大みそかに放送される今年のNHK紅白歌合戦に、イギリスの伝説的ロックバンド『クイーン』が出場する。
「今年はデビュー50周年。バンドのボーカルで“顔”だったフレディ・マーキュリーは、1991年に亡くなりましたが、バンドは今も根強い人気があります。来年2月から日本でのドームツアーが控えており、そのプロモーションもあって出演のオファーを快諾したのでしょう」(音楽ライター)
『クイーン』出場は、今年の紅白の“異例ぶり”も影響しているという。
「44年ぶりに旧ジャニーズ勢の出場が“ゼロ”という状況で、放送前にどのような話題で盛り上げるかというのが目下の課題でした。そこで、海外の大物アーティストに白羽の矢を立てたのです」(NHK関係者)
“本当の目玉”
紅白に海外アーティストが出場するのは、珍しいことではない。
「これまでにエンヤやシンディ・ローパーなどが出場。2019年にはアメリカのロックバンド『KISS』が、YOSHIKIさんとコラボした『YOSHIKISS』として出場しました。2016年には、ポール・マッカートニーがビデオメッセージでサプライズ出演したことも話題になりました」(前出・音楽ライター)
多くのファンが注目する『クイーン』出場。しかし、NHKが狙う“本当の目玉”は別にいるという。
「イギリスのロックバンド『ザ・ローリング・ストーンズ』です。どうにか出場させようと、NHKは水面下での交渉を続けています」(レコード会社関係者、以下同)
たしかに、世界的なレジェンドのバンドではあるが、いったいなぜ?
「今年でデビュー60周年を迎えて、10月に18年ぶりのオリジナルアルバムをリリースしたことが大きいのではないでしょうか。全英チャート初登場1位、全米チャートでも初登場3位を記録し、日本でも“'20年代で最も売れた洋楽アルバム”となりましたから。それに、中心メンバーのミック・ジャガーとキース・リチャーズは、今年80歳でも現役バリバリ。ステージで暴れ回っていますしね」
“若い年代にもウケる”
さらに、こんな事情も。
「放送中のフジテレビ系ドラマ『うちの弁護士は手がかかる』の主題歌に、最新アルバムの収録曲が起用されています。ときおりストーンズも映るオープニング映像が話題となっており、ストリーミングでストーンズを聴く20~30代のファンが急増したのです。旧ジャニーズ不在ですから、“若い年代にもウケる”というのも、NHKとしてはありがたいはずです」
とはいえ、いまだ交渉中。どう“転がる”かは、未知数だ。ストーンズ出場の可能性は、どの程度なのか。
「来年4月からは、アルバムを引っ提げた北米ツアーの開催が決まっています。それだけでなく、ワールドツアーも実施すると見られています。ミック・ジャガーは親日家として知られていますし、ツアーに日本も含まれる可能性は高い。そうなれば『クイーン』のように、プロモーションも兼ねて出場するでしょう。2014年2月以来となる来日に、大きな期待が寄せられます」
このビッグオファーが実現すれば、NHKの交渉力に思わず舌を巻いてしまう。