10年ぶりに宮崎駿監督がメガホンをとったスタジオジブリ最新作『君たちはどう生きるか』（7月14日～）が、公開から1か月で観客動員439万人を突破する大ヒットを記録している。事前情報がほとんど明かされない“NO宣伝”戦略が話題となったが、動員数は増え続け、映画を観た人々の“ネタバレしないマナー”も注目を集めた。
映画ライターが語る肩透かしなパンフレット
そんなスタジオジブリが11日についにパンフレットを発売。謎が解き明かされるかと思いきや……。
「公開から1か月近く待たされて待望の発売となりましたが、正直肩透かしな内容でした。米津玄師さんが歌う主題歌『地球儀』の歌詞、スタッフロール、作品解説という名の簡素なあらすじのみで、あとはほとんど劇中シーンのイラストでした。声優も誰がどの役を演じていたのかを楽しみにしていた人が多かったのに、答え合わせにもなりませんでした。唯一の見どころは宮崎駿監督の同作の企画書が記されていたくらいですかね」（映画ライター）
多くの人がパンフレットにがっかりした1週間後の18日に、場面写真14点が公開され、キャラクター名と声優陣も正式発表された。鈴木敏夫プロデューサーによる《常識の範囲でご自由にお使いください》というメッセージも発表され、ついに“常識の範囲内での”ネタバレも解禁に。
「これまで観客の、SNSなどでネタバレに繋がる発言はしないというマナーの良さも話題になっていましたが、それは芸能人も同じ。あらすじを公表しないけれど、自分たちの感想を綴っていました。この映画は賛否両論が特に激しく、わかるわからないを含めて、面白いと感じた人とつまらないと思ってしまう人とにハッキリ分かれているようです」（前同）
そこで『君生き』を鑑賞した著名人らが次々とSNS上に綴った感想をネタバレ。彼らは宮崎駿監督のメッセージをどう受け取ったのか？
芸人やタレントたちの感想（１）
若槻千夏
タレントの若槻千夏は自身のインスタグラムで、
《めちゃくちゃ楽しいが詰まった映画じゃねーか！！ 宮崎駿作品 トトロ 魔女宅 千と千尋 ポニョ アリエッティが大好きな私は1番好きな作品となりました！～中略～また観たい！！ 大人と観たくない！！ 子供と観たい！！ 難しかったと言っている人たちは考えすぎだと思います》と否定的な声に対して意見し、
《めちゃくちゃ今まで通りであり今までを超えた作品でした。世の中の賛否に流されずあなたが好きなジブリを胸に見に行って観てください！！」と呼びかけ最後に、
「宮崎駿せんせいは《スマホばっかいじってんじゃねぇ》と言いたいんだと思います。（たぶん違う）」》と締めくくった。
若林正恭（オードリー）
歌舞伎町タワーの映画館でウッチャンナンチャンの南原清隆と鑑賞したという若林は、自身のラジオ番組で相方の春日に感想を披露。
「映画は俺、面白くてさ。～中略～普通に面白かったのよ。それでさ観終わって声優さんとかも発表されてないから“ああ、これはあの人なんだ”みたいな（※エンドロールに声優のクレジットはあるが役名の記述はない）」
と、好意的な感想を話したが、映画本編よりも上映前の南原とのやりとりが気になり本編に集中できなかったという。南原に「（道に）迷わないで来れた？」と聞かれたことに対して「うん、来れた」とうっかりタメ口をきいてしまったという若林。
弁解の機会もないまま、映画を観ることになり前半は「君たちはどう生きるかどころじゃなかったのよ。タメ口はどうなっているのか、になっていたのよ」と話し、笑わせた。
南原清隆（ウッチャンナンチャン）
若林と鑑賞した南原は自身のインスタグラムでネタバレしないよう感想を綴った。
《いろいろな見方をされる方がいますが、ストーリーに骨格が1本通っていて、とっても面白い作品でした。（キャラクターそれぞれに味があり、生き生きしてました！）》
芸人やタレントたちの感想（２）
せいや（霜降り明星）
せいやは自身のユーチューブで『君生き』のレビューを行い、相方の粗品から感想を求められると、
「わからーん！」と絶叫し、「正直……わからんかった」と改めて強調。
「意見が分かれると思う。観た人でわからんけどこれは何か意味があるんや。俺が知識足らんだけなんや、っていう人と何がおもろいかわからんかった。面白くなかったなあっていう2つあると思うんですけど、面白くなかった方ですね、僕は個人的に」と、感想を話した。
中田敦彦（オリエンタルラジオ）
中田は自身のユーチューブチャンネルでネタバレありの感想を披露。
「わからないっていうことで賛否の_否に行く人の気持ちもわかる」とした上で、「（宮崎駿作品の）考える余地を残すところが好き」とし、具体的な場面を交えながら50分にわたって考察を繰り広げ、「この映画を理解するにはある程度の教養が必要」と主張した。
これまで多くの芸能人が鑑賞したことは報告するものの、ネタバレに配慮してか《観てきました》などの簡単なことしか投稿されなかった同作。場面写真も解禁となった今、具体的な感想や考察を発信する芸能人も増えていくかもしれない。
