「“おじさんに犯された”って、傷つかないと思います? 忘れると思います? 忘れないよね!? 絶対。(ここで訴えているのは)そういう人たちです」
9月7日に会見を開くジャニーズ事務所を“牽制”したのだろうか。ジャニー喜多川氏から性被害を受けたという元ジャニーズJr.らが結成した「当事者の会」は、先立って開いた会見で事実究明と被害者の救済措置を要請してみせた。
8月30日には、被害者救済に「国が関わってほしい」とも訴えていた当事者の会。会見では、副代表の石丸志門氏が検察庁に宛てた「告発状」を披露し、今後の対話如何では刑事告発も辞さない構えを見せている。
同じく代表の平本淳也氏が冒頭のように強く訴えた通り、ジャニー氏に対する怒りと憎しみ、嫌悪感、そして不快感は元“少年”たちの身体に深く刻まれているのだろうか。
2019年7月9日の他界から4年、姉のメリー喜多川氏とともにジャニーズ帝国を築いた稀代のプロモーターは一転して、デビューを夢見る少年たちを食い物にした“加害者”として見做されつつある。
「被害者の話によると、ジャニーさんを“受け入れれば仕事がもらえる”“拒否すれば干される”という“事実”。まだ分別ない年頃だっただけに“洗脳”状態にもあったとも言えるのかもしれません。ジャニーさん死後、“彼ら”の言動に覚えた違和感にも納得できるというものです」
ジャニーズ事情に精通する芸能ライターが言う“彼ら”とは、ジャニー氏の死去から一夜明けてコメント発表した所属タレントの一部の面子。多くが当たり障りのないメッセージを送った中で、異質に映ったのがTOKIOメンバーだった長瀬智也。
ジャニー氏に「地獄で会いましょう」
《あなたは最高です。最高以外の言葉が見つかりません。ジャニーさんはカッコ良すぎるのでたぶん地獄行きです。僕も地獄を目指している男なのでまた地獄で会いましょう。それまでゆっくりお休みください。》
また《愛してるよ ありがとう 宇宙一大好きだよ》と、ジャニー氏への愛を語ったのがKinKi Kids堂本剛。翌7月10日には、気丈にもソロライブのステージに立ったのだが、冒頭のMCでは、
《とうとうジャニーが天に行っちゃったね。僕の“愛獣”、いつも僕が乗っている龍を貸してあげたので、今ごろいろんなところに行ってると思います》
独特な言い回しで故人を偲ぶとともに、
《お別れに、ジャニーさんのおでこにチューをしました。初めて社長のおでこにチューしましたね。チュッてしたとき、思いのほか大きな音が鳴ってしまいました》
ご遺体にキスをして見送ったエピソードを披露したのだった。
そしてもう1人、常識を超えた“愛情”を示したのが元SMAP中居正広。2020年2月のジャニーズ退所の記者会見で、「これ言わないほうがいい?」とスタッフに目配せをしつつ胸のポケットから取り出したのは小瓶。
「滝沢に“骨をかっぱらってきてくれ”」
《ボク(ジャニー氏のお別れ会に)行けなかったので、滝沢(秀明)くんに“骨をかっぱらってきてくれ”と。もう少し大きいやつに入ってて…。(小瓶に遺骨の)一片が入ってます。どこか“ジャニーさん、力をくれ”って》
ジャニー氏の遺骨を真顔で披露する中居に報道陣からざわめきが起こると、笑いながら「でも、滝沢もかっぱらったらしいですよ」と、現『TOBE』代表の滝沢秀明氏も“同罪”であるこを暴露してみせたのだった。
「お別れ会では、最後列で中指を立てるようなポーズもとっていた長瀬だけに、“地獄行き”とのギョッとする不謹慎に思えるワードは感謝だけではない、ジャニーさんへの複雑な感情を抱いていたのかと思わせる言動でした。
片や、怒りを覚える“当事者の会”の面々とは正反対に、異様に思えるほどにジャニーさんに愛情を持っていた剛と中居。スターになった彼らにとっては家族や恋人のように慕うことができた、いつまでも忘れられない“おじさん”に映っていたのかもしれません」(前出・芸能ライター)
“愛と憎しみは表裏一体”とは言うが……。