「一部のマスコミで報道されていますように、違法な薬物が見つかったとか、そういうことは一切ございません」
日本大学アメリカンフットボール部にかけられた大麻疑惑。これを受けて8月2日、報道陣を前に学内の“大麻汚染”をキッパリと完全否定してみせた同大・林真理子理事長。
本業は小説家でありながら、母校・日大における女性初の理事長職に就任したのが2022年7月1日のこと。脱税事件で逮捕され、2021年12月に辞任した田中英寿元理事長の後任として、新しい“日大の顔”になったのだ。
日大の再建を任されて1年、理事長職も板についてきたであろう林氏。かつて“悪質タックル問題”を起こしたアメフト部の更生を信じての冒頭発言だったのだろうがーー。
8月3日に警視庁の捜査員が家宅捜査に入った結果、学生寮から押収されたのは噂された大麻だけでなく、覚醒剤成分入った錠剤。予想を遥かに上回る大麻汚染を目の当たりにしてか、林氏は無言で大学を去ったのだった。
わずか1日で覆った日大理事長の発言。家宅捜査が行われる前に、フジテレビ系列の独占インタビューに応じていたという同氏は、
「昨日、私が『一切ない』って言ったのは、不法な薬物が今のところ見つかっていないっていう意味でございます」
なぜか強気の発言から一転して“トーンダウン”していたが……、
7月の時点で覚せい剤も確認された
「おそらくは慌てて学内から林理事長に”報告”がなされたのでしょう」と察するのは全国紙社会部記者。どういうことか。
通常、薬物所持や使用の疑惑報道があったからといって警視庁が家宅捜査に動くはずもなく、今回も大麻取締法違反と覚醒剤取締法違反の両容疑の令状をとって捜査が行われている。つまりは、すでに覚せい剤も疑われていたわけだ。
「そもそもは身内関係者から“学生が薬物を使用している”との相談があったと聞きます。7月の時点で、大学側の調査によって薬物類が確認されていたようで、すでに部員やコーチ陣への聞き取り、警視庁にも相談していたとも。
おそらく大学側は、この事実を林理事長には伏せていた、報告していなかったのではないでしょうか。警察の判断を待っていたのか、それとも彼女の“学内における立場”を表しているのか……」
そんな林氏に対してネット上では、
林氏は「決済権のない”お飾り”」か
《一切ないと言い切った林真理子はやばい結果になったよね。 結果真逆になった事でこの人の立場はお飾りでしかないって印象だよな》
《林真理子理事長の役割がはっきりしたのかな。 決済権のない”お飾り”がピンボケ発言ののち、証拠が出てきて沈黙するという笑えない「喜劇的」存在》
《林真理子の喪失感半端ないだろうな〜 全く知らされてなかったんだろう 外部からきた女性の理事長なんてってか 全く体質変わってないじゃん》
日大が用意した“お飾り”理事長とみる厳しい声が散見されるとともに、“知らされなかった”であろう林氏に対する同情の声も見受けられる。
理事長就任後のメッセージでは《「学生ファースト」の実現に向けて力を尽くすことを約束します。》《私自身がこれまでに培ってきた人脈や人間力を最大限活用しながら、学生・生徒や教職員と力を合わせて、新しい日本大学をつくってまいります。》
作家らしく「学生ファースト」なる言葉を用いては、日大全体での再建を誓っていた林氏。いくら理事長が学生を信じようとも、そうそうに“隠蔽”体質は変わらないということだろうか。