旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)がピンチに陥っているさなか、本筋の問題からズレた外野でプチ騒動を起こしているグループがある。
旧ジャニーズに所属する小山慶一郎(39)、増田貴久(37)、加藤シゲアキ(36)の3人からなる「NEWS」だ。
10月は失言のオンパレードだったNEWSの3人
駆け足で説明するが10月の彼らは問題発言のオンパレードだったのである。
まず10月上旬に行われたコンサートにて、KAT-TUN・中丸雄一が観に来てくれていることに触れた場面で、加藤が「中丸君の名前出していいの?」「NGリストに入ってない?」と、問題視されていた“NGリスト”を茶化すような発言をする。
次に増田が10月中旬に行われたコンサート中に、「セクハラ大歓迎」といった発言をして炎上し、ほかにも「ジャニーズ魂は永久に不滅です」といった微妙な発言もしていたとのこと。
ほかにも同コンサートでは小山が「エージェント契約についての説明会がない」と事務所に対するぼやきとも取れる発言をしていたそう。
また10月下旬に放送された冠番組『NEWSの全力!メイキング』(TBS系)で、加藤がNEWSの旧メンバーが脱退したことについて、冗談ながら「円満じゃねえだろ。どう考えても」と発言していたのだ。
いずれの発言も彼らなりのサービス精神からくるジョークだったのだろうし、大炎上というレベルには達していない。しかし、故・ジャニー喜多川氏による性加害事件の被害者感情や、事務所が揺れに揺れていることで、不安になっている旧ジャニーズファンたちの心情への配慮に欠ける発言だったのは否めない。
ワンオク・Takaや山下智久など大物が続々脱退
メンバー全員の不用意な発言で悪い意味で注目を集めているNEWS。2003年11月にCDデビューを果たしており、今月でちょうどデビュー20周年を迎えた古参グループだが、もともと9人組の大所帯だった。
実に3分の2にあたる6人も脱退しているという数奇なグループなのである。
しかも、脱退したメンバーが大物ぞろいというのも皮肉だ。
グループの絶対的エースで、現在も国内外で活動し高い人気を誇る“山P”こと山下智久が2011年10月に脱退。関ジャニ∞と掛け持ちしていた錦戸亮も同じタイミングで脱退している。そして女遊びが激しいチャラいキャラで、よくも悪くも知名度が高まった手越祐也も2020年6月に脱退しており、華のあるメンバーが次々と離れていく。
さらに、ロックバンド・ONE OK ROCKのボーカルのTakaも、NEWSの初期メンバーだった。本名の森内貴寛として結成メンバーに名を連ねていたが、CDデビュー直後の2003年12月、早々に脱退しているのだ。
事務所パワーは激減、グループもイメージダウン
山PやワンオクTakaといった強力メンツを欠いて、“飛車角落ち”どころではない状態で残ったのが現メンバーの小山、増田、加藤の3人。
今でこそ増田はバラエティーやドラマで活躍し、加藤は作家先生として何冊も小説を刊行しており、小山は未成年との飲酒騒動の余波で2018年に降板したものの、『news every.』(日本テレビ系)でキャスターとしてキャリアを築いていた。
まだ山Pといったフロントメンバーが所属していたグループ前期の時代は、グループ内で人気が高いとは言い難く、あまり目立っていなかった3人が、おのおのの個性を磨いて芸能界でのポジションを確立したのは努力の賜物だろう。
しかし、旧ジャニーズ内の他グループと比較すればNEWSのファンは多いわけではないし、メンバー各人もカリスマ的に人気があるわけではないので、盤石の地位というわけではなかった。
そんななか、芸能界で圧倒的な“力”を持っていた旧ジャニーズ帝国が崩壊危機となり、事務所全体が業界内での立場が弱まっていた時期に、3人は墓穴を掘り、グループの印象も下げてしまったというわけだ。
事務所からすれば、3人は脱退が続いても長年グループを存続させてきた功労者であるし、特に増田は事務所への愛情や忠誠心を示していた。そのため、もし旧ジャニーズが圧倒的な“力”を保持したままであれば、今後も事務所パワーでバラエティーやドラマの仕事を回してもらえ、けっこう安泰だったのかもしれない。
だが事務所パワーが激減し、彼ら自身の失言などでグループのイメージもダウンしている現状から考えると、「NEWSには明るい未来が待っている」とはちょっと言い難いのではないだろうか。