山田満生容疑者(フェイスブックより)

 ハチミツといえば、「山田養蜂場」の名前を思い浮かべる人も少なくないだろう。山田養蜂場は1948年以来、養蜂からミツバチ製品の研究・製造・販売までを手掛けている岡山県の老舗企業。ハチミツだけでなく「ローヤルゼリー」「プロポリス」などのロングセラー商品もあり、健康・美容を大事にする層からも多くの支持を集めていた。

 そんな同社の専務取締役、山田満生容疑者(33)が今月10日、東京都迷惑防止条例違反などの疑いで逮捕されたのだ。山田満生は、同社の社長・山田英生氏の次男であり、関連会社の「山田みつばち農園」の社長も務める同社の中核の人物だ。

広報に話を聞くと……

 警視庁によると、山田満生容疑者は3年前に日野市に住む無職の20代女性と“パパ活”を通して出会い、裸の画像などと引き替えに約35万円の現金を渡していたという。そして去年の11月、再び金銭の要求をしてきた女性に「あなたの裸は飽きたので大勢の女性の画像が欲しい」と指示。女性は八王子市の入浴施設の脱衣場で、防水ケースに入れたスマートフォンで女性の利用客を動画で撮影したが、被害に気づいた別の女性が従業員に通報。女性は同条例違反容疑で書類送検され、今回の事件が明るみに出たのだ。

 山田満生容疑者は容疑を認め、

《7、8年前からパパ活を始めわいせつな動画や画像を送ってもらっていた》

 と供述。

 ほかにも一昨年、SNSで知り合った女子高校生(当時17)にわいせつな動画などを送らせていた児童ポルノ禁止法違反の疑いもあるという。警視庁が余罪の可能性を視野に入れ調査中だ。

 山田養蜂場の現在は……8月14日、『週刊女性PRIME』が同社の広報担当者に社内の現状について話を聞くと、

お騒がせして申し訳ございません。実はわれわれも、恥ずかしながら全く知らなかった事実でして……。会社全体が明日までお盆休みだったので、社員もニュースで初めて知り、非常に驚いている状況です。弊社の商品をご購入いただいているお客様には本当に申し訳ないと思っております」(山田養蜂場の広報担当者)

「施設の女子トイレとかも調べた方が良いんじゃない」

山田養蜂場のホームページ。商品が厳しい審査を通って消費者に届くと謳っている

 広報担当者自身もお昼のニュースを見て知り、対応に追われているという。今後については、

現在は警察の捜査も含め、事実確認をおこなっております。突然のことだったので、記者会見の有無や社長の進退を含めた今後の対応については、まだ検討中の段階です(註:翌日に満生容疑者の解任を発表)」(同前)

 どこか懐かしさを覚えるCMや商品の質などでもイメージの良い会社だっただけに、SNSには失望の声も多く、

「なかなか良いイメージの会社だっただけにとても残念。失った信頼は戻る事はないでしょうね……」

「素敵なCMと経営者の資質は時として相反する。親父が苦労して築いた財産をぼんくら息子が食いつぶす良い例になりそうだ」

「観光農園『山田みつばち農園』の代表取締役社長でしょ。そこの施設の女子トイレとかも調べた方が良いんじゃない」

「懲戒解雇相当の処分は免れないだろうね。後継者について、創業者一族以外から登用も検討すべきでは?」

 さらに、地元の経済への影響も出てくる可能性についても触れ、

「岡山県の鏡野町は本来なら隣の津山市と合併するような町だったけど、山田養蜂場のおかげで経済を保ててるのもあって合併しなかったと言われてるほど、まさに地元にとってはとても大事な産業なんです」

「社長の次男がこんな恥ずかしい事件を起こしてイメージを落としてしまったら、会社だけじゃなく自治体の存続にも大きな影響を起こしかねないほど大ごとになる」

 創設者や社長が大事に守ってきた「山田養蜂場」に汚点をつける結果となってしまった専務取締役。逮捕の一報が出た翌日の15日、父で代表取締役の山田英生氏が満生容疑者を14日付で専務取締役から解いていたことを明かした。

山田満生容疑者の逮捕を受けて役員職を解任したことを発表(山田養蜂場のXより)

《このような事態に至りましたことは誠に遺憾であり、関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をお掛けしておりますことを、深くお詫び申し上げます》

 父としてこれほど悲しい謝罪はない。


 

 

山田満生容疑者(フェイスブックより)

 

山田満生容疑者の逮捕を受けて役員職を解任したことを発表(山田養蜂場のXより)

 

山田養蜂場のホームページ。商品が厳しい審査を通って消費者に届くと謳っている