韓国出身の人気DJ「DJ SODA」が訴えた、日本で受けたセクハラ被害の余波が収まらない。
発端となったのは、大阪市内で開催された音楽フェス『MUSIC CIRCUS』最終日(8月13日)にSODAが出演した時のこと。パフォーマンス中に観客席前まで近寄った際に、複数人から腕を掴まれたり胸や身体を触られたのだという。
この時こそ笑顔で出演を続けるも、翌日に自身のX(ツイッター)に英語、韓国語、日本語で《凄く悲しい出来事がありました》と“証拠画像”とともに被害を告白。これが大騒動となると15日、フェス主催者側は“犯人”の特定と、刑事・民事の両面で法的措置をとることを表明したのだった。
ところがSODAの悲痛の訴えに、一部のネットユーザーからは“自作自演”を疑う声もーー。
《DJをしてから10年立ちますが公演中にこんなことをされたことは人生で初めてです。》
パフォーマンス中にセクハラ被害を受けたのは「日本が初めて」と主張する彼女に対して、《他の国では結構触られている》などと他国の公演でも観客から触られているとの指摘が。
また2022年には、アメリカ・ニューヨーク公演後に飛行機に搭乗するも《出発直前に突然追い出されました》との長文を投稿。なんでも侮辱表現を表す言葉がデザインされたレギンスを履いていたことで、職員から追いやられたという騒動も蒸し返されたことで、お騒がせイメージが持たれたのかもしれない。
そしてインスタグラムなどのSNSに投稿されている写真の数々だ。大阪フェスでの衣装も含めて肌を大胆に露出したファッションが多く、それでいて観客席に自ら寄っていったことから「なるべくしてなった」と見られてしまったのだ。
「肌を露出するから被害に遭う」
しばしば日本で巻き起こってきた、性犯罪における「被害に遭うのは肌を露出しているから」との論争。この理論を向けられたSODAは、
《私は人々に私に触ってほしいから露出した服を着るのではない。 私は服を選ぶ時、自己満足で着たい服を着ているし、どの服を着れば自分が綺麗に見えるかをよく知っているし、その服を着る事で自分の自信になる。》
“他人のためではなく自分のために着ている”と猛反論し、《私がどんな服を着いたとしても、私に対してのセクハラと性的暴行は正当化できない。》と、責められるべきは“性的加害者”と断罪している。
では、指摘された《他の国では結構触られている》の実態はどうなのか。
他国の観客マナーを映した“証拠動画”
7月には韓国で開催されたフェス『S2O』での出演動画を投稿しているSODA。タイ発祥の水かけフェスティバルともあって、水着のような露出多めの衣装に身を包んだまま、大阪フェス同様に観客の手が届く位置まで近づいてパフォーマンスをしている。
応えるように大きく手を上げたり振ったりするも、目の前にいる彼女に触れようとする観客は誰ひとりとしていない。ハイタッチの要求こそあれども、身体に向かって手を伸ばすような行為は一切見受けられなかった。
他に投稿されたアメリカ・ニューヨークでのライブやミーティングも然りで、SODAがセクハラ被害を受けるシーンはなく、中国では混乱が起きないよう厳重にガードされる姿もあった。もちろん“他の国”の全てではないが、彼女が言う“日本が初めて”は事実に思える。
大阪フェスでの行為は各都道府県の迷惑防止条例、または強制わいせつ罪にも問われる立派な犯罪とも言えよう。“加害者”である観客らはフェスのノリで許される、SODAのファッションを見て「触ってもいい」とでも思ったのだろうか。