今年も恒例の『ユーキャン新語・流行語大賞』(現代用語の基礎知識選)の候補となる30語が11月2日、発表された。
“藤井八冠”“ペッパーミル・パフォーマンス/ラーズ・ヌートバー”“4年ぶり/声出し応援”などポジティブなワードが並ぶなか、暗く影を落とす言葉が。“NGリスト/ジャニーズ問題”に“性加害”……。故・ジャニー喜多川氏が長年行ってきたジャニーズ事務所所属タレントへの行為についてだ。
CM契約打ち切りが続出
今年3月にイギリス・BBCのドキュメンタリー番組で“ジャニーズ事務所の性虐待スキャンダル”が放送。続いて4月に元ジャニーズJr.のカウアン・オカモトさんが会見を開き、性被害を受けたと主張。その後も続々と元ジャニーズによる告発が続いた。
「番組出演や表紙撮影などジャニーズ事務所と近い関係にあった多くのメディアは、当初報道に二の足を踏んでいましたが、ジャニーズタレントをCMに起用していた企業の多くが契約打ち切りの方針を発表。マスコミも徐々にこの問題を報じるようになりました」(スポーツ紙記者)
しかし今、その問題の“加害者”を象徴するアイテムが売れに売れているというのだ。
《過去1か月で50点以上購入されました》
《この商品は売り切れです》
いくつかのウェブショップではこのような文字が躍り、フリマサイトでは定価の倍程度の値段で多数取引されている。売れているのは『vanson Leathers』のロゴが入ったキャップ。今年、世界中の人々が目にし続けているものだ。
ウケ狙いで購入者が殺到
「『vanson』のキャップはジャニー喜多川氏が愛用していたもの。'11年に『最も多くのナンバーワン・シングルをプロデュースした人物』などでギネス世界記録に認定された際、掲載された写真でもかぶっている。その写真はジャニー氏の葬儀でも遺影として使われています」(芸能プロ関係者)
表舞台にはほとんど姿を現すことのなかったジャニー氏。そのため公開されている写真はほとんどなく、“ジャニー氏の顔”として最も知られる写真が、あのキャップにサングラスの一枚だ。
「性加害の被害者が数百人に上るといわれている現状にあって、ジャニー氏を想起させるキャップが売れているというのは……。面白いと思ってウケ狙いで購入、もしくはハロウィンの仮装用なのかもしれませんが……。性加害の内容を考えれば、さすがに人としての心に欠けていると思います」(同・芸能プロ関係者)
《ジャニーさんと同じ帽子被ってた人いたけどハロウィンのコスプレ?》
《今年の仮装は帽子とサングラスでジャニーさんで決まりだろう!》
このような投稿は一部SNSで見られた。事実、あるユーチューバーは『ジャニー喜多川のコスプレでハロウィンパーティー行ってみた』という動画を配信している。
「一応、風刺コントという体でしたが、まったく風刺になっていない、想像力が欠落していると批判の声が上がっています」(前出・芸能プロ関係者)
被害者を思えば、不謹慎と感じて然るべきだが……。