劇場版『Dr.コトー診療所』が、2024年の1月3日に地上波で放送されることが発表された。
「『Dr.コトー診療所』は離島の診療所に赴任した医師・コトー先生こと五島健助と島民の交流を描いた作品。2003年にフジテレビ系で実写ドラマ化すると、主演の吉岡秀隆さんの好演も相まって、たちまち人気ドラマに。以降、2本のスペシャルドラマと2006年にはシーズン2も作られました」(スポーツ紙記者、以下同)
昨年12月に公開された劇場版は、16年ぶりの新作となったが人気は健在。興行収入は約24億円のヒットを記録。
劇場版の地上波放送の知らせにSNS上では、
《劇場でも観たけど、また観たい!》
《主題歌の『銀の龍の背に乗って』を聞くだけで泣ける》
と、喜びの声が続々。
天皇陛下も愛読
この反響について、漫画の原作者である山田貴敏先生はこのように語る。
「映画がきっかけで、ドラマ放送時に生まれていなかった世代の子も、ドラマを見たり、原作漫画を読むようになったという声を多く聞きました。作者としてうれしいかぎりです」
昨年末、天皇、皇后両陛下と愛子さまが『Dr.コトー診療所』のチャリティー上映会にご臨席されたことも大きな話題を集めた。
「陛下が、皇太子時代から私の作品を読んでくださっているとは伺っていました。私は上映会で、ご一家のすぐ後ろの席に座らせていただいたのですが、ニュースで取り上げられた際、陛下と一緒の画面で私もテレビに映っていたのは、生涯忘れられない経験です」(山田先生、以下同)
原作者としてキャラクターに関する演技指導にも携わっていた山田氏。主演の吉岡とは映画撮影の2か月前から打ち合わせを行っていたという。
「彼は始終ニコニコ顔で“コトーは僕の役だから!”とやる気満々でしたね。吉岡くんや柴咲コウさんなどレギュラーだけでなく、堺雅人さんや神木隆之介さんといった1シーズンだけ出演してくれた演者さんも映画に出てくれました。コロナ禍の真っただ中で、あんな豪華なメンバーが集まって映画が作れたことは、今でも奇跡だと思っています」
“コトー先生死亡説”
コトー先生の診療所で新米医師を演じた『King & Prince』の高橋海人との間にも表に出ていないエピソードがあるようだ。
「高橋くんがコトー先生に深く一礼するシーンがあるのですが、これは脚本に書かれていないアドリブなんです。私は演者たちに演出指導もしていて、高橋さんにも“この映画は君が演じるキャラクターの成長物語でもあるんだ”と説明していましたから、彼なりに解釈したのでしょうね」
裏話を明かしてくれた山田先生は、映画を見た人にメッセージがあるという。
「ネタバレになるかもしれませんが、映画を見た人の間で“コトー先生死亡説”が流れていまして……。確かに、彼は劇中で病気を患ったり、ラストの演出も含みを持たせていたかもしれません。しかし、明言しますが、コトー先生は死んでいません!」
続けて、新作の構想もこっそり明かしてくれた。
「コトー先生は島に赴任する前、3年間の空白期間があるのですが、現在、その時期を描いた新作マンガ『Dr.コトー診療所 ゼロ』の連載準備を進めています。映画から入った人でも楽しめる作品にしますし、映像化などもできればいいなと考えているのでご期待ください!」
ファンからの支持がある限り、『Dr.コトー』の世界は続くようだ。