大手3社がこれまで何度となく値下げ競争を繰り広げてきたこともあり、古くから牛丼は“庶民の味方”的メニューであったが、それは議員先生も─。10月30日、自民党の小泉進次郎議員がインスタグラムを更新した。
《今日のランチは、国会内の吉野家の牛丼。紅生姜好きなんですが、ちょっと今回は入れすぎました》
投稿した写真に写る牛丼は、肉を覆い隠すように全面に紅生姜がのせられている。
「大量の紅生姜に対し、“そのくらい入れたいですよね”というような肯定的な声、また国会と牛丼、また代議士と牛丼というある種の不釣り合いからか親近感が湧くと好意的に感じる人などのコメントが集まっています」(スポーツ紙記者)
ビニール小袋も大量消費?
しかし、よくよく見ると「ん?」と思う点も……。
「牛丼を見ると発泡スチロールの器に入っている。つまり進次郎議員はテイクアウトしている。そうなると紅生姜は個包装のビニール小袋に入ったもの。写真を見る限り10袋以上の量ではないかと。以前もタレントさんが“牛丼に大量の紅生姜”で炎上していましたが、それは個々人の食の好みだと思います。ただ……」(飲食コンサルタント、以下同)
吉野家の紅生姜の小袋はビニール製だ。意外にこれは知られてない……って、あれ?
「進次郎議員はプラスチックごみ削減のためにレジ袋の有料化を進めていましたよね。レジ袋とは事情が違うかもしれませんが、人の何倍もビニール小袋を消費するというのは、極端に言えば自身が進めた政策と真逆なんじゃないかと(苦笑)」
どうやって大量にのせた?
また、進次郎議員は以下もインスタで綴っている。
《吉野家の牛丼に使用されている玉ねぎの端材(芯など)はスタートアップ企業によってパウダーになり、それがカレーに使われているそうです。今までは中国産のタマネギパウダーも使っていたものを国産に切り替えることに繋がり、地産地消にもなり、食品ロス削減にも繋がり、素晴らしい取り組みです。私が取り組んでいるサーキュラーエコノミーの好事例です》
「食品ロスの話をするときに“大量紅生姜”の写真を載せるのもちょっとどうなのかと思いますが、その大量に消費した吉野家の紅生姜って原産国は中国なんですよね。玉ねぎなどは国産ですが。この点も進次郎議員らしくズレているというか……」
本稿の担当記者は撮影用に吉野家の都内某店で進次郎議員と同じく牛丼をテイクアウトした。「紅生姜はいくつもらえますか?」と聞くと店員より「3つまでです」と返ってきた。3袋分を牛丼にのせたが、彼の牛丼の半分にも満たない。見た目5分の1ほどか。
「マニュアルでは3袋までとあります。それ以外ではちょっとした裏ワザというかせこい手ですが、小袋ではなく、店内で備え付けの紅生姜をテイクアウトした牛丼にのせる人もいるみたいです(苦笑)。進次郎議員がどうやって大量の紅生姜をのせたかは定かではないですが」(前出・飲食コンサルタント)
吉野家のレジ袋は有料ではなく無料で入れてくれる。先生は当然、それを断ったのだろうか?