《念願の安樂さんにデットボールも当てることができました。来年はもっと強く投げます(原文ママ)》
11月24日の深夜に駆け巡った、東北楽天ゴールデンイーグルス・安樂智大(27)投手による若手選手へのパワハラ疑惑報道。これを事実として調査を始めた球団は、翌25日に予定していた同投手の契約更改を無期限延期とすることを発表。
そんな楽天球団内で勃発した“いじめ”問題が白日のもとになる直前、11月24日までに自身のインスタグラムを更新、冒頭の投稿をしていたのが入団3年目の内星龍(せいりゅう、21)投手。
一部報道でパワハラ疑惑とされる“証拠動画”が取り上げられたことで、そこに映っていた若手選手も、安樂投手からの被害を訴えた“当事者”と決めつけるような声もあがり、SNS拡散されている状況だ。
動画に映っているのは、楽天モバイルパーク宮城のグラウンド上で記念撮影に臨む選手一同。すると後列にいた安樂投手が足を伸ばして、最前列に位置取っていた選手の背中を2回にわたって“蹴って”いたのだが、ちょっかいを出されたのが内投手。先輩から蹴られるたびにバランスを崩し、列を乱す後輩を見てはニヤニヤ笑う安樂投手。
見る人によっては“いじり”ではなく“いじめ”にとらえかねない、不快感をも抱かれるような動画。加えて冒頭の“安樂にデッドボールを当てた”とのコメントが、まるで内投手が“告発”を匂わせたかのような意味深投稿として一人歩きしたことで、いよいよパワハラの“当事者”との見方が強まったわけだ、がーー。
内投手は“当事者”ではない?
「おそらく被害を訴えたのは内投手ではないでしょう」とはスポーツ紙・野球担当記者。そもそも、ネット上で切り取られて拡散されている“デッドボール”発言は、11月23日に開催されたファン感謝デーが背景にある。
「ホームランダービー企画にバッターとして参加した安樂と、トス係としてサポートしたのが内投手。その初球のトスを、身体目がけて放ってぶつけたことに“何してんねん!”と、安樂が詰め寄って笑いをとる“コント”だったわけです。
お調子者でムードメーカーの内投手を何かとかわいがっているのが安樂。側から見れば一方的にちょっかいを出していたように見えますが、それは内投手もお互い様で先輩の安樂をイジり返すことも多かった」
9月には球団公式X(旧ツイッター)で次のような動画も投稿されている。内投手がチームメイトの輪の中心で得意のモノマネを披露しているのだが、ターゲットにされたのは大袈裟にフォームを誇張された安樂投手。
“いじり”のつもりがパワハラに
大笑いする選手たちを前にやり切った表情の内投手。すると「よくやった」とばかりに歩み寄って抱擁を交わしたのは、投手陣のリーダー的存在のマー君こと田中将大投手だった。
「このモノマネに“俺、そんなんちゃうわ”と苦笑いしていた安樂ですが、もちろん内投手を本気で怒るようなことはなく、2人の間柄に遺恨関係はありません。それに投手陣の中では総じて、マー君からも可愛がられるイジられキャラに見えました。
ただ済美高時代から“お山の大将”環境で育ち、いわゆる古い体育会系体質の持ち主でもあります。他の若手選手に対しても、内投手と同じように絡み、先輩としてイジっていたつもりが度を超えた過剰パワハラと受け止められたのかもしれません」(前出・野球担当記者)
冒頭の“デッドボール”発言では《来年はもっと強く投げます》と、来年のファン感謝デーでさらなる安樂いじりを予告していた内投手。自身は11月26日、約4倍増しの年俸1900万円で契約更改を終えたが、今後の調査次第では先輩とのコントも叶わないのかもしれない。