今、世界で起きていることを知った“また見たい”番組がめじろ押し。エンターテインメントから骨太のニュースショーまで、あなたの心に残る番組は何ですか?
昭和~平成に放送され、お茶の間をにぎわせた数々のテレビ番組。今月10日には『クイズ!年の差なんて』(フジテレビ系)がSPとして『クイズ年の差だよね』で復活し、話題になった。
5位には関西ローカル番組がランクイン
そこで復活してほしいかつて人気を集めた教養報道番組を調査。選ばれた番組を、さっそくチェキラ!
第5位に平日午後の情報番組として'99年から'21年まで放送された『ちちんぷいぷい』(MBS)がランクイン。局アナがMCで、“ちちんぷいぷいファミリー”と呼ばれた桂南光やピーコ、ハイヒール・リンゴなどがコメンテーターを務めた。
「大阪の定番だった」(大阪府 男性61歳)
というように関西エリアで絶大な人気を集めた。
「『ちちんぷいぷい』が放送されていたほかのエリアもあり、北海道在住の57歳の女性からは、大阪の情報番組とは知らなかったが、面白かったという意見もありましたね。
関西エリアで圧倒的な人気を集める『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送) や『水曜どうでしょう』(北海道テレビ)なども同じように各地のテレビ局で遅れて放送され、知名度が全国区になりました。現在は見逃し配信もありますので、全国の面白い番組が視聴しやすくなりました」(テレビ番組に詳しいライターの成田全さん、以下同)
第4位は現在の『報道ステーション』(テレビ朝日系)の前番組にしてその祖である『ニュースステーション』。
「久米宏時代の忖度なしの内容ならば復活を望む」(福岡県 女性57歳)
「後発番組よりも突っ込んだ報道や独自の発言があったから」(東京都 男性57歳)
など、辛口なニュース番組へのニーズが寄せられた。
「『ベストテン』を降板した久米さんが'85年からキャスターを務め、サブキャスターに小宮悦子アナ、コメンテーターに小林一喜朝日新聞論説委員という布陣で始まりました。
平日22時という民放としては思い切った枠でのニュース番組でしたが、『中学生でもわかるニュース』というコンセプトが受けて18年半も続き、今も同じ枠でニュースが続いています。'04年の最終回では“僕のご褒美”と久米さんがスタジオ内にあった冷蔵庫から瓶ビールを出し、グラスに注いで乾杯と言って一気飲みをして終わりました」
3位は後継番組が放送中の人気子ども向け番組
第3位には、
「朝にふさわしい、明るく楽しい番組だったから」(福島県 男性30歳)
「ガチャピンとムックをまた見たい」(茨城県 男性48歳)
という、子ども向け番組『ポンキッキーズ』(フジテレビ系)を推す声が。
「'73年に始まった『ひらけ!ポンキッキ』を'93年にリニューアルしたのが『ポンキッキーズ』です。以降も名前を変えながら地上波からBSへ移り、2度『ポンキッキーズ』として復活したのですが、'18年にポンキッキシリーズは終了。
しかし後継番組としてキャラクターのガチャピンとムックが司会を務める『ガチャムク』(BSフジ)が始まり、現在は鈴木福さんと共演しています」
名前と形を変えながら50年。脈々と続いている番組もあるのだ。
第2位には145票を集めた、'79~'01年まで放送された『ズームイン!!朝!』(日本テレビ系)が入った。
「やっぱり徳光和夫さんや福留功男さんの名司会ぶりが懐かしいと思います」(埼玉県 男性54歳)
「ウィッキーさんの英語のコーナーが好きだった」(北海道 女性55歳)
など、通勤・通学前に見ていた人の声が多数届いた。
「宮川泰さん作曲の爽やかなテーマソングと、司会者がカメラに向かって『ズーム……インッ!』と言うかけ声、各地域をテンポよくリレー中継していく映像に、今日も一日頑張るぞというやる気をもらっていた、という方も多いと思います。徳光アナの後、'88年に福留アナ、'98年に福澤朗アナが後任となりました。
そして通勤・通学する方にアントン・ウィッキーさんが“グッドモーニング!”と話しかける『ウィッキーさんのワンポイント英会話』はものまねやパロディーが生まれる名物コーナーとなり、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(日本テレビ系)では生放送への映り込みに挑戦、鞍馬天狗姿のビートたけしさんと高田純次さんが見事に成功していました」
1位は海外旅行番組のパイオニアが!
そして1位に選ばれたのは、
「番組のテンポ感がよかった。当時誰も行かないような場所に行っていたのがすごかった」(京都府 女性53歳)
「海外旅行が一般的でなかったころ、海外の情報が見られてドキドキしました」(新潟県 男性67歳)
と153票の支持を得た『兼高かおる世界の旅』(TBS系)だ。
「'59年に放送が始まり、'90年の終了までの31年間で訪問したのは世界150か国あまり、距離にしてなんと地球を180周もしたというから驚きます。ナレーターの芥川隆行さんを聞き手に、兼高さんが世界のさまざまな地域の人々に取材した映像を紹介する番組は日曜朝の定番でした。
壮大な音楽をバックに、協賛のパンアメリカン航空(パンナム)の飛行機が飛び立つオープニングの映像に心がときめいた方も多いことでしょう。また兼高さんの“あたくし”“~ですのよ”という品のよい美しい言葉遣い、綿密な取材に裏打ちされた格調の高さも番組の特徴でした。
ちなみに『ベストテン』司会の黒柳さんの女学校の先輩で、現在ベストセラーとなっている『続 窓ぎわのトットちゃん』には卒業生として学校へやって来た兼高さんについて“おしゃれな姿はすべての在校生のあこがれの的だった”と書かれていました」
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成田 全 雑誌編集者、漫画編集者など経て、フリーに。インタビューや書評を中心に、幅広い分野について執筆活動を行う