地上波では上沼恵美子や美川憲一などがジャニーズ問題について言及し、芸能界のご意見番としての存在感を示している。一方、ネット上でもジャニーズについての見解や政治的発言を積極的に発信しては炎上している有名人たちがいる。そこで、全国20代〜60代の男女1000人に「嫌いなネット上のご意見番」をアンケート。堂々ランクインした強者10人は誰だ!?
西野亮廣は「意識高い系のいやらしさを感じる」
10位はエジプト出身のタレント、フィフィ。10月2日のジャニーズ事務所会見時にはX(旧ツイッター)で、
《ルールを守れないうえに他社を見下す記者たちのモラルの低さよ…》
最近ではイスラエル対ハマスの戦闘について次々投稿するなど、守備範囲はオールジャンル。だが、「感情的になることが見受けられる」(北海道・63歳男性)、「高圧的な感じがする」(福島県・46歳女性)などの理由で嫌悪感を持たれているようだ。
9位はアーティスト、俳優として活躍中のGACKT。大手企業のジャニーズタレントCM打ち切りについて、
《それぞれのアーティストは関係ない》《その彼らとのCMを打ち切るのはそもそもおかしいし不気味でしかない》
とXに投稿した際には、賛否両論の意見が飛び交い炎上状態に。そんな彼には「自己主張が強い感じがする」(神奈川県・60歳女性)、「お高くとまってそう」(大阪府・60歳男性)、「態度がえらそう」(広島県・61歳女性)、「ジャニーズ問題で的外れなことを言っていたから」(岡山県・38歳女性)といった“嫌いの理由”が寄せられた。
8位はお笑いコンビ、キングコングの西野亮廣。今や絵本作家、映画や舞台などの製作、国内最大の会員数を誇るオンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』など、マルチに活躍中だ。
時事問題などについて頻繁に発言してはいないが、タクシー運転手へのお願い《ひとまず出発してからナビ入力をしてもらえたら嬉しい》などをXに投稿するとネットニュースになるなど、影響力は絶大。
実業家としても成功しているからか、「意識高い系のいやらしさみたいなものを感じる」(大阪府・53歳女性)、「あまり説得力がないくせに妙に自信満々だから」(神奈川県・43歳女性)と見る人も。
またテレビに出るのをやめたせいか、「売れてないのにえらそう」(大阪府・52歳男性)、「売れてないのにネットに出てくる」(静岡県・61歳男性)という意見も目立った。
7位はメンタリストDaiGo。'21年に生活保護受給者やホームレスを否定する発言をして大炎上(その後謝罪)した印象が根強いのか、
「選民意識が強すぎる」(長野県・55歳女性)、「言ってることがヤバい」(宮城県・42歳男性)、「人を見下したような態度」(神奈川県・36歳女性)、「人を非難する発言をしたから」(福岡県・40歳女性)という声があがった。
ラサール石井は「あまりにも左寄りすぎ」
続いては同率5位で、『2ちゃんねる』の開設者で現在はパリ在住のコメンテーター・ひろゆきと、タレントで俳優のラサール石井だ。
まずは“論破王”の異名で知られるひろゆき。'22年には決まり文句の「それってあなたの感想ですよね?」が小学生流行語ランキング(ベネッセ)で1位になった。
子どもたちの間でブームのこのセリフ、「息子を叱ると“それってあなたの感想ですよね?”と返され困る」(埼玉県・41歳女性)という由々しき事態も。
また、「相手と自分の意見をすり合わせて合意を探るのではなく、相手を論破するという議論において最悪の行為をやっているから。相手を全否定するなら議論など最初からする必要がない」(広島県・31歳男性)、「屁理屈と論点をずらしているだけのように感じるから」(香川県・52歳男性)など、“芸風”への厳しい意見も。
お次はマイナンバーカード返納やインボイス制度反対など、現政権に批判的立場のラサール石井。Xでは政治関連のポストが多いが、ジャニーズ問題では指名NG記者リストについて《これはひどい》との投稿も。
そんな彼に対しては、「偏った考えを“正解”と思い込んで、許容能力がない」(奈良県・63歳男性)、「意見があまりにも左に偏りすぎている」(和歌山県・40歳男性)など、政治スタンスに絡んだ声が多く届いた。
4位はお笑いコンビ、オリエンタルラジオの中田敦彦。歴史、政治、文学、エンタメ、時事問題など、あらゆるトピックをわかりやすく解説することで人気の『中田敦彦のYouTube大学-NAKATA UNIVERSITY』は、現在登録者数519万人。
日本屈指の人気YouTuberだ。今年5月にアップした動画『【松本人志氏への提言】審査員という権力』では、松本が多数のお笑い賞レースで審査員を務めていることに対して意見を述べ波紋を呼んだ。
この騒動が強烈だったのか、「自分がどれだけすごいと思ってるんだろうと不快になる」(宮城県・61歳男性)、「先輩に対する態度が良くない」(東京都・53歳女性)、「プライドが高くて、自分は実力があると思い込んでいるように見えるから」(東京都・46歳女性)などの意見が多く届いた。
3位はデヴィ夫人。これまで“ネットのご意見番”という印象はそれほど強くなかったが、ジャニーズ問題で一気に上位に躍り出た。7月にXで故ジャニー喜多川氏を擁護し、告発する被害者を批判。
その後、10月10日に発言を撤回し謝罪したが、「今さらの撤回は虫がよすぎ」「“知らなかった”は都合よすぎる」などの声がSNS上で吹き荒れた。
このアンケートでも嫌いな理由に「ジャニー氏擁護の発言をしていたので」(東京都・49歳男性)、「ジャニー氏をすごくほめていてひどいと思った」(千葉県・35歳女性)とあげる人多数。撤回しても人々の記憶からは消えないようだ。
また、ザ・セレブなキャラクターに対して、「えらそうだし、自分以外の意見をまったく受け入れない」(大阪府・38歳女性)、「自分がすべてだと思っており、それを平気で口にする」(静岡県・64歳男性)という声もあがった。
1位に輝いたホリエモンは「上から目線で弱者を見下す」
2位は国際政治学者の三浦瑠麗。コメンテーターとして注目を集めていたが、今年3月に夫が太陽光発電事業での業務上横領容疑で逮捕され、メディア出演が激減。
だがSNS発信でのノリは相変わらずで、先日は埼玉県子ども放置禁止条例の取り下げについて、Xで《Xにおける批判って、キャンセルカルチャーの棒を振り回すんじゃなくてほんとに役にたつときもあるんですね》と投稿。「太陽光の話っすか?」「あなたに言われても」などのアンチコメントが沸いた。
そんな彼女には、「何でも知っているかのように冷静に解説したり意見を言っていたが、夫がしたことを本当はどう感じているのかきちんと説明してほしかった。 一気に信用がなくなった」(秋田県・50歳女性)、「言っていることとやっていることが違う」(鹿児島県・55歳男性)と手厳しい意見が寄せられている。
また、オジサン受けしそうなぶりっ子風たたずまいに「美人なだけ」(岐阜県・51歳男性)、「セレブっぽいのをひけらかしてる」(新潟県・62歳女性)、「アカウント名がLully MIURAってのがちょっと恥ずかしい」(東京都・40歳女性)などの声も。
そして栄えある(?)1位はホリエモンこと堀江貴文。YouTubeチャンネル『堀江貴文 ホリエモン』ではジャニーズ問題や全銀ネットのシステム障害など、話題のトピックをいち早く解説する動画が人気を集めている。
消費税増税についての回では《貧乏人は消費税上げたほうがいい》と語り批判が殺到。また《馬鹿は鈍いのでキツい言い方をしないと聴こえないんだよ》など、Xでもボーン・トゥー・ビー毒舌キャラ全開状態だ。
そんな彼の主張を反映してか、「上から目線で弱者を見下す」(富山県・55歳女性)、「言い方がえらそうだし、人の意見を聞かない」(兵庫県・62歳女性)、「貧乏人を小バカにしたような態度が嫌い」(兵庫県・53歳男性)、「言っていることは的を射ていて共感するが、人を見下した言い方が恐ろしい」(静岡県・56歳女性)などの意見が相次いだ。が、これもまた彼の養分となってしまいそうだ……。
まだまだ収束が見えないジャニーズ問題や緊迫感を増す国際情勢、そして内政や経済も問題山積。年末に向けて、ネットのご意見番たちがどんなトピックを取り上げ、何を発信するのか。目が離せない!
取材・文/いまいあい