星野慎太郎被告(本人のブログより)

 小学生女児への強制わいせつ罪で起訴された千葉県成田市議の星野慎太郎被告(55)が7日、強要未遂の疑いで追送検されたと報じられた。星野被告は3月末、被害女児の母親に対して「あなたの子の話で誤解を受け、精神的苦痛を被っている」と、慰謝料100万円を請求。相談を撤回するように求めていたのだ。
 
「星野被告は成田市で自身が運営する施設図書館で利用者だった女児に抱きつき、頬にキスしたとして今年6月に逮捕、起訴されている。その裏で、被害女児側に対して訴えを取り下げるように圧力をかけていたことになる」(全国紙社会部記者)

『週刊女性PRIME』は逮捕時、星野被告の裏切りの本性を取材していた。

(以下は、2023年6月19日に配信した記事の再掲載です)

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 JR成田駅から西へ約1・6キロ、緑豊かなニュータウン。個人商店が軒を連ねる旧式のショッピングモールの一角に、犯行現場の『まんが図書館』はある。入り口で猫のぬいぐるみ2体がお出迎え。ガラス越しに覗きこむと、部屋を囲む本棚は蔵書約3000冊とされる漫画でびっしり。人気漫画『タッチ』のタイトルが読み取れた。

「とても感じのいい議員さんなので事件は信じられない」

 とショッピングモール関係者。

 この議員こそ、千葉県成田市の市議・星野慎太郎容疑者(55歳=無所属)。同市内で自ら運営する私設まんが図書館で小学校高学年の10代女児に抱きついたりキスをしたとして6月7日、県警が強制わいせつの疑いで逮捕した。

女児に抱きついてキス、卑わいな電話をかけたことも

 全国紙社会部記者の話。

「被害女児は昨年2月ごろから友達とまんが図書館に通うようになり、犯行は同11月中旬〜12月ごろのいずれかの日とされる。午後5〜6時ごろ、容疑者は正面から抱きつき、頬にキスした。女児に対するわいせつ行為はほかに複数回あり、“お尻もんであげる”などと卑わいな電話をかけることもあったという。今年1月、女児は“電話がかかってくる。どうしたらいい?”と通っている小学校の先生に相談。学校から報告を受けた市教育委員会は、事態を重くみて県警に届け出た」

 容疑者は警察の取り調べに対し、

「ハグやキスをしたことは間違いない」

 と事実関係を認める一方、

「挨拶ぐらいの気持ちだった」

 と供述している。

 逮捕後、まんが図書館は閉館したまま。楽しみに通っていたほかの子どもたちは、母親らから「もうあそこには行っちゃダメ」「あそこは潰れちゃったから」などと諭されガッカリしていたという。

行政書士の事務所をまんが図書館として開放していた

 函館市の出身。茨城県の高校から法政大学経営学部に進み、卒業後は同県美浦市の競走馬育成牧場に就職。競馬雑誌の編集者に転じ、その後、成田市内でファストフードのチェーン店の店長をしたり、成田空港で警備の仕事に就くなど職を転々。38歳で行政書士の試験に合格した。その個人事務所の一角がまんが図書館だ。

「小学生を中心に、男女問わずたくさん子どもが集まり賑やかでした。勝手にまんがを読ませるだけでなく、一緒にバドミントンやバレーボール、サッカーなどをしていました。子どもたちから“ほっしー”とニックネームをつけられ楽しそうでしたよ」(近所の女性)

 同県では船橋市の人気キャラクター「ふなっしー」が有名。意識したのかわからないが、政治家らしからぬ呼ばれ方に満更でもなさそうだったという。

 議員活動などを綴るブログで、政治家になった理由について、

《「子どもや子育ての支援がしたい」という思いが一番の動機です》

 と明言し、子育て・教育政策に精力的に取り組んできた。まんが図書館は子どもの居場所づくりや、地域による見守り、活字離れを防ぐ狙いなどがあった。

あだ名は「ほっしぃ〜」、女児から取り合いになることも

 今年4月の市議選では、定数30議席中、4位の得票で3期目当選を果たしたばかり。地元有権者によると、選挙期間中、容疑者の乗る選挙カーが近くを通ると、子どもたちが「ほっしぃ〜!」と走って追いかけていたという。

 人気の背景には、子どもたちと親密に接してきた日々の積み重ねがあるようだ。

 例えば、鬼ごっこに誘われたとき、

《私が参加すると、面白がって集中攻撃されることも多い。誰にタッチしても私を追いかけてくるので、たまに本気でダッシュして逃げることもある。私は年齢の割に意外と足が速いので、本気でダッシュすると小学生には捕まらないが「大人げない」とか「もっと手加減してくれてもいーじゃん」などと、後で文句を言われることもある。しかし世の中そんなに甘くはないのだ。大人だからといつも手加減するだけではなく、何事も本気で取り組む姿を見せることも大事である》(ブログより)

 逃げる途中、疲れて足が上がらなくなり、階段でつまずき手を擦りむいたことも。

 ほかにも子ども食堂の運営に携わったり、子どものために芋掘り大会を催したり。

「女児から取り合いになったこともある」(近所の住民)というから、子どもたちの人気者だったといえるだろう。

 議会では、不登校など長期間学校に通えない生徒にできる限りの授業の配信を求め、

《共に学びたくてもそれができなく、悩み苦しんでいる子どもたちも現にいることをご理解いただき、一人ひとりの子どもたちの気持ちに寄り添ったご対応を今後もお願いいたします》(21年12月定例議会)

 と念押し。

 市内の集合住宅で妻とふたりで暮らす。近隣の住人によると、夫婦仲はよく、独立した成人の息子が2人いる。家族は当初、政治家になることに反対だった。

子どもたちから少しナメられていた

 容疑者の親族はこう話す。

「本人は人のために役立つのが大好きで、さまざまな人の助けをしたい気持ちが強い。その志をくんで家族も選挙に協力するようになったんです。愚痴を聞いたことはないですね。お酒も飲まないし、酔った勢いでポロッとこぼすこともない。まんが図書館に来る子どもたちからは少しナメられていたかもしれません。携帯を持っていかれたり、漫画が返却されないこともちょいちょいあったようですから」

 ストレス発散のひとつが漫画だった。

「ずっと漫画が好きで、自宅の蔵書は一時期2000冊を超えていました。好きな漫画は『がんばれ元気』。“子どもたちに勧めたけど、パラパラっとめくられて棚に戻された”と言っていました。刺さらなかったんだと思います。いまどきの子は『がんばれ元気』は読まないでしょうね」(前出・親族)

 小山ゆう氏作『がんばれ元気』は、明るくやさしくまじめな主人公・堀口元気がボクシングを通して成長する姿を描いた昭和の人気漫画。自宅の漫画と寄贈図書でまんが図書館を開設したという。

 事件についてはこう話す。

「ロリコンエロ親父みたいな感じで子どもに抱きつくことはないと今も信じています。強いて言うなら、家族は息子さんだけで娘さんがいなかったので、女の子の扱いがわからなかったのかもしれません。くっつかれたときに引き離すみたいなのができない人でしたね」(同)

 逮捕後も支援者から「何かの間違いだから信じてるよ」とメッセージが寄せられているという。

 星野容疑者の逮捕を受け、市議会では9日の定例議会初日に「辞職勧告案」が提出され、1人の反対を除く賛成多数で可決した。

逮捕後、市議会の星野容疑者の席は…

 市議会の神崎勝議長は『週刊女性』の取材に、

「大変お騒がせしました。本当に驚きを隠せない感じなんです。真面目に、一生懸命、市民のみなさんのために働いていたと私は思っていました。子どもの居場所づくりに関しては誰より一生懸命だったんじゃないですか。市民からは大変厳しい声を頂戴しています」

 と言及。辞職勧告について、

「市民に大変なご迷惑をかけ、本人も事実関係を認めているというので、議会としての意思表示をかたちにしました。勧告に法的効力はありませんが、成田市には倫理条例もあり、議員としての品格を保たなければなりません」(前出・神崎議長)

 まんが図書館では漫画を1冊借りるごとにスタンプがたまり、10冊目で駄菓子の『うまい棒』1本がもらえ、20冊目で2本、120冊目は12本と増えていく仕組み。子どもには魅力的だったろう。アイデアマンで、子ども好きで、真面目だったのかもしれないが、なぜ、女児の気持ちに考えが及ばなかったのか。

 容疑者はSNSで、

《政治は私達が幸せになるための道具。誠実に裏表なく進みたい》と誓っている。

 女児の保護者の前でも、裏表なくキスできたのか。


まんが図書館で子どもたちとまんがに囲まれ笑顔の星野被告(本人のブログより、画像は一部加工)

 

星野慎太郎被告(本人のブログより)

 

行政書士の事務所をまんが図書館として開放していた

 

逮捕後、市議会の星野被告の席は…