11月12日、ワインレッドのワンピース姿で『少年の主張全国大会』へ

《佳子の気持ちや考えに耳を傾けて、こちらの思いや考えを伝えていくことができればと思います》

佳子さまの結婚について綴った紀子さまのお言葉

 紀子さまは今年9月、誕生日文書の中で、佳子さまの結婚について、そう綴られた。

「来たる12月29日、佳子さまは29歳をお迎えになります。世間的には、三十路手前の女性に対し、結婚の話題を出しづらいものですが、皇室においては、むしろ触れないほうが不自然かと」(皇室ジャーナリスト、以下同)

 皇族数減少への対策が喫緊の課題とされる中、現在の法律では、“結婚した女性皇族は、皇室を離れる”と定められている。

「秋篠宮さまのお誕生日、11月30日に公表される“父の考え”にも注目が集まります」

 年に1度、誕生日に際して臨まれる記者会見は、お気持ちを発信できる貴重な機会だ。

「昨年は、佳子さまの結婚について“何か話し合っているということはありません”としつつも、“私は今までも本人の意思はできる限り尊重する、という立場を取っておりました”と、全面バックアップの姿勢を示されました」

 長女・眞子さんが、結婚に関連するいっさいの儀式を行わないという異例の結婚を強行してから2年。子どもたちの意思を尊重する、秋篠宮家の教育方針はブレないようだ。

「佳子さまは、秋篠宮ご夫妻のみでなく、天皇ご一家も“味方”につけておられるように感じます」(宮内庁関係者)

 今年9月、両陛下と愛子さまは『日本伝統工芸展』をご鑑賞。日本工芸会総裁の佳子さまがご案内した際、陛下が「佳子ちゃん」とお声がけされたことが話題になった。

「11月17日には、佳子さまがペルー訪問のご報告のために御所へ。通常であれば陛下のみと面会されますが、宮内庁によれば、この日は雅子さまと愛子さまも急きょ同席されたそうです」(皇室担当記者)

佳子さまや皇室全体への風当たりを弱める目的

 天皇家と佳子さまのご交流がしきりに報じられることについて、象徴天皇制に詳しい名古屋大学大学院の河西秀哉准教授は、こう見解を示す。

「独居騒動などで批判を浴びてしまった佳子さまですが、天皇ご一家としては“皇室内での摩擦はない”と国民に知ってもらいたいのではないでしょうか。“横のつながり”や仲むつまじい様子が報じられることで、佳子さまや皇室全体への風当たりを弱める目的も少なからずあると思います」

 御所でのご面会から3日後の20日、皇宮警察本部音楽隊の創設70周年を記念する演奏会でもお会いになった両陛下と佳子さま。

「佳子さまが眞子さんと同じ轍を踏まず、国民から“祝福される”結婚を成し遂げられるように、皇室全体で模索していることでしょう。天皇家、秋篠宮家といったご家庭の壁を越えたお出ましを増やすことで、皇室の団結を強調するのみでなく、両陛下も“佳子さまを見守っている”というお気持ちを示されているのかもしれません」(河西准教授)

お住まいで逢瀬を重ねられている

 天皇家のサポートを受ける佳子さまは、明確な将来設計をされているようで……。

「同世代の女性たちが、結婚・出産ラッシュを迎える一方、佳子さまは“'25年まで結婚しない”というお考えだといいます。交際相手がいらっしゃるようですが、結婚への焦りは感じられません」(前出・宮内庁関係者、以下同)

 一時は国際結婚の可能性も取り沙汰された佳子さまだが、

「交際相手は日本人だと聞きました。外で堂々とデートするわけにもいかず、お住まいで逢瀬を重ねられているようです」

 では、なぜ結婚を先延ばしにされるのだろうか。

「悠仁さまが成人し、高校を卒業される前に結婚すれば、公務を担う成年皇族数が減ってしまいます。佳子さまはそれまで、秋篠宮家の一員として、公務を担おうというお気持ちが強いのです」(秋篠宮家関係者、以下同)

生まれながらにして“未来の天皇”という重責を担われている悠仁さま

 悠仁さまは、'24年9月に成年を迎え、'25年3月に高校を卒業される見通しだ。

「悠仁さまをとても可愛がっておられる佳子さまのことですから、多感な時期に姉2人と離れ離れにならないように配慮されている面もあるのでしょう」

姉が達成できなかった夢を意識する佳子さま

結婚会見で終始硬い表情を浮かべていた眞子さん('21年10月)

 目下、公務に邁進中の佳子さまは、11月1日から10日間、ペルーを公式訪問された。帰国2日後には、都内で行われた『少年の主張全国大会』へお出ましになるなど、タフに取り組まれている。

「各地へ足を運び、関係者と笑顔で交流されるお姿は、テレビや新聞を通して多くの国民に伝わっています。いずれ結婚されるとなっても、よほどのトラブルが発生しない限り、世間には好意的に受け止めてもらえると思います」(宮内庁OB)

1890年に開業し、高いブランド力を誇る帝国ホテル(公式HPより)

 こうした中、佳子さまは、姉が達成できなかった“夢”を意識されているという。

「眞子さんは当初、'18年11月に小室圭さんと帝国ホテルで結婚式を挙げる予定でした。式場は眞子さんと秋篠宮ご夫妻が、小室家と相談のうえで決められたものの、実現には至らなかった……」(前出・皇室ジャーナリスト、以下同)

 帝国ホテルは、圭さんにとって思い出の場所でもある。

「圭さんは二十歳のとき、ホテル内の写真館で、成人の記念写真を撮影しています。そのときに身につけていた靴は、のちに母の佳代さんと約400万円の金銭トラブルを抱えることになる元婚約者からの贈り物。ホテルまでの送迎も、元婚約者に車を出してもらっていました」

 眞子さんと圭さんの結婚式については、出席者や規模は未定だったものの、在位中だった上皇ご夫妻も出席される予定だった。

「“天皇が孫の結婚式に出席されるのは、少なくとも明治以降では初”と盛り上がっていたのですが……。前例のない結婚騒動に発展したことから“その日”は訪れませんでした」(前出・皇室担当記者、以下同)

 上皇ご夫妻の長女・黒田清子さんも帝国ホテルで披露宴

帝国ホテルで行われた黒田慶樹さんと清子さんの結婚披露宴('05年11月)

 上皇ご夫妻の長女である黒田清子さんが、'05年11月に結婚記者会見と披露宴を行ったのも、帝国ホテルだ。

「両家合わせて約120人が列席しました。指輪交換やケーキカットはなく、派手な演出もありませんでしたが、引き出物などを含めた費用は、1000万円を下らないだろうと一部で報じられました」

 披露宴の費用は、天皇家の日常的な生活費全般として使用される内廷費と、黒田家の負担で賄われたという。

「佳子さまは、清子さんと同じ内親王というお立場ですから、挙式にあたっては同等の費用がかかるでしょう。公務に懸命に取り組み、国民からの信頼を得つつ、ご親族と良好な関係性を築くことで、格式高い帝国ホテルで結婚式を迎える準備を進めておられるのです」(前出・宮内庁関係者)

 姉妹の悲願が叶う日は、刻一刻と近づいている─。

河西秀哉 名古屋大学大学院人文学研究科准教授。象徴天皇制を専門とし、『近代天皇制から象徴天皇制へ―「象徴」への道程』など著書多数