《ローランドみたいなホストをテレビに出すなよ被害者増えるやろが》
ローランドとは、実業家、タレント、そしてカリスマホストである、あのローランドのことだ。「世の中には2種類の男しか居ない。 俺か、俺以外か」など数々の名言を生み出す、言わずと知れた現代ホストの帝王であり、テレビでもお馴染みの存在だ。冒頭の言葉はX(旧Twitter)に投稿されたものなのだが、SNSでは今、予期せぬところで彼の名がよく上がっている。
「5日に起きたホスト刺傷事件以降ですね。ある意味、とばっちりとも言えるのですが……」(スポーツ紙記者、以下同)
5日午前1時すぎ、警視庁新宿署は男性を刺した殺人未遂の疑いで20代女性を現行犯逮捕した。男性は肩付近をカッターナイフで刺されたのだが、
「野次馬たちが犯行の様子をスマホで動画撮影していて、それがSNSで拡散されたんです」
“刺した女も問題だが、刺されたホストも問題”という論調に
さらには、別の動画の中では、女性が「刺した男性に半年で1000万円以上も貢いでいた」と話している様子があったとされたため、
「ネット上で“ホストと客の色恋トラブルがきっかけではないか”という憶測が駆け巡った。そのため、“ホストが女性を洗脳して金をむしり取った”“刺した女も問題だが、そもそもホストにも問題がある”という論調に変わっていったんです」
その後、文春オンラインが加害女性と被害男性は一時、同棲するほどの関係性にあったことを報じており、ネットに広がった単純に“搾取するホストと搾取される客”とは言いきれなくなったのだ。
ローランドの影響でホストは正当化された
だが、ネットの一方的な“ホストは悪”の流れは止まらなかった。最近話題になった複数の男性から多額の現金をだまし取ったとして逮捕された“頂き女子りりちゃん”の貢ぎ先はホストであり、急増する“立ちんぼ”(路上売春)も稼いだ金のほとんどがホストに流れていると言われていて、社会問題になっている。その影響か、批判の矛先はホストに向かったまま、ついには、
《ローランドの影響でホストは正当化されつつある》
《ローランドなどホストクラブと無縁の人からもリスペクトされるカリスマが出てかなり市民権を得て裾野を広げた》
《ローランドが、こんな感じで表舞台に出て来るのは、ダメと思う》
との声まで上がるように。要は、ローランドがメディアに多く露出したことでホストへのハードルが下がり、客の間口を広げたということ。冒頭にあるように、ローランドともに彼を起用し続けたメディアを責める声も集まった。
その一方、彼を擁護する声もあって、
《ホストでもローランド様は違う、貴族なホストもいる》
《ローランドさんは違うもんね。悪質ホスト多いんだなぁ。》
さらには、
《トー横(立ちんぼ)と刃傷事について、なんか偉そうに意見言ってくれないかなローランド。》
《ローランドどうにか対策しろよって感じ》
と彼にこの社会問題の解決を期待する声まで上がる始末だ。
確かにローランドなら、いつものように気の利いた名言でホスト業界をズバッと一刀両断してくれそうなのだが、果たして……。