写真/プリンセス・クルーズ

 誰もが一度は乗ってみたい豪華客船のクルーズ旅行。「一生に一度は行けたらいいな」と思っている人はぜひ改めていただきたい。ここ10年、日本発着の外国船によるお手頃ツアーが人気を集め、リピーターが続々と増えているのだ。

 外国船の船内は異国的で、船にいるだけで海外旅行気分を楽しめるのが大きな魅力。なかでも「ダイヤモンド・プリンセス」は、日本人におすすめの外国船だ。

いつもの旅と違う非日常、絶景を満喫

撮影/橋詰芳房

 ダイヤモンド・プリンセスは長崎の三菱造船所で建造された、日本生まれの外国籍の船だからだ。異国の雰囲気が漂いながらも、日本人向けのサービスが受けられる客船なのだ。

 主な日本人向けのサービスは、たとえば船内は100名以上の日本語OKのスタッフが常駐し、レストランのメニューをはじめ、あらゆる場面で日本語のサポートがあるので言葉の心配がない。さらに外国船では唯一、日本式の大浴場を船尾に併設している。食事は一流シェフが自慢の腕を振るい、シアターでは一流のエンターテイナーによるショーが開催されるなど、まるで毎日テーマパークにいるみたいで、退屈することはない。

ダイヤモンド・プリンセス3つの魅力

 ではどんな非日常を満喫できるのか。ダイヤモンド・プリンセスの魅力に触れてみたい。

魅力その1 大きな船だから施設充実 

撮影/橋詰芳房

 全長290mの大型船の中はまるで小さな町のよう。それほど広いので、いろんな施設が充実している。4つあるプールをはじめ、水平線を望みながら汗が流せるジムや、青空と潮風に包まれて楽しめるパターゴルフ、アート・ギャラリー、エステ、美容室、サウナ、キッズルームなど、多種多彩な施設が用意されている。

 外国船ならではの魅力がカジノだ。船内で安心安全にカジノが楽しめて、初心者にはスタッフがルールやマナーを丁寧に説明してくれる。多種多彩のスロットマシーンやルーレット、ブラックジャック、ポーカー、バカラなどずらりと設置されている。

 さらに1日に50種以上の船内イベントが開催されており、積極的にイベントに参加してアクティブに過ごす人もいれば、プールなどの施設でゆったり派もたくさんいる。360度の海に囲まれて、のんびりデッキを散歩したり、読書したりするのもおすすめだ。

魅力その2 食べ放題の食事で満腹

撮影/橋詰芳房

「食」は旅の楽しみのひとつ。船内では基本的に食費がかかることはなく、旅を楽しめる。

 船内5か所ある「メイン・ダイニング」では、前菜、スープ、メインなど本格的フルコースを好みで選択でき、午後にはアフタヌーン・ティも提供。

 好きな時間に食べられるのは深夜までオープンするブッフェ「ホライゾンコート」。1日5回メニューが入れ替わり、朝食やランチ、ディナー、軽食など、いつでも利用できる。イタリアやドイツ料理の日などテーマナイトもあり、毎回ラインナップが楽しみだ。

 プールサイドでは、アイスクリーム・バーや、焼きたてのピッツァ、ジューシーなハンバーガーやホットドックが食べ放題。ルームサービスも基本的に無料(プランにより一部有料)なので、ぜひ利用したい。

 ハイクオリティなスペシャリティ・レストラン(有料)も併設し、イタリアン、寿司、シュラスコ料理が用意されている。

 有料のルームサービス「デラックス・ブレックファスト」は人気のホスピタリティだ。ハーフボトルのスパークリングワインがついた豪華な朝食を大海原のパノラマを楽しみながらバルコニーでいただく。特別な時間と空間を味わえる。

 外国船なのに日本食を用意しているところも特徴だ。

魅力その3 エンターテインメントを船で満喫 

撮影/橋詰芳房

 参加自由のイベントが朝から深夜まで船内のどこかで何かが開催されている。体を動かすズンバや盆踊り教室、脳トレに最適のクイズ大会、イエスノーゲーム、カルチャー教室、好奇心をそそる厨房ツアー、オリジナルゲームも豊富で、ハマること間違いなし。
 
 2層吹き抜けのプリンセス・シアターでは、昼に各種イベント、夜は華麗なショーを公演。なかでもオペラとポップを融合させた「ブラボー」は観客が美声に酔い、演出に感動する人気プロダクションショーなので必見だ。

 1日のイベント量がとにかく多いので、各客室に配られる「船内新聞」を見て、気になるイベントにマークをつけておくと便利。「明日は何をしようか」と、このイベントチェックで悩むのが至福の時間だ。

 イベントのなかでも大きな盛り上がりを見せるのがフォーマル・ナイト。この日は乗員乗客がスーツやドレスで着飾って、全員でイベントを盛り上げる。とくに名物なのが「船長主催のウェルカム・パーティ」。グラスタワーは参加希望者でいつも大行列。ミモザなどの飲み物も観客に振る舞われる。

 そして最大のエンターテインメントとなるのが寄港地観光だろう。終日航海も楽しいけど、寄港地に着くと「どんな街だろう」とワクワクして上陸。観光や食事、土産、文化の体験など大きな刺激が待っている。主要観光地を巡る一日ツアー(有料)も数多く用意されているので、見知らぬ土地でも存分に楽しむことができる。乗り換えや自身での移動なしで、朝起きたら違う街に到着、というのは船旅ならではの魅力である。

じつは通常の旅行よりも割安!

撮影/橋詰芳房

「船旅は高い」というイメージがあるが、それは誤解。ダイヤモンド・プリンセスは、客室代、食事代、船の運賃がほぼツアー代金に含まれている(一部有料)。食事代をはじめ旅費全体で考えると、通常の旅行に比べて割安だったりする。じつは、コスパに優れた旅の仕方なのだ。

 大切な人と刺激的で素敵な初体験をしてみてはいかがだろう。旅の価値観が変わるはず。