!
【香川県】かがわ割NEXT
県内への宿泊旅行をこの事業の参加旅行会社に申し込むと、1人1泊あたり、旅行代金が15000円以上の場合は3000円、10000円以上15000円未満の場合は2000円、5000円以上10000円未満の場合は1000円引きになる。対象は2連泊まで。
(※島へ行こうキャンペーンとの併用は不可)
【佐賀県】GO!!佐賀旅キャンペーン
県内への宿泊旅行、日帰り旅行を事業に参画する旅行会社および県内宿泊施設に申し込むと、旅行代金が20%引きに(上限額あり)。地域クーポンは、1人1泊あたり平日2000円分・休日1000円分もらえる。
【石川県】奥能登応援旅行割
輪島市、珠洲市、穴水町、能登町への宿泊旅行、日帰り旅行を旅行サイトや対象の旅行会社・事業者、宿泊施設で予約すると、旅行代金が20%引き(上限額あり)。さらに地域クーポン券も1人1泊あたり最大2000円分もらえる。
【香川県】島へ行こうキャンペーン
県内にあるいずれかの島を含めた宿泊旅行、日帰り旅行をこの事業の参加事業者に申し込むと、1人1泊または1回あたりの旅行代金が最大5000円引きになる。対象は2連泊まで。(※かがわ割NEXTとの併用は不可)
【鹿児島県】今こそ鹿児島の旅
県内への宿泊旅行、日帰り旅行を事業に参画する旅行会社および県内宿泊施設に申し込むと、旅行代金が20%引きに(上限額あり)。登録店舗で利用できるクーポンを1人1泊につき最大2000円分もらえる。
【群馬県】愛郷ぐんま全国割
宿泊旅行をする際、旅行予約サイトで対象プランの予約、対象の旅行会社か対象ホテルで予約をすると、旅行代金が20%引きに(上限額あり)。地域クーポンも1人1泊あたり最大2000円分もらえる。
【島根県】しまね旅キャンペーン
キャンペーンに登録している県内の宿泊施設、旅行会社に申し込むと、旅行代金が20%引きに(上限額あり)。さらにお土産店などで使える地域限定クーポン「しまねっこペイ」を最大2000円分もらえる。
【鹿児島県】奄美群島しまめぐり割
奄美群島である奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島への宿泊を伴う周遊旅行を取扱旅行会社で申し込むと、旅行代金が1人1泊あたり最大5000円引きに。さらに、現地で利用可能な旅クーポンを1人1泊につき2000円分もらえる。(※奄美大島のみの宿泊旅行プランは対象外)
「限定」つきお得情報
決まった曜日や期間、対象者を限定している、お得に利用できるキャンペーンも!
【平日限定】「平日にもう1泊キャンペーン」
混雑する休日を避けて、平日に宿泊することで割引や特典が受けられる。参画している旅行会社や宿泊施設で申し込みができる。特典は、宿泊代割引やドリンク1杯無料など、施設によって異なる。
【首都圏限定】「東京・ミュージアムぐるっとパス2023」
東京を中心とした101の美術館や博物館の入場券、割引券がセットになった1部2500円のチケット。対象施設の中から好きな施設をいくつでも利用できる。利用開始日から2か月間有効。
スマートフォンなどで購入できる電子チケットと、カード型の「ぐるっとパスカード」がある。
【小学生がいる家族限定】新日本フェリー「家族割」
小学生の子どもと家族が乗用車でフェリーに乗るときに、ステートルームという個室を利用すると、大人1名につき小学生1名の運賃が無料になる。
利用期間は、北行が7月14日~31日と8月15日~31日、南行が7月14日~8月7日と8月22日~31日。乗船日の28日前までに予約する。
※2023年7月3日時点の情報です。また、自治体のキャンペーンについては予算額が上限に達した際は、新規予約受け付けを停止する場合があります。
(取材・文/松澤ゆかり)