高校球児たちの夏が、最高潮を迎える。
「夏の甲子園の決勝が、8月23日に開催されるのですが、その対戦カードに注目が集まっています。甲子園常連校の仙台育英に相対するのが、103年ぶりに決勝進出を果たした慶應義塾なわけですから。仮に慶應が優勝すれば107年ぶりとなるため、OBらはこぞって甲子園へと応援に駆けつけています」(スポーツ紙記者、以下同)
注目が集まる理由は、これ以外にも。
「元プロ野球選手の清原和博さんの次男・勝児くんが出場しているのもひとつです。大スターだった清原さんの息子が、新たな“伝説”を打ち立ててくれるのではないかと、期待している人も多いはず。また、高校球児とは思えない色の白さから、慶應の丸田湊斗くんについても“美白王子”などと話題になっていました」
強豪ひしめく甲子園だが、有名校が優勝するとは限らない。私たちは、これまで何度もその“ドラマ”を目撃してきた。だからこそ、多くの人がその瞬間に立ちあおうとするのだが……。
「決勝の試合チケットは試合前日となる22日の午前10時に販売が開始されたのですが、約1時間でほぼ完売していました。これだけ注目の集まる試合だから当然なのですが、購入したのは本当に観たい人だけでなく、ビジネス目的の人も……。決勝のチケットが高額で取引されているのです」
定価の13倍超となる5万円で落札
チケット転売サイトを覗いてみると、4200円の中央指定席や3700円の1・3塁指定席のチケットが3~5万円で多数出品されている。3塁指定席が定価の13倍超となる5万円で落札されたケースも。グループで観戦できるデッキ席に至っては、定価2万4000円のチケットが7倍の15万円で出品されていた。
こうした状況にSNSでは、
《甲子園決勝のチケット10分前に3サイトで販売画面まで行ったのに全部買えなかった…。転売チケット見てるとすごく悔しい気持ちになった》
《高野連や選手たちに還元される方法で転売抑止策ができないかなぁ?》
《転売ヤー滅んでほしい!》
《甲子園チケット買えなかった…。転売やめて》
など、被害者が続出している。チケットの違法な転売は、法律で禁止されており、1年以下の懲役、または100万円以下の罰金が課される可能性がある。
今年の状況も見させていただきながら…
主催する日本高等学校野球連盟は、公式サイトでこう呼びかける。
《入場券をめぐってはネットオークション、転売サイトなどで販売価格を上回る価格で取引されている事例が数多く見られます。高校野球は教育の一環として取り組んでいるものです。主催者としては、 多くの方々に妥当な価格で観戦していただき、選手たちを応援してもらいたいと考えています》
しかし、転売目的での購入はなくならない。こうした状況について、どう考えるのか。高野連に電話して話を聞くと、
「夏に限らず春の大会でもそうですが、転売については長年の課題です。主催者としては、今年の状況も見させていただきながら、よりよい形で開催するために対応を考えていかなければならないと思っております」(高野連の担当者)
とのこと。
長年の課題と認識しているのなら、早急に対策をするべきなのでは?