左から神木隆之介、佐藤健

 11月3日に公開した怪獣映画『ゴジラ-1.0』が、5日までに興行収入10億円を突破。公開直後の週末の映画ランキング(興行通信社調べ)でも初登場1位を獲得し、ネット上で大きな話題を呼んでいる。

 同映画は“ゴジラ生誕70周年記念作品”で、2016年7月公開の『シン・ゴジラ』以来7年ぶりの新作。『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズ(2005〜2009年公開)や『永遠の0』(2013年公開)などを手がけた山崎貴氏が監督を務め、主人公・敷島浩一役には神木隆之介が起用されている。

「年間ナンバー1実写邦画」の可能性も

「先日、日経トレンディが『2023年ヒット商品』を発表し、1位の人工知能チャットボット・ChatGPT、2位のRIZAP“ちょいトレ”専用ジム・chocoZAPに続き、3位に入ったアニメーション映画『THE FIRST SLAM DUNK』を《23年トップの興行収入157億円を達成》と紹介しました。もちろんすごい成績ですが、同映画は2022年12月公開作品。2023年の映画だと、4月公開の『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(興収140.1億円)と『名探偵コナン 黒鉄の魚影』(興収138.3億円)がヒット作として挙げられるでしょう」(映画誌ライター、以下同)

 なお、今年は7月にスタジオジブリの『君たちはどう生きるか』も公開したが、11月5日時点の興収は85.2億円。宮崎駿氏の最新映画としては、イマイチの伸びだ。

 いずれにしても、話題になっているのはアニメ作品ばかり。実写の邦画だと、山崎賢人主演『キングダム 運命の炎』(7月公開)が9月時点で興収50億円突破と伝えられ、現在も映画ランキングTOP10に入っている菅田将暉主演『ミステリと言う勿れ』(9月公開)は公開8週目で興収44億円を突破したところだ。

 そんな中、『ゴジラ-1.0』は『シン・ゴジラ』との興収対比122・8%で好調なスタート……などと注目されており、2023年も残り2ヵ月を切ったタイミングで“年間ナンバー1実写邦画”に躍り出る可能性もある。

大バッシングの過去

 しかし『ゴジラ-1.0』は公開前、監督が山崎氏であるという点でネットユーザーに心配されていた。というのも、同氏の監督作『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』(2019年公開)が当時、ネット上のドラクエファンから大バッシングを浴びていたからだ。

「スクウェア・エニックスの人気RPGゲーム『ドラゴンクエスト』シリーズを3DCGアニメ化した映画『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』は、ドラクエファンの間で《最低の物語》などと酷評されていました。特に“オチ”を受け入れられないファンが多かったようで《一気に冷めてしまうような展開》《理解に苦しむ》《作り直してほしい》といった意見が噴出。《金輪際この監督が作ったものは見ない》という声もあったほどです」

 そのため、まだ上映開始を控えていた時期の『ゴジラ-1.0』に対して《面白そうだけどドラクエの前例あるから怖い》《山崎貴をいまだに許してない》など、不信感を抱いている様子のネットユーザーも散見された。

映画『ゴジラ-1.0』監督の山崎貴氏

 そんなドラクエファンはさておき、ゴジラファンが中心となって公開直後から劇場に足を運んだのか、ネット上には《泣いたし興奮した!》《すごく良かった。おすすめ》《-1.0はシンより面白いと思いました》との好反応が寄せられた。すぐに口コミが広がり、『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』でショックを受けていた層も続々と観に行ったらしく、《山崎貴監督と言えば、ドラクエのあれでちょっとだけ心配だったけど今回は本当にちゃんとしたゴジラだった》《ドラクエの実写と違って良かった》《マジでドラクエなんだった?》という書き込みもみられる。

「『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』で主人公・リュカの声優を担当したのは佐藤健さん。彼の出演作にもヒット作が多い中、同映画は“黒歴史”となってしまった感がありました。ちなみに佐藤さんは2021年、神木さんとともに大手芸能事務所・アミューズから独立し、二人ともCo-LaVo所属となっています。神木さん主演の『ゴジラ-1.0』が大ヒットすれば、佐藤さん&山崎氏の『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』の“悪夢”が少しは霞むかもしれません

『ゴジラ-1.0』の快進撃に期待したい。

佐藤健が主人公の声優を担当した映画『ドラゴンクエストユア・ストーリー』(公式サイトより)

 

映画『ドラゴンクエストユア・ストーリー』ワールドプレミア

 

当時8歳、子役時代の神木隆之介

 

神木隆之介、朝ドラ『らんまん』で和装姿を披露することもしばしば。さすがの貫禄だ(写真/『週刊女性』写真班)

 

佐藤健、『るろうに剣心』では常に和服で臨んでいた。芸能界トップを争う浴衣顔(写真/『週刊女性』写真班)