今年も二刀流で圧倒的な活躍を見せたメジャーリーガーの大谷翔平。また1つ、新たな栄冠を手にした。
「年間でもっとも活躍した指名打者に贈られる『エドガー・マルティネス賞』に3年連続で選出されました。リーグ本塁打王やMVPなども受賞し、“9冠”となりました」(スポーツ紙記者、以下同)
シーズン終了後も話題に事欠かない大谷。中でも注目を浴びたのが日本の小学校へのグローブ寄贈の件。
「野球しようぜ!」
大谷は自身のインスタグラムに“野球しようぜ!”という直筆メッセージを記した画像を投稿。ニューバランス社のホームページには、
《このグローブが、私たちの次の世代に夢を与え、勇気づけるためのシンボルとなることを望んでいます。それは、野球こそが、私が充実した人生を送る機会を与えてくれたスポーツだからです》
と熱いコメントを寄せた。
「全国の小学校に右利き用2個と左利き用1個のグローブが寄贈される予定です。左利きの子どももプレーできるように、という大谷選手の配慮がありました。小学校は全国に約2万校あるので合計6万個。12月から来年3月までに配布される予定だと発表されています」
大谷は今年1月にニューバランスと契約したことを発表。今年3月のWBCでもニューバランスのグローブやスパイクを着用して世界一に輝いた。
「実は、ニューバランスが一般向けに発売している野球用品はスパイクのみなんです。大谷選手と契約するまでグローブの生産はしておらず、今年使用されたグローブは“大谷選手のためだけに作ったグローブ”。今回の寄贈は大谷選手からニューバランスに相談して、同じモデルを小学校低学年用サイズで作ることになったみたいです」
「大谷モデル」のグローブの行方
“特注”グローブを配るという大谷の行動に芸能界からも称賛の声があがった。
歌手の和田アキ子は『アッコにおまかせ!』(TBS系)でこの件に触れ、
「粋な計らいというか。“大谷選手と一緒のモデルで練習してるんだ”って、子どもたちもめっちゃうれしいよね。夢があるし、優しい、素敵」
と繰り返し絶賛した。
今年3月のWBCで侍ジャパン公認サポートキャプテンを務め、大谷の活躍を間近で見た中居正広も自身のラジオ番組にて、
「これ聞いた時は、もう本当に素晴らしいと思っちゃったね。こんな計らいのできる人が、若い人でいるんだと思うと。なんか熱くなっちゃったな。もう偉いよ。さすが! 本当にほれぼれする」
と熱弁した。
子どもたちへ“太っ腹”な贈り物。だが、その裏では、“アレ”の発売予定が白紙になっていて─。
「大谷選手モデルのグローブの発売です。ニューバランスの公式SNSでは今年の夏に限定販売されると告知されていましたが、現在まで発売されていません」(前出・スポーツ紙記者)
4月6日、ニューバランスベースボールの公式SNSでは、大谷と同じモデルとされるグローブの写真とともに、
《大谷翔平選手の唯一無二のフィールディンググローブ。今夏限定リリース》
と英語と日本語で投稿されていた。
すでに12月となったが、ニューバランスからはこのことに関してのお知らせは何もなし。発売を期待しているファンからは、
《今夏限定リリースを待ち続けていたら夏が終わった…》
《販売計画が頓挫でもしたんですか? 欲しくてずっと待っているので続報お願いします!》
と待ちわびている声があがっている。
「販売はしておりません」
音沙汰がないが、大谷モデルのグローブはいったいどうなったのか。ニューバランスジャパンのマーケティング部に確認すると……、
「当初、限定リリースの予定でございましたが、現時点では海外を含めて販売はしておりません」
という回答。“幻”のグローブになりそうだ。
これまでグローブは作っていなかったニューバランス。早ければ12月から始まる全国の小学校への配布分の生産は問題ないのか。
「弊社との契約後、早い段階で大谷選手からの起案で寄贈の話が決まり、グローブを生産しておりました。すでに今回の寄贈分の生産は終了しております。今後のグローブの販売については、現時点での予定はございません」(ニューバランスジャパン、マーケティング部)
販売が白紙になったのは、今回の寄贈が思わぬ弊害になったようだ。
「大々的な寄贈となったことで、大谷モデルのグローブをニューバランス側も売り物にしにくいようです。4月時点では発売予定も、幻となったのは、その後に大谷選手から寄贈の話が持ち上がったからでしょう。ニューバランスには、大谷選手の影響で、グローブ以外の野球用品についても問い合わせが殺到しているそうですが、現時点での発売予定はないと聞いています」(前出・スポーツ紙記者)
大谷モデルのグローブを手にできるのは、小学生だけだが、野球ファンならば、小学生に夢を与える決断をした大谷を応援したい。