「犯罪行為なのに謝罪もなく、のうのうと活動するなんて……。友人として、絶対に許せないんです」
A子さんの友人は、そう声を震わせる。怒りをぶつける相手とは、大人気ミュージカル『ALTAR BOYZ』などに出演予定だった、2.5次元舞台俳優・法月(のりづき)康平である。
「法月さんは、高い演技力と甘いルックスで、舞台ファンの間では有名な存在です。2011年には大人気マンガ『BLEACH』の連載10周年記念ミュージカルに主演。4500人以上が応募したオーディションに合格するなど。20歳ごろから頭角を現しました。その後も2.5次元作品を中心に『最遊記歌劇伝』『ジャージー・ボーイズ』などの人気舞台にも出演しています」(演劇ライター)
8月11日から公演がスタートする舞台『ALTAR BOYZ』ではレギュラーメンバーとして準備を進めていた法月に、A子さんは“騙された”と主張しているという。話は2019年に遡る。
ファンを“都合のいい金ヅル”にしていた
「当時、彼は自身の開設していたインスタグラムや、舞台後の出待ちなどでファンと繋がり、連絡を取り合っていました。A子もその中の1人です。そのときは知りませんでしたが、彼は同時並行で10人以上の女性と肉体関係を持っていたようです。中には、“プライベートで会うから”という約束で、二十歳になってそこそこの女性にわいせつ画像を送らせたとも……。
それだけなら個人の自由だと思いますが、法月さんは“生活費が足りない”“貸してくれたら彼女にする”と囁いて、多額のお金を複数の女性から借りていたんです。中には借金してまで200万円を貸した女性もいるそう。にもかかわらず、実際に彼と正式にお付き合いした子はいないんです。要するに“都合のいい金ヅル”にされたんですよ」(A子さんの友人)
法月は経済的に困窮していたのだろうか。当時の彼を知る人物に話を聞いてみると……。
「そんなはずないですよ(笑)。法月くんはいろいろな舞台に引っ張りだこでしたから、年収は500万円以上あったはず。コロナ禍では配信アプリ『Pococha』を始めて投げ銭をもらっていたので、収入はそんなに減っていないと聞いています。実家暮らしで家賃はかからないし、ハイブランドの服もいろいろ持っていましたよ」
借りたお金はいったい、何に消えていたのかーー。
「法月くんは行きつけのキャバクラが何軒かあって、特にお気に入りだったKちゃんにそうとう貢いでいたんですよ。ハマっていた時期は週に2〜3回、俳優仲間と行って、一度に6万円は使っていました。見栄を張りたいから、いつも法月くんがお支払い。実は、現在もKちゃんとは連絡を取り合っています」(法月の知人)
動画配信者が法月の“悪行”を暴露
しかし、そんな生活は長くは続かなかった。インターネット掲示板やSNSで法月の女性関係が囁かれはじめ、2022年には動画配信者の手によって、法月の複数人との交際が“暴露”されてしまう。A子さんは法月に対して強い不信感を覚えたという。
「A子は“彼女になれる”と思ってお金を貸していたので、話が違うと思い、法月さんに貸したお金を返してほしいとお願いしたんですが、ずっと無視されたらしく……。泣き寝入りした女の子もいるようですが、A子は諦めきれず、彼が当時所属していた事務所に問い合わせたんです。
本人は“濡れ衣だ”と言っていたようですが、事務所が問い詰めたみたいで、最終的には事実関係を認めたそうです。所属事務所がお金を立て替えたものの、本人からの謝罪はいまだになし。さらに、被害者女性に“もう同じことを繰り返さない”と話していたのに、その後もインスタグラムの裏アカウントでファンに声をかけていたんです」(前出・A子さんの友人)
さらに、法月の金銭問題はこれだけでは終わらない。
「関係がある女性のなかには、法月さんにお金を盗まれた人もいると聞きました……。女性がカバンを置いて席を外した際に、こっそり財布からお金を抜くんです。私が聞いた限りでは、複数人から、合わせて20万円以上は確実に盗んでいます。
これについては、元事務所サイドからは“窃盗が発覚したのは法月さんが事務所を辞めてからかなり経ってからのことなので、事務所としても本人に直接連絡してもらうほかない。犯罪行為かもしれないから、こちらからはお返しすることができない”とのことで……。発覚してから2年間、謝罪すらしてもらえないのでしょうか……」(前出・A子さんの友人)
キャバ嬢の話になると笑顔を見せた法月
女性関係や金銭トラブルに関する事実確認を行うため、7月下旬、舞台の稽古に向かう法月を直撃した。
――複数の女性からお金を借りて、返していないと聞いています。
「はい」
――女性の財布からお金を盗んだこともあったと。それについても、謝罪も返済もないと聞いています。
「はい」
――そのお金を、行きつけのキャバクラに働いているKさんに使っていたと。
「ああ! K!(パッと笑顔になる)」
――否定されないということは、すべて事実ということでしょうか。
「あ、えっと……。この件には弁護士さんがついていて。弁護士さんに話してもいいのかを聞いてから、明日までに僕から改めてご連絡します!」
そう言うと、一礼して去っていった。
数時間後、法月本人ではなく、担当弁護士から連絡があった。
《女性との金銭の貸し借りについては、当時の事務所が立て替え、すべてお返ししたと伺っています。また、当時の事務所と法月康平との間でも当時の事務所が立て替えた金員を月々返済する旨の合意書を作成し、返済を行なっているところです。
女性が法月康平にお財布の中にあるお札を抜かれたと仰っている点について、当時の事務所の担当者を通じて、当職宛にご連絡をいただくよう、何度かお願いをしているところですが、ご連絡をいただけていない状況です。
ご連絡を頂き次第、誠意をもって対応させていただくつもりです》
事務所回答後に『ALTAR BOYZ』降板発表
また、借りたお金をキャバクラに使っていた件については、
《友人との飲食に使い、必ずしもキャバクラだけにお金を流したわけではないということです。飲食をした際にキャバクラを利用したこともあったので、全てが誤りということではないですが、キャバクラに使ったお金は飲食代の一部だということでした》
とのこと。元所属事務所にも問い合わせたところ、
「返金ができたのは、事務所にご連絡くださった方のみなので、泣き寝入りされた方もいらっしゃると思います。その方々にも誠意を持って対処すべきだと考えています。窃盗に関しては、複数人いるということなら、元事務所としては把握できておりません。本人である法月さんが解決させるほかないかと思います」
そして8月2日、『ALTAR BOYZ』公式サイトで、「本人からの申し出があった」との理由で、法月の降板が発表された。
法月がまずすべきは、ステージに上がることよりも、被害者女性に誠心誠意、謝罪に努めることだろう。