「何かありますか? 佳子ちゃん」
天皇ご一家は9月20日、開催中の『日本伝統工芸展』へ。日本工芸会総裁の佳子さまがご案内し、陛下が“ちゃん付け”で説明を促されたことが話題となった。
雅子さまと愛子さまがサプライズ登場
「当初は天皇陛下のみのご鑑賞とうかがっていましたが、雅子さまと愛子さまも、サプライズでお出ましになりました」(皇室担当記者、以下同)
“公務の秋”を迎えた皇室。両陛下が重きを置かれる“四大行幸啓”という地方公務のうち、『全国豊かな海づくり大会』、『国民体育大会』、『国民文化祭』の3つが、9月と10月に行われる。
「9月16日から17日にかけて『全国豊かな海づくり大会』のため北海道を訪れた両陛下は、式典行事に参加するだけでなく、会場付近の地元施設を視察されました」
両陛下と交流した『厚岸町カキ種苗センター』の所長に話を聞くと、
「牡蠣の幼生をご覧になった両陛下は“非常に小さいですね”と笑顔で顔を見合わせ、仲のよさが伝わりました。プランクトンに関する質問から、生物へのご関心の強さがうかがえましたね。両陛下を思い出すと、これからも頑張ろうという気になれます!」
ケガや病気で保護された猛禽類の治療や生態情報の展示を行う『釧路湿原野生生物保護センター』でも、雅子さまは生き物への慈愛を示されていた。
「風力発電の風車への衝突事故や狩猟に伴う鉛中毒など、人間の影響で傷つく動物がいることに、雅子さまは“心が痛みますね……”とおっしゃっていたそうです」(前出・皇室担当記者、以下同)
雅子さまのご来道は、'99年以来24年ぶり。地元は歓喜に包まれ、両陛下を地域住民らが温かく歓迎した。
保育園児たちと目線を合わせて
「2日目の昼食場所となった福祉センターでは、保育園児たちがお出迎えに。雅子さまは目線の高さを合わせて、会話を楽しんでおられました」
次世代を担う若者との交流は、ほかの場面でも。『海づくり大会』に際して行われた絵画・習字コンクールで入選した小中高生とも懇談された。
両陛下と話した中学3年生の女子生徒によると、
「(書道作品について)雅子さまから“書いていて難しいと思ったところはありますか?”との質問がありました。また、“受験があるんですか?”とも聞かれ、ありますとお答えしたところ“頑張ってください”と言っていただいて、うれしかったです」
受験は進路選択の分岐点。ある皇室ジャーナリストは、進路について問われた雅子さまの胸中をこう推し量る。
「現在大学4年生の愛子さまのご卒業が来春に迫る中、女性皇族としての将来は“宙ぶらりん”のままです。9月13日には、岸田政権下で皇室制度に関する議論を担当していた山埼重孝氏が退任し、女性宮家創設や女性・女系天皇に関する議論の行方は見通せなくなりました。雅子さまも、こうした状況を不安に思われていることでしょう……」
かねて雅子さまは、愛子さまの“未来予想図”を心に描かれてきたという。
「ひとり娘の愛子さまに“一般的な女性と同じように、自分の意思で生き方を決めさせてあげたい”という一心で子育てに励んでこられました。
同世代の子と同じ経験をさせようと、幼少期に“公園デビュー”、'06年にはご家族で東京ディズニーシーを訪問されたこともあります。皇室で生きるご苦労を理解しておられるからこそ、雅子さまは、愛子さまが一般人として社会に溶け込む準備を進めてこられたのです」(宮内庁OB)
悶々とした“母心”に終止符が打たれる日は、いつ─。