'19年7月12日に執り行われたジャニー喜多川氏の葬儀。遺影に写るのが『vanson』のキャップ

 今年も恒例の『ユーキャン新語・流行語大賞』(現代用語の基礎知識選)の候補となる30語が11月2日、発表された。

 “藤井八冠”“ペッパーミル・パフォーマンス/ラーズ・ヌートバー”“4年ぶり/声出し応援”などポジティブなワードが並ぶなか、暗く影を落とす言葉が。“NGリスト/ジャニーズ問題”に“性加害”……。故・ジャニー喜多川氏が長年行ってきたジャニーズ事務所所属タレントへの行為についてだ。

CM契約打ち切りが続出

 今年3月にイギリス・BBCのドキュメンタリー番組で“ジャニーズ事務所の性虐待スキャンダル”が放送。続いて4月に元ジャニーズJr.のカウアン・オカモトさんが会見を開き、性被害を受けたと主張。その後も続々と元ジャニーズによる告発が続いた。

「番組出演や表紙撮影などジャニーズ事務所と近い関係にあった多くのメディアは、当初報道に二の足を踏んでいましたが、ジャニーズタレントをCMに起用していた企業の多くが契約打ち切りの方針を発表。マスコミも徐々にこの問題を報じるようになりました」(スポーツ紙記者)

 しかし今、その問題の“加害者”を象徴するアイテムが売れに売れているというのだ。

《過去1か月で50点以上購入されました》

《この商品は売り切れです》

 いくつかのウェブショップではこのような文字が躍り、フリマサイトでは定価の倍程度の値段で多数取引されている。売れているのは『vanson Leathers』のロゴが入ったキャップ。今年、世界中の人々が目にし続けているものだ。

ウケ狙いで購入者が殺到

『vanson』のキャップはジャニー喜多川氏が愛用していたもの。'11年に『最も多くのナンバーワン・シングルをプロデュースした人物』などでギネス世界記録に認定された際、掲載された写真でもかぶっている。その写真はジャニー氏の葬儀でも遺影として使われています」(芸能プロ関係者)

 表舞台にはほとんど姿を現すことのなかったジャニー氏。そのため公開されている写真はほとんどなく、“ジャニー氏の顔”として最も知られる写真が、あのキャップにサングラスの一枚だ。

ジャニー喜多川氏(享年87)

「性加害の被害者が数百人に上るといわれている現状にあって、ジャニー氏を想起させるキャップが売れているというのは……。面白いと思ってウケ狙いで購入、もしくはハロウィンの仮装用なのかもしれませんが……。性加害の内容を考えれば、さすがに人としての心に欠けていると思います」(同・芸能プロ関係者)

《ジャニーさんと同じ帽子被ってた人いたけどハロウィンのコスプレ?》

《今年の仮装は帽子とサングラスでジャニーさんで決まりだろう!》

 このような投稿は一部SNSで見られた。事実、あるユーチューバーは『ジャニー喜多川のコスプレでハロウィンパーティー行ってみた』という動画を配信している。

「一応、風刺コントという体でしたが、まったく風刺になっていない、想像力が欠落していると批判の声が上がっています」(前出・芸能プロ関係者)

 被害者を思えば、不謹慎と感じて然るべきだが……。

ウェブショップで売れまくりの『vanson』のキャップ(Amazonより)

 

自宅の水槽に映ったジャニー喜多川氏の姿。このあと……(田中斗希提供)

 

ジャニー喜多川さんのお別れ会で“中指を立てる”かのようにもみえるポーズを撮った長瀬智也。当時からネットでは画像が拡散されていて…

『好きなジャニーズ・嫌いなジャニーズ』アンケート実施中(※記事の中の写真をクリックするとアンケートを入力できます)

 

2020年2月、退社会見でジャニー喜多川さんの遺骨を披露した中居正広

 

ネット上で出回っている、ジャニー喜多川氏が住んでいた豪邸の情報(Xより)

 

嵐・大野智が出資しているとされるバーが投稿した絵は「ジャニー喜多川氏の肖像画では」と噂されている(バーのインスタグラムより)