ジャニーズ事務所が『SMILE-UP.(スマイルアップ)』に改称したのが10月17日。しかし、故・ジャニー喜多川氏による性被害者の補償など、まだまだ課題が多い。
「タレントのマネージメントや育成を行う新会社の社名公募も終わり、新体制に向けて動き出しました。ただ、東山紀之さんは新会社の社長には就任せず、外部から招聘します」(スポーツ紙記者)
被害者救済委員会を通して補償についての面会が始められるというが、順調に進んでいるとはいえない。
「大みそかのカウントダウンコンサートの開催が調整される一方で、二宮和也さんの独立など余波が収まりません。東山さんは被害者のケアを優先するために新しく設立するマネージメント会社の社長就任を辞退したのでは」(芸能プロ関係者、以下同)
性被害を申告した元ジャニーズたちの口座履歴を確認
11月からスタートするとされた補償だが、旧ジャニーズ事務所の思うようにはなかなか事は進まない。
「性加害問題当事者の会が東山社長と面談を行いましたが、補償額算定などについては進展がないそうです。スマイルアップは“被害者でない可能性が高い方が虚偽で申告しているケースがある”との声明を発表。騙そうとしている人がいるのかもしれませんが、それで被害者救済が遅れるのでは本末転倒です」
申告者が旧ジャニーズ事務所に在籍していたと確認する必要があるが、それは簡単ではない。かつてはタレントと正式な契約を結んでいないことが多かったからだ。
「事務所側は性被害を申告した元ジャニーズたちの口座履歴を確認したり、過去に発行した支払調書から在籍があったかを判別しているようです。ちなみに研修生とジャニーズJr.の境界線は明確ではないのですが、事務所の人間から“口座を作るように”と言われると、研修生からJr.に上がった、と判断していました」(元ジャニーズJr.、以下同)
つまり東山社長をはじめとした、スマイルアップ側は口座履歴や支払調書などの“証拠”にすがりつつあるようだ。
しかし、支払調書がないからといって、性被害がなかったと判断できるのだろうか。
「レッスン段階で被害に遭った人もいます。仕事をせずにそのまま辞めたなら支払調書なんてありませんよ」
10月2日の会見では、478人から連絡があり、そのうち325人から補償請求があったことが明かされた。
「約50年間ずっと性加害をしていたのだから、478人という数は少なく感じます。ただ、僕は申告したけど本音はどうでもいい。とにかくこの問題が早く終わってほしいだけなんです」
東山が補償問題に専念する姿勢を示したのは、一歩前進ではある。
少しでも早く、被害者の心を癒す道を探ってほしい。