ニチレイフーズは運営する食の情報サイト「ほほえみごはん」でさまざまな食材の上手な冷凍法から活用術までを発信したところ、年間9千万PVを達成するほどに。
栄養価もおいしさもアップ!冷凍はいいことずくめ
「すべて社内で実証済みです。“冷凍”に親しんでもらおうと配信し始めたのですが、家庭での冷凍保存は食材を栄養価も高いまま最後までおいしく食べきれる最適な方法です。冷凍しておくことで毎日の食事作りがラクになるという利点も」
そう話すのは広報の笹嶺舞依子さん。
「冷凍すると味が落ちると思われがちですが、短時間で凍結させると食品の細胞の破壊を抑えることができます。金属トレーを使う、水けをふき取るなどのポイントを踏まえればおいしくいただけます」
鮮度がいいうちに冷凍しておくとベスト。残暑が続く中でフードロスを減らすワザ、今日から実践してみて!
“生よりおいしい”冷凍術 ※電子レンジは600Wを使用。
オクラ/保存期間〔1か月〕
板ずりして冷凍しておけば解凍後の食感がいい
まな板に並べ、塩をひとつまみまぶしてゴロゴロと転がす。ヘタの先とガクを取り除いてから水で洗い、水けをふき2~3本ずつラップに包んで冷凍用保存袋に入れて。
解凍&活用法
冷凍庫から出し、凍ったまま炒め物などに加えて加熱調理する。カットする場合は、室温に1~2分置いておけば包丁で簡単に切れる。
レタス/保存期間〔3週間〕
ちぎって冷凍すれば栄養キープでおいしく!
葉を1枚ずつ水で洗い、芯や変色部分を取り除く。水けをペーパータオルでふき取ってから手で適度な大きさにちぎり冷凍用保存袋へ。空気を抜いて袋の口を閉め、袋をアルミホイルで包み急速冷凍させる。
解凍&活用法
解凍すると水分が出てべちゃっとするので、生食には不向き。使う分だけ取り出し、スープや炒め物、蒸し物などに凍ったまま入れて加熱調理する。
もやし/保存期間〔2週間〕
2週間ももつ上に味しみがグンとアップ!
「洗わずに使える」と記載があるものでも、一度流水でよく洗うと臭みも取れておいしさをキープできる。水けをしっかりきったら冷凍用保存袋に入れて、空気を抜きながら袋の口を閉めて冷凍庫へ。
解凍&活用法
水分が抜けているので炒め物やスープなどに入れると味がしみやすい。冷凍庫から出したら袋の上からもみほぐし、使う分だけ出して加熱調理。
キャベツ・小松菜/保存期間〔2週間〕
生のまま切って冷凍で必要な分だけ活用
キャベツは洗ったあと、細切りやざく切り、細めのくし形切りなどにし、ペーパータオルで水けを取る。小松菜も使いやすい大きさにカット。冷凍用保存袋に平らになるように入れ、空気を抜いて袋の口を閉め、冷凍する。
解凍&活用法
生とは食感が変わるため、加熱調理向き。冷凍用保存袋をもんで使う分だけ取り出し、凍ったまま野菜炒めや焼きそば、スープなどに。
卵白/保存期間〔1か月〕
余っても捨てずにラップに包んで冷凍庫へ!
深さのある器に軽くラップをかけて中央をくぼませ、卵白を1個分、落とし入れる。ラップの四隅をつまんで集め、空気が入らないようにねじって輪ゴムで留める。冷凍用保存容器に並べ、フタをして冷凍。
解凍&活用法
耐熱容器に移し、軽くラップをかけて卵白1個につき電子レンジで1分20秒加熱。その後冷蔵庫で解凍。かきたま汁やメレンゲに使える。
りんご・梨/保存期間〔2週間〕
手軽にシャーベットやコンポート風に
りんご(梨)をよく洗い、くし形切りにして3切れずつラップでピッタリと包む。それを冷凍用保存袋に複数入れ、金属製バットにのせて冷凍する。りんごは、切ったあとにレモン汁を少量ふりかけると変色防止に。
解凍&活用法
りんごは冷凍庫から取り出して1~2分置けば、そのまま食べられるシャーベットに。梨は30分置くと、トロッした食感のコンポート風に。
トマト・ミニトマト/保存期間〔2週間〕
ザク切りして冷凍するといろんな料理にアレンジ
トマトはヘタを取り、うまみの多い種の部分を取り除かずに皮ごとザク切りに。重ならないように冷凍用保存袋に入れ、空気を抜いて袋の口を閉め冷凍。ミニトマトはヘタを取り、切らずに冷凍する。
解凍&活用法
必ず加熱して使う。凍ったままの状態で炒め物やスープに入れて調理する。加熱すると皮がはがれてくるので、気になる場合は取り除く。
なす/保存期間〔1か月〕
丸ごとレンチン→冷凍で乾燥や変色を防止
ヘタを切り落として耐熱皿にのせ、ふんわりラップをかけて2本(約160g)あたり電子レンジで2分30秒加熱。粗熱をとったら1本ずつピッタリとラップに包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍する。
解凍&活用法
ラップに包んだままの冷凍なすを耐熱皿に置き、1本あたり電子レンジで30秒加熱。半解凍状態になるので、料理に合わせてカットして使う。
かまぼこ/保存期間〔1か月〕
水分を逃がさず冷凍&解凍でおいしく食べる
板から外して1cm幅に切り、1回に使う分(5~6枚)ずつ重ねないように横に並べ、ラップでピッタリと包んで冷凍用保存袋に入れ、空気を抜きながら封をする。金属製のバットに置き、冷凍する。
解凍&活用法
自然解凍は水分が抜けてスカスカの食感になるので×。凍ったまま麺類や煮物に入れて煮たり、凍ったまま水分の多い野菜と一緒に炒めて。
(取材・文/遊佐信子)