話題沸騰のドラマ『VIVANT』の舞台、バルカ共和国。ネットで検索すると「バルカ共和国 実在」といったワードが出てくるが、残念ながらバルカ共和国は架空の国だ。どこまでも続く草原に広大な砂漠……。バルカの景色に憧れるファンは、どこを聖地巡礼すべきなのだろうか。
直行便なら5時間半で
「モンゴルですね。バルカの雄大な景色を見たいならロケ地となったモンゴルを訪れるのが正解でしょう。ロシアに近い都市・ダルハンの砂丘やゴビ砂漠、首都ウランバートルのチンギス・ハーン国際空港などで大規模なロケが行われたそうですよ」
と教えてくれたのはロケ地専門誌『ロケーションジャパン』編集長、山田実希さんだ。コロナ明けとはいえ、国外旅行が縁遠くなった日本人がモンゴル旅……少々ハードルが高いように思われるが。
「そんなことはありません。直行便なら飛行機で5時間半、気軽に行けますよ。それにモンゴルの人々はとても親切。例えば重い荷物を持った人とバスで乗り合ったら、その人の家まで送ってあげるような国民性。人との距離が近く、裏表がない人たちです」
とは、青年海外協力隊として在留するうちにモンゴルに魅せられ、モンゴル人男性と結婚して15年のYさんだ。
「国民みんなが“チンギス・ハーンの子孫”という意識を持っていて、見知らぬ人にも親身。外国人相手でも同様です。観光なら、ぜひ遊牧民を訪ねてゲルに泊まったり、馬に乗ったりしてほしい」(Yさん、以下同)
手土産、トイレ事情は?
ゲルは劇中にも出てくるモンゴルの移動式住居だ。憧れるが、外国人がそう簡単に泊まれるものだろうか。
「ガイド『地球の歩き方』に載っているようなゲストハウスの紹介なら、パッケージツアーでゲルに泊まれます。もしモンゴル人の友達がいたら“泊まってみたい”と言ってみて。今も人口の3分の1が遊牧民の国。知り合いのゲルに泊めてもらえるはず」
ゲルに泊まらせてもらうならば、ホームステイ気分で行けばいいのか。ならば手土産も必須では?
「そうですね。男性にはお酒、女性には飴などが喜ばれます。お酒なら焼酎より人気のある日本酒。紙パックのものが軽くてオススメです。飴は日本的な梅干し味などよりミルク味のものが好まれるようです。あとは傷薬や胃腸薬なども好評でした。もし馬に乗るつもりなら、あぶみで足を傷めないように、長ズボンを1枚持っていくと重宝しますよ」
お土産と必需品はオッケー。次は読者世代にとっての重要課題、トイレ事情だ。
「多くのゲルでは深い穴を掘っています。掘って出た土を使用後にかける形です。ブルーシートのような衝立で隠してくれる家もあるし、穴なしで草の背丈や凸凹の斜面を生かして隠れて用を足す家も」
都市部でトイレットペーパーを買って持ち込むといいらしい。さて、ここからが本題だ。はたしてモンゴルに、ベキ様やノコル様、可愛いドラムくんのようなイケメンはいるのか。
「彼らの民族衣装姿は素敵ですね。残念ながら普段着にしている人は少数です。お年寄りが着たり、ハレの日や旧正月に着るものです。大きい市場やデパートでなら買うこともできますよ」
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