8月14日、インフルエンサーとしても活躍する 韓国出身の人気女性アーティスト・DJ SODAが、大阪で行われた音楽フェスティバル「MUSIC CIRCUS’23」でセクハラ被害に遭ったことをX(Twitter)で告発したことが世間を騒がせている。
《ファンの方々ともっと近くで楽しんでもらうために、私が公演の最後の部分でいつものようにファンの方々に近づいた時、数人が突然私の胸を触ってくるというセクハラを受けました》
犯人は男性だけでなく女性もいたと発言する彼女に同情の声も多いなかで、「さすがに露出度高すぎ。あなたの服装にも問題があるのでは?」と心無いコメントも多く寄せられたことで同日、彼女は自身の意見を連続して投稿し、怒りをあらわにした。
《私がどんな服を着いたとしても、私に対してのセクハラと性的暴行は正当化できない。私はいつかこの言葉を言いたかったです。当然のことだが、これを言うまで大きな勇気を出さなければならなかった》
《私は人々に私に触ってほしいから露出した服を着るのではない。 私は服を選ぶ時、自己満足で着たい服を着ているし、どの服を着れば自分が綺麗に見えるかをよく知っているし、その服を着る事で自分の自信になる》
「正面から口説きにいけ。同じオトコとしてダサい」
騒動の翌日となる15日、シンガーソングライターのGACKT(50)はX(Twitter)で、DJ SODAを擁護する文章を長文で投稿した。
《言うか迷ったけど、やっぱり言わなきゃ気が済まないから長くなるが読んでくれ。
DJSODAのツイートに『派手な格好をしてるから』『格好に問題があった』などのコメントがあったが、どういう神経だ??
それをやった人間は犯罪を犯しているわけだ。10000%犯罪を犯している方が悪い。誰がどんな格好をしようが個人の自由。それに対し『そんな格好をしているから』などと当然のごとく言うこと自体がおかしい。
まるでやられた方が悪いようなコメントじゃないか。自分の好きな格好ができない、そんな国にしたいのか? 本人が被害だと感じたらそれは犯罪にもなる。胸を触りたかったらどさくさじゃなく、正面から口説きにいけ。同じオトコとしてダサい。ボクらはさ、カッコ良いオトコでいるべきだ。幾つになっても》
投稿に対し、DJ SODAも反応。彼の投稿を引用し、
《ほんとうに、ありがとうございます》
と感謝を述べた。一連の流れにSNSでは、GACKTの発言を称賛する声が多数見受けられた。
「GACKT様の言うことに間違いなし」
「カッコよ!女性の味方やん」
「GACKT、男らしいわ。派手な服装してたからって犯罪を容認するのはおかしいもんね。言ってくれてありがとう」
一方で、人の擁護をする彼に対し、うやむやになったままの“疑惑”についてのコメントが噴出している。
「綺麗事言ってんじゃねぇよ!お前はSPINDLEで壮絶な嵌め込みやって数億儲けたくせに被害者面したよな?借金踏み倒しまくりだしお前の会社破産したよな??」
GACKTはスピンドルで17億円を手に入れて…
SPINDLE(スピンドル)とは、2017年に生まれた仮想通貨。実業家としても活動しているGACKTはそのプロジェクトに参画し広告塔を務めていたため、通称「ガクトコイン」とも呼ばれていた。
「GACKTは知名度を使い、ファンを集めたイベントでは『1000万円が2億になった』『今までとは考えられない儲け方』と、ファンからの投資を募っていました。
また、投資家向けのセミナーで『代理店になったほうがいいと思います。仮想通貨の販売手数料は異常で25%入るんです』と語っていて、プロ野球選手、ミュージシャン仲間、投資家などからも約100億円を集めたそうです。彼の目的は高額な代理店収入だったのではないか、と疑われたんです」(マネー誌記者)
当時からスピンドルの違法性を指摘する著名人も複数いた。しかし、GACKTの宣伝効果もあってか、2018年5月にスピンドルは上場。しかし……。
「その後、上場前に総額220億円の金が集まったが、いざ2018年5月、世界5カ所の仮想通貨取引所に上場されると大暴落。上場前には最高で1スピンドル200円だったのが、一気に1円以下になってしまったので、投資家たちもたまったものではありません(2023年8月17日現在は0.0005円にまで下落)。一方で、GACKTは広告塔としての報酬や、上場前に売り抜けたおかげで約17億円の金を手に入れたと報じられています」(同前)
散々有名人が宣伝したのち上場後に大暴落ともなれば、投資家が「詐欺だ!」と感じるのも無理はないだろう。各メディアが一斉に報じたが、2018年8月27日にGACKTはブログで本件に触れ「アホらし」と一蹴し、さらに炎上する結果となった。
《色んなことが書かれていた。酒のツマミには十分なほどネタが満載だった。大いに笑わせてもらった。色んな記事が次々と飛び出して、挙げ句の果てにはボクが海外に逃亡しただだの、ファウンダーがロシアに逃げただの。アホらしくていちいちコメントするのもウザいが、ボクは6年前から拠点を海外に移しすでに移住している。今更何言ってんだ?って話だ。そのうち突然、GACKT死亡とか流されそうだ》(原文ママ)
仮想通貨の事情に詳しいエンジニア・起業家である中島聡氏も当時、その違法性を指摘。2020年、複数の大手メディアの記事をもとに、本件についてまとめた自身の『note』で、《米国であれば、GACKTは確実に牢屋に入っているぐらい悪質な詐欺》と断罪したうえで、こう続けている。
《私から言えばこれは、法律が整備される前の『出資詐欺』と全く同じ手口であり、現行法を適用しても十分に犯罪行為として立証できるし、さらなる法律改正により、この手の事件が二度と起きないように厳密に取り締まるべき重大な詐欺事件です》
「逃げてるお前のほうがカッコ悪いよ」
そして、2021年に写真週刊誌『FLASH』にはスピンドル暴落を受けてGACKTが知人に謝罪したとの証言を報じられたことも。
「2019年の3月ごろに知人である不動産会社社長が1800万円を投資したそうで、突然の暴落を受けたことで彼を問い詰めたんだそうです。すると、『すみませんでした、俺が全部悪いんだ』と土下座までしたんだといいます。しかし、その件についてもGACKTサイドは否定。所属事務所は“その時期は海外にいて来日した事実も記録もない”といった旨のコメントを出したのですが、いまだにしこりが残っています」(スポーツ紙記者)
GACKTは、2021年9月に神経系疾患と重度の発声障害のため活動を休止。翌年10月には活動再開をしたが、「スピンドルの事件をうやむやにするための休止か?」と仮病で逃亡した説まで出る始末……。
今回のDJ SODA擁護発言は彼女が感謝のコメントを出したことからも、メディアにも多くコメントが取り上げられた。再び表舞台に引きずり出されたGACKT。そのことからも、スピンドルの件を“風化させない”とのネットユーザーの声が多く出てしまったということだろう。
「なんでもええけどガクトの仮想通貨ってなんだったん? 詐欺なん? 俺50万くらいぶち込んで散ったわ。言うか迷ったけど、自業自得とかやめて」
「はっきり物を申されててさすがガクト様です。仮想通貨スピンドルの詐欺についても逃げ回ってないではっきり申してください」
「それを言ったら、スピンドルの被害者も本人が被害だと感じたら、犯罪になってしまうのではないですか?」
「スピンドル事件起こして逃げてるお前のほうがカッコ悪いよ」
思いもよらない形で掘り返されたくないであろう過去が再燃してしまったGACKT。果たして“男らしい”説明はなされるのだろうか──。