《私は歌舞伎と昆虫を通した生態系保全に人生の残りの時間を粛々と費やしていきたいと存じています》
8月25日、香川照之が代表取締役を務める会社のホームページに“メッセージ”が掲載された。
「Eテレでカマキリの着ぐるみ姿で“昆虫愛”を熱弁していた香川さんが、2018年に立ち上げた会社です。昆虫をモチーフにした子ども服や絵本を取り扱っています」(テレビ局関係者、以下同)
香川は、2022年に明らかになった銀座ホステスへの性加害報道で、出演していたテレビ番組やCMを次々と降板、芸能活動を自粛することに。その際、今後《この命を何に捧げるべきなのか》と自問した結果、出た答えが「歌舞伎」と「昆虫」だったという。
「NHK大河ドラマ『龍馬伝』やTBS系日曜劇場『半沢直樹』などで高い評価をされた“俳優業”や、2022年8月まで続けていた朝の情報番組の“司会業”といった仕事には触れていませんでした」
その裏で、進んでいる話もある。両親に対する自殺幇助の罪で起訴された市川猿之助被告。7月31日に保釈されたが、各方面に多大な影響を及ぼしているのは周知のとおり。
弁護士が「猿之助の帰宅」を近所に説明
「今は事件のあった自宅に戻っており、自転車に乗って病院に通っている姿が目撃されています。弁護士が、猿之助さんが戻ってくることを近所に説明して回ったようですね。猿之助さんの役者復帰を望む声もありますが、本人は歌舞伎への意欲を失っているそう。初公判は10月20日の予定で、その後も続く見込み。道のりは険しいでしょう」(スポーツ紙記者)
猿之助被告が主要キャストで出演していたのが映画『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』。6月16日公開に向けて全国映画館にポスターが張られ、チラシも配布ずみだったが、5月18日の事件発生後、直前で公開延期になったまま。
「主演の天海祐希さんは、そうとう落ち込んでいました。そこで、猿之助さんの出演シーンをカットして、新たに代役を立てて、12月から再撮影をすることになったのです。
ただ、肝心の代役が決まらず、早くも難航しています。というのも“頼みの綱”だった香川さんが“やらない”というスタンスだそうで……」(映画業界関係者、以下同)
東京・歌舞伎座『七月大歌舞伎』で、従兄弟である猿之助被告の代役を務めた香川。
「歌舞伎俳優としての評価はまだまだですが、テレビでの知名度は十分なので客は呼べます。香川さんも、歌舞伎俳優としてなら猿之助さんの代役を引き受けますが、ドラマや映画での俳優としての評価は、自分のほうが“格上”だという自信と自覚がある。なので“キントリ”の代役の話が来る前に断固拒否するために、自分の会社のホームページを使って、ああいったメッセージを出したんです」
今は歌舞伎で精いっぱい
香川の会社で取締役事業部長を務めている女性に話を聞いてみた。
「今は歌舞伎で精いっぱいなんだと思います。メッセージを会社のホームページに出したのは、ご自身が代表の会社ですから、自然なことです」
かつて“日本一土下座が似合う俳優”と言われた香川。メッセージは“俳優の代役はやらない”という宣言なのか。
「私も、また“土下座”は見たいです(笑)。そのうちやれるようになったら、俳優としての活動もするかもしれませんが、今は無理ですね」
メッセージでは《目の前にある成すべきこと、挑むべきことに向かって邁進する》とも綴っていた香川。俳優を続けたいという熱い思いもあるようだが……。