外で人と会う機会も増えてきた。まして薄着になるこの季節。鏡に映るポッコリおなかとたるんだヒップは今からじゃどうしようもないと、あきらめている人もいるのでは?
でもご安心を! 1週間あれば十分間に合うダイエット法があるのだ。
「短期間でダイエットの結果を出すために大事なのは、考え方を変えることです」と言うのは、女性専門のパーソナルトレーナーとして人気の石本哲郎さんだ。
「ミドル女性の身体は、筋肉がつきにくいのに、脂肪はつきやすくて落ちにくい。若いころと同じようにダイエットを頑張っても思ったような効果は出にくいです」(石本さん、以下同)
そんな、代謝が落ちてやせにくいミドル女性でも1週間で効果があるのが、石本さんが考案した3食食べてもちゃっかりやせちゃうダイエット法だ。このダイエット、食べ方を工夫するだけで、運動はしなくてもOKというから驚きだ。
「食事だけを徹底的に管理するだけで、7日間で3キロやせたという報告も届いています。運動が苦手な人はぜひ試してみてください!」
“運動なし”でも効果抜群の「神やせ献立」
短期間でも運動なしでやせたい人は、この「3食固定ダイエット法」にチャレンジ。栄養や塩分をコントロールしているのでアレンジは厳禁! だまされたと思ってこのとおりにやってみて。
朝食(とる時間:午前6時~8時)
糖質は代謝をあげるための大事なエネルギー源。朝と昼にしっかりとれば一日中、元気に動けてダイエット効果もアップ。
(1)もち麦ごはん
食物繊維やビタミン、ミネラルなど栄養価の高いもち麦ごはんをお茶碗1杯。もちろん市販のもち麦入りパックごはんでもOK。
(2)卵2個
メインのおかずは卵2個を使って目玉焼き、卵焼き、スクランブルエッグ(ただしバターは使わない)のいずれかを。あるいは卵1個とハム2枚でハムエッグにしてもOK。
(3)納豆
納豆が苦手な人はキムチかプレーンヨーグルトなどの発酵食品を。
(4)フルーツ
好きなものを1種類。キウイなら1~2個、パイナップルなら100~150g、バナナなら小さめ1本が目安。
(5)ブラックコーヒー
朝にカフェインをとれば一日中代謝を上げ続けられる。難しい人、苦手な人はなしでもOK。
昼食(とる時間:午前11時~午後1時《朝食の約5時間後》)
(1)おにぎり
具は鮭、おかか、鶏五目、もち麦または玄米入りの4種類のなかから1個。自炊する人はごはん100~150gを。
(2)野菜ジュース
機能性重視で「野菜100%」タイプを。カロリーオフの表記があるものはNG。
(3)サラダチキン
低カロリーかつ高タンパクなサラダチキン。お店ごとに味がさまざまあるので好みで1個選んで。自炊の人は、鶏肉または魚のおかずを。例えば鶏むね肉(皮なしで100g)をミンチにしたつくねなど。
間食(とる時間:午後3時前後)
無調整豆乳
ミドル女性にとってほしいイソフラボンはおやつで摂取。タンパク質が10g前後とれる無調整豆乳がおすすめ。味つきや調製豆乳はNG。豆乳が苦手な人は200mlパックのプロテインか濃縮タイプ(「オイコス」など)のヨーグルトに置き換えて。
夕食(とる時間:午後6時~8時《遅くなる日もできる限り早めの時間にとること》)
◆さばのトマトカレー煮◆
フライパンにオリーブ油を薄く塗り、みじん切りにした玉ねぎ20gを弱火で炒める。玉ねぎがしんなりしたら、さば缶100gと缶の汁大さじ1、トマト缶60g、カレー粉小さじ1を加え、弱火で2~3分煮る。
(1)さば水煮缶
メイン料理は良質な脂質ナンバーワンのさば缶で。必ず水煮を使って。トマト缶と煮たり、フライパンで焼いてもおいしい。さば缶以外では、同じ効果を発揮する他の青魚や生鮭1切れを使った料理を。
(2)豆腐(半丁)
かつお節や大葉、わさびやレモン汁などで。しょうゆや塩分のある調味料はNG。
(3)ブロッコリースプラウトまたはパプリカ
ブロッコリーの新芽は抗酸化力が高い。必ず生で食べよう。またはパプリカを。どちらも好きなだけ食べてOK。
「3食固定」が成功のヒケツ
「1週間後の同窓会までに何とかやせたい!」といった明確な目標はあるのに運動嫌いな人におすすめなのがこの「3食を食べてもやせるダイエット法」だ。
「運動も面倒なカロリー計算も一切なし、決められた食材を朝昼晩に食べ続ければ数日で身体が変わります」と、女性専門のパーソナルトレーナーとして、のべ1万人以上の女性の悩みを解決してきた石本さんは言う。
ダイエットの基本は運動と食事をバランスよく管理することだと前置きしたうえで、石本さんはこう続ける。
「運動と食事の両方を頑張りすぎてダイエットに挫折する女性が多く、だったら“食事面だけを徹底的に見直して結果を出す”という発想でこのダイエット法を編み出しました。1日分の献立に、健康的にやせるうえで必要な栄養素をすべて盛り込んでいます」(石本さん、以下同)
最大の特徴は、朝昼晩の献立を固定化したことにある。
「僕の経験上、食事を固定したほうがダイエットに成功する人が多いです。メニュー選びに悩まないのでラクに続けやすいのが一番の理由でしょう。また、忙しい人でも無理なく実践できるよう昼はコンビニで買える食品で構成しています」
三大栄養素のタンパク質、糖質、脂質を「いつ」「どれだけとるか」もダイエットでは重要だという。
「朝と昼は活動パワーが落ちないよう糖質をしっかりとります。脂質も良質なものを選んで、筋肉を落とさないためにタンパク質は毎日必ず60g以上とります。ただやせるだけではなくキレイにやせることも重要なんです」
そして、ミドル女性のダイエットで見落としがちなのが「塩分のとり方」。
「よかれと思ってみそ汁をプラスしてしまう人が案外いますが、実はそれが身体のむくみをまねくのです。みそのほか、しょうゆなど塩分の多い調味料も夕食ではきっちり控えます。すると翌朝のまぶたの腫れや足のむくみが解消されます。短期決戦のダイエットでは、夕食時の糖質と塩分の制限が成功につながるのです」
実際にやってみた!
1週間で2.5kg減に成功!(50代・女性・フリーランス)
朝食は普段の献立とほぼ同じなので違和感なし。昼のサラダチキンが実は初体験。初日はつい少量サイズを買ったが案外おいしかった。夕食は「さばのトマトカレー煮」に挑戦。ボリューム満点で食べごたえあり、カレー味がさば特有の臭みを消していて、ダイエット後も作りたいレシピに決定。3日後には顔や足のむくみがとれ、日頃の塩分とりすぎを痛感。7日後の体重はなんと2.5kg減!
(取材・文/冨田ひろみ)