2022年山下達郎ニューアルバムのアナログ版が届いたことをインスタで報告する木村拓哉

 大物シンガーソングライターの山下達郎(70)が炎上、“晩節を汚している”と話題になっている。

 騒動は山下の所属する音楽プロダクション『スマイルカンパニー』が、音楽プロデューサーの松尾潔氏(55)との業務委託契約を終了したことに端を発する。その理由について松尾氏は、自身がジャニー喜多川前社長の性加害問題について言及したことが関係しているとTwitterで暴露。「私をスマイルに誘ってくださった山下達郎さんも会社方針に賛成とのこと、残念です」と明かした。すると、9日放送のラジオ『山下達郎の楽天カード サンデー・ソングブック』に出演』(TOKYO FM)で、山下がその件について反論を述べたのだ。

 契約終了の件については「事務所の社長の判断に委ねる形で行われました。松尾氏と私は直接、何も話をしておりませんし、私が社長に対して契約を終了するよう促したわけでもありません」としたうえで、「ジャニー喜多川氏の性加害問題に対して憶測に基づく一方的な批判をしたことが契約終了の一因であった、ということは認めますけれど、理由は決してそれだけではありません」と告発を一部否定した。

山下達郎

 ここ数ヶ月間、実名告発を伴いながら展開される性加害問題について“憶測”としたこと、そして 続く“ジャニーさん擁護”ともとれる一連の発言が、ネットが炎上に繋がった。

擁護のウラにジャニーズタレントとの深い関係

「数々の才能あるタレントさんを輩出したジャニーさんの功績に対する尊敬の念は今も変わっていません。私の人生にとって1番大切なことは、ご縁とご恩です」

 その“恩”に報いたいと、ミュージシャンという立場からジャニーズタレントを応援すると主張したうえで、

「このような私の姿勢をですね、忖度あるいは長いものに巻かれているとそのように解釈されるのであれば、それでも構いません。きっとそういう方々には私の音楽は不要でしょう」

 と結んだ。この度の社会問題について目をつぶるかのような発言をしたうえで、批判する者について「私の音楽は不要」と言い切ってみせたスタンスに、ネットからは批判の声が殺到した。これならば沈黙を貫いていたほうが良かったのでは……? そんな意見も多く出ているが、山下がジャニーズ寄りともとれる意見を出した背景には、山下の音楽人生が大きく関わっているという。長くにわたるジャニーズとの“蜜月”──。

 これまで同事務所のタレントに多くの楽曲を提供してきた山下だが、ビジネス面だけでなく、タレントたちとの交流も深いものがあった。

1982年にリリースされた近藤真彦の代表曲『ハイティーン・ブギ』を作った経緯から、同年の竹内まりやさんとの結婚式では、当時17歳だったマッチがスピーチをしたんです。また、1994年のマッチの結婚式にも夫婦で出席した。関係はすこぶる良好でした」(元ジャニーズ事務所関係者)

崖っぷちを救ったKinKi Kidsとは師弟関係

 そんな山下には1995年ごろから、キャリアに悩んでいた時期があった。引退の二文字が過ぎる出来事もあったという。

自社のスタジオがレインボーブリッジ竣工に伴い、取り壊しにあったこと、以前所属していたレコード会社とアルバムのアレンジについて諍いが生まれ、係争状態にあるなど、ミュージシャン人生にネガティブな打撃を受けた時期がありました。そんな折に、所属事務所・スマイルカンパニーの当時の社長でジャニーズ・エンターテインメント取締役も務めたことのある小杉理宇造氏から『KinKi Kidsのデビュー曲を書いてみないか』と打診があった」(レコード会社幹部)

 作詞を松本隆と山下が作曲し、約180万枚を売り上げた『硝子の少年』(1997年)である。

デビュー曲を手がけるにあたって、ジャニーさんからは最低条件として“オリコン初登場1位とミリオンセールス”という難題を課されていた。蓋を開けてみれば今日にも名曲と呼ばれる大ヒット作に。その後、キンキや他のアーティストらへの楽曲提供は加速、特にキンキとは“師弟”のような関係に」(同・レコード会社幹部)

1997年にKinKiKidsのデビュー曲『硝子の少年』がミリオンヒット。翌年堀越高校を卒業した堂本剛('98年卒業)

 嵐には山下が作曲、妻の竹内まりやが作詞した『復活LOVE』を提供しており、

山下さんは嵐のメンバーはJr.時代から知っており、思い入れも強い。『復活〜』のレコーディングは5人がそれぞれソロで音入れをしたのですが、山下さんはその全てに参加して歌唱の仕方から何まで付きっきりでアドバイスをしていましたよ。夫婦でコンサートも観に行っていましたね」(同・レコード会社幹部)

 木村拓哉とも縁がある。2003年には主演ドラマ『GOOD LUCK!!』(TBS系)に山下の名曲『RIDE ON TIME』が使用されたり、2019年の主演ドラマ『グランメゾン東京』(TBS系)にも主題歌を書き下ろしている。また、昨年発売された木村のソロアルバムに楽曲提供をするなど、深い関係性が。それはプライベートでも。

木村さんは山下さんの“大ファン”で過去に何度もお忍びでライブに駆けつけたり、共通の趣味のデニムを通じて一緒に買い物に出かけたりもする仲。SMAP解散騒動の渦中には、メリー喜多川(当時副社長)さんと竹内まりやさんがハワイ旅行に出たことが、マスコミにすっぱ抜かれたこともあった」(前出・元ジャニーズ事務所関係者)

 炎上発言の背景にあった公私混同。しかし、現代においてあのようなコメントは悪手だったといえるのではないか。ラジオでSNSなどはやっていないとも発言していた山下。ネットの失望の声は彼に届いているか──。

 

竹野屋旅館は現在、25人ほどのスタッフで運営。大幅なリニューアルを遂げた

 

竹内まりや(2019年、芸術選奨贈呈式にて)

 

竹内まりやの最近の楽曲アレンジのほとんどが服部の手によるものであった

 

タワーレコード渋谷店のPOPUPイベントの顔はめパネル

 

1978年 GOAHEAD!