左から新庄剛志、イチロー、原辰徳、山川穂高

 プロ野球のセントラル・リーグ、パシフィック・リーグともにレギュラーシーズンが終了し、指揮官として球団史上初の2年連続Bクラスの4位となった巨人の原辰徳監督が辞任することを発表。2年連続の最下位となった中日の立浪和義監督や日本ハムの新庄剛志監督には、ファンから退任を求める声が上がるなど、その去就が注目を集めている。

 いくら実績や才能のある選手を集めても、監督が采配や育成などでうまく生かせなければ、プロの世界では結果をなかなか残せないもの。そこで、全国の20〜60代男女1000人に「現役選手や元選手の中から、プロ野球の監督になってほしくない人」をアンケート。残念ながらランクインしてしまった選手とは……?

 1位に選ばれてしまったのは、西武や巨人などで活躍した清原和博。やはり、2016年に覚せい剤取締法違反で有罪判決を受けた影響が大きいのか、

「更生したと思いたいが、ダーティーなイメージが強く監督にふさわしいとは思えない」(神奈川県・42歳男性)

「ファンや野球界を裏切る大きな事件を起こしたから」(埼玉県・36歳女性)など男女ともに反対の声が相次いだ。

 2位には巨人の監督を退いたばかりの原辰徳がランクイン。人気球団だけにファンからの批判の票も多かったのか。

ここ数年優勝できてないし、2年連続Bクラスなんて巨人としてはありえない。退任は仕方ないと思います」(大分県・40歳女性)

あれだけ実力ある選手がいるのに生かせていない。采配が時代に合っていないのでは」(東京都・61歳男性)

なぜ!? イチローが3位に選ばれた理由

 今シーズンの現役監督という意味では4位の新庄剛志にもファンの厳しい声が多く、

「派手なパフォーマンスをして球界は盛り上がるかもしれないが、監督としての技量には疑問を感じる」(北海道・51歳女性)などの意見が寄せられた。

 そして3位にはメジャーリーグでも大活躍したイチローが選ばれた。意外と思う人も多いかもしれないが、その意見は1、2位とは大きく違っていた。

イチロー氏

やはりイチローさんは監督よりも選手が似合う。孤高の存在のままでいてほしい」(東京都・35歳女性)

監督になって失敗する姿は見たくない。やるならば、監督ではなく球団全体を統括するような地位で頑張ってほしい」(宮城県・49歳女性)。

 同じく、10位に入った松井秀喜にも同様の意見が多く、

「偉大な選手時代のイメージのままでいてほしい」(茨城県・56歳男性)

人柄も素晴らしいと思いますし、監督というより子どもたちに野球を教えてほしい」(岐阜県・28歳女性)

 野球界のスーパースターには、唯一無二の存在のままでいてほしいというファンの思いがあるのだろう。

暴力、女性問題を起こした現役選手

 以下、5位には江川卓、6位には落合博満、7位には桑田真澄と残念ながら往年の名選手たちが名を連ねる中、女性からの反対意見が多かったのが、8位の中田翔と9位の山川穂高だ。2021年の日本ハム時代にチーム内で暴力事件を起こし、巨人へ移籍した中田には、

「いかなる理由があろうとも暴力を振るうなんてあり得ない。監督になっても指導と称して手を出しそう」(福岡県・42歳女性)

「プロを目指す子どもたちのお手本となるべき人なのに。夢を与える立場ではない」(富山県・26歳女性)

 今年5月に知人女性との強制性交の疑いがあるとして書類送検された山川には、

 「自分の管理さえできない人に、選手の管理はできないと思う」(大阪府・53歳女性)などと批判の声が集まった。

 ただ監督の理想や意見を押しつけるのではなく、選手一人ひとりを尊重して育成する“プレイヤーズファースト”が叫ばれるようになった昨今。監督は指導力より“人間力”が問われる時代になってきているのだろう。

清原和博氏

プロ野球の監督になってほしくない選手&元選手トップ10

1位 清原和博 76票

2位 原辰徳 67票

3位 イチロー 60票

4位 新庄剛志 55票

5位 江川卓 48票

6位 落合博満 45票

7位 桑田真澄 43票

8位 中田翔 39票

9位 山川穂高 36票

10位 松井秀喜 31票

清原和博氏

 

巨人・原辰徳監督

 

イチロー氏

 

北海道日本ハムファイターズで指揮を取る新庄剛志監督

 

江川卓氏

 

落合博満氏

 

読売ジャイアンツ・中田翔選手

 

2023年、WBC決勝戦を終えて帰国した山川穂高

 

松井秀喜氏