今月20日に開設されたジャニーズJr.のオフィシャルウェブサイト。その中で公表されたオーディションの“募集要項”が話題となっている。
ジャニーズの応募資格から見える「脱滝沢イズム」
応募資格は、
『応募時点で芸能事務所・レコード会社・音楽出版社等との契約が無い方』
『株式会社ジャニーズ事務所とジャニーズJr.として契約を結ぶことができる方』
『東京または大阪でのレッスンに参加できる方』
の3つの条件がある。
また、『年齢制限はございません』とはっきり明記されていたり、性別による制限の記載が無く、幅広い層からの応募を受け付けているようだ。
性別による制限への言及が無いのは、ジェンダーレスな昨今の時代の流れに即した可能性もあるが、年齢制限を撤廃したことで、かつてのジャニーズ事務所副社長兼ジャニーズアイランド社長・滝沢秀明氏(41)の“色”を打ち消す形となっている。
「ジャニーズ事務所は'21年に、滝沢さん主導のもと、いわゆる『22歳定年制度』を導入しました。当時約60年の歴史を持つジャニーズの中でも初めてのことで、滝沢さんの組織改革が実現されたこととしても印象的です。
この制度はジャニーズJr.の活動において、一定の年齢制限を設けるもので、満22歳到達後の最初の3月31日までに、Jr.としての活動継続について事務所と合意に至らなかったタレントは、同事務所での活動を終了するというものでした。
滝沢さんがジャニーズを去った今、この制度が導入されて2年も経たないうちに事実上の撤廃になったことは、ジャニーズが“滝沢色”を排斥したようにも見えます」(大手芸能事務所関係者談)
この定年制度撤廃にファンは『X』(旧Twitter)で、
《諦めの悪い子達がデビューできずにズルズルいくパターンだね。定年制度いいと思ったのに》
《滝沢イズム消滅させるより良いものは残しておいたほうがいいとおもう……。さすがにダラダラと事務所に置くのはどうなのかなと……》
《今の時代、年齢制限はNG。個々に対応してあげて下さい。才能を年齢で線引き、定年まで使い捨て、滝沢に本当にガッカリしたもの》
と賛否両論だ。
厳しかった滝沢氏に比べられる新社長・井ノ原
また滝沢氏は、ジャニーズ時代にはその厳しさでも知られていた。タレントの女性スキャンダルには芸能活動自粛の処分、不貞や賭博行為など法に触れうることには解雇及び連帯責任で当該タレントの在籍グループの解散などを言い渡してきた。
しかし、滝沢氏の後任でジャニーズアイランド社長となった元V6の井ノ原快彦(47)は、現在起こっているジャニーズJr.に関する問題への対応が“甘すぎる”と批判を浴びている。
「デビュー目前と見られている人気ジャニーズJr.グループ『美 少年』の那須雄登さん(21)が、楽屋の壁に笑いながらシュークリームを投げつける動画が拡散され、問題となりました。また撮影者も同グループの佐藤龍我さん(20)だったのも発覚し、大炎上。
その直前にも美 少年・金指一世さん(19)の女性スキャンダルが流出し、問題となっていましたね」(スポーツ紙記者)
しかし井ノ原は、今月18日に謝罪文で『今回の状況を総合的に判断し、このまま活動を継続させていただく方が、これから社会人として成長していかなければならない3人にとって、本当の意味での自覚と責任を獲得することにつながるのではないかと判断いたしました』と、特段の処分を与えず活動継続することを明言した。
前出・スポーツ紙記者はこの対応に違いにこう続ける。
「一連の問題は滝沢氏であれば厳しい処分が下されていた可能性が高いです。というのも、シュークリーム動画の撮影者である佐藤さんは、'21年に当時未成年でありながら女性スキャンダルを起こし、滝沢氏に活動自粛処分を下されていますからね」
『22歳定年制度』や、不祥事への処分など厳しい姿勢で臨んでいた滝沢氏とは真逆の方向へ舵を切っているように思えるジャニーズ。退所者が相次ぐなど人材流出も進んでいるため、寛大な措置でそれを防ごうという狙いもあるのかもしれない。
『#TOBEファミリー』推しで勢いが加速
一方の滝沢氏は、今年3月に立ち上げた新会社『TOBE』で、元ジャニーズタレントらと続々と合流し、「ジャニーズ2号店」「ジェネリックジャニーズ」と揶揄されながらも破竹の勢いで勢力を拡大している。
「『TOBE』公式YouTubeで最初に合流発表があった元V6の三宅健さん(44)は、次の元King & Prince・平野紫耀さん(26)、神宮寺勇太さん(25)の合流発表時に同席。さらにその次のIMP.(アイエムピー)合流発表には三宅さん、平野さん・神宮寺さん揃って発表に立ち会いました。
平野さん・神宮寺さんの人気は絶大で、彼らのInstagramフォロワーはそれぞれ388万人、209万人を超え、一挙手一投足がSNSでトレンド入りし、ネットニュースで取り上げられています。
IMP.は元ジャニーズJr.でIMPACTorsとして活動していた7人が、今年5月にジャニーズを退所し、全員揃ってジャニーズ時代の恩師である滝沢さんの元へ合流しました。もともとJr.グループとしての知名度は高くなく、ジャニーズの次のデビュー候補としても3~4番手にすら名前が挙がっていなかった。
そんな彼らの『TOBE』合流発表に三宅さん、平野さん・神宮寺さんが立ち会うことで、注目度も激増。彼らの合流発表配信のYouTube再生回数は、700万回を超える平野さん・神宮寺さんには叶わないものの、三宅さんの320万回に迫る270万回再生を記録しています」(前出・スポーツ紙記者)
またIMP.は今月18日に『TOBE』でシングル『CRUISIN'』をデジタルリリース。世界同時配信デビューを果たし、MVは6日間で328万回再生を突破している。
『TOBE』には公式LINEも存在し、滝沢氏の挨拶メッセージを皮切りに、三宅、平野・神宮寺、IMP.メンバーが順不同でリレー形式でメッセージを送信してくる形になっている。ユニット・グループの垣根を超えたやりとりも多く、ファンにより『#TOBEファミリー』といったハッシュタグも拡散され、それぞれのファンがすべての『TOBE』所属メンバーを応援しようという“事務所箱推し”の機運が高まっている。
さらに、三宅は今月22日、自身のYouTubeライブ配信で『TOBE』所属メンバー全員での食事会についても明かしている。滝沢氏はスタッフと同じテーブルにおり、タレントだけのテーブルでは最初は『初対面の人たちの会話』だったものの、お酒を嗜むメンバーもいたりと、徐々に打ち解けた様子を語った。
特に、IMP.の佐藤新(22)は憧れの平野と隣で「イチャイチャしてた」とも明かされている。こうしたタレント同士の仲の良さはアイドルファンの大好物でもあるため、その人気に拍車をかける形となった。
『TOBE』は今月16日にも公式ホームページで、劇団四季の舞台出演経験もある元ジャニーズJr.の大東立樹(18)の加入を発表している。『TOBE』はファミリー一体となってどこまで勢力を伸ばすのだろうか。