「米山議員のやつは、もう早く終わらそうっていうのしか考えてなかったんだよね」
12月11日のYouTube生配信で、因縁の立憲民主党・米山隆一衆議院議員と交わした、YouTubeチャンネル『ReHacQ-リハック-』での討論を振り返ったのは『2ちゃんねる』創設者で実業家の“ひろゆき”こと西村博之氏。
各市町村で徴収される「国民健康保険料」は一律同額との認識の上で語るひろゆき氏に対し、医師免許も取得する米山議員は呆れながら「地域によって保険料率やサービス、金額も変わる」ことを指摘。
予期せぬ反論に動揺したのか、途端に瞬きする回数が増えたひろゆき氏を見かねてか、東京工業大学准教授・西田亮介氏が「健康保険と国民年金保険が混ざっているのでは?」との助け舟。動画上でも《国民健康保険料は市町村ごとに異なり、国民年金保険料は所得等に関係なく全国一律》との注釈が入り、改めてひろゆき情報を訂正。
まさかの初歩的な知識不足を露呈する失態に、SNSを中心に「逆論破された」「完全敗北」など拡散されてネット上はお祭り状態。ところが冒頭のように、氏は負けを認めるどころか「早く終わらせたかっただけ」と、生配信で“負け惜しみ”ともとれる釈明をするのだった。
そんなひろゆき氏、またもや“知識不足”が指摘されている。12月16日に『ダイヤモンド・オンライン』公式HPに掲載された【「常識にとらわれない人」になるための方法・ベスト1】との記事。
同氏の著書『1%の努力』『99%はバイアス』(いずれもダイヤモンド社刊)を紹介するインタビュー記事で、【常識にとらわれる人になるな】との自信が説く【考え方のコツ】を掘り下げた内容だ。その中で、
墓石を蹴ることができるか、に「はい」
【たとえば、あなたは「墓石」を蹴ることができますか?】との問いを投げかけるひろゆき氏。彼によれば墓石はただの石の塊ではあるが、ただ自分の家族の墓石は簡単に蹴ることはできないかもしれない。
では隣の墓石はどうか、墓石を蹴って「幽霊が出ること」の何が問題なのか、幽霊が出たら「動画をとって再生数が稼げる」となぜ考えないのか。よって世の中の常識にとらわれない、常識を疑ってかかる思考を持っていれば、
【別に墓石を蹴ってはいけない理由は見つからないんですよね。】との結論に辿り着くというもので、自身もまた、【「じゃあ、ひろゆきは墓石を蹴ることができるのか?」と聞かれたら、即答できます。「はい」(笑)。】
そこに利益が出る、面白いことができる、ビジネスチャンスになるのならば「墓石を蹴ることができる」、社会の常識的なルールを破れる、との持論を披露するひろゆき氏だった。するとSNS上では早速、同氏の“墓蹴り論”に異論が寄せられ始めた。
《墓を蹴っちゃいけない理由はシンプルに「人が大切にしてるものだから」ではないか?お墓ってのはそこに故人が本当にいるかではなく、そこが残された人の心の拠り所になっていることが重要なんでしょう。》
《墓を蹴っちゃいけないのは法律以上の理由は無いんだけど、あの発言の何がヤバいって「墓を蹴っちゃいけないとは思わない」と表明する奴の社会性の欠如なんすよね。》
《言いたいことは「発想の転換をしよう。稼ぐチャンスを見逃すな」なんだろうけれど、イマイチピンとこない駄目例って話》
「お墓を蹴る行為」は罪を問われる可能性
さらには“葬祭系YouTuber”を名乗るユーザーも参戦し、そもそも「お墓を蹴る行為」は、
《礼拝所不敬罪って法律が今でもあってな、墓も礼拝所の一つとして扱われて公然と不敬なことしたら罰せられるんです。しかも、刑法だからね前科つきます。》
犯罪行為に問われる可能性があることを指摘。「礼拝所不敬罪」とは刑法第188条に規定されている犯罪で、「神祠、仏堂、墓所その他の礼拝所に対し、公然と不敬な行為をする罪」のことを指し、「6か月以下の懲役若しくは禁錮又は10万円以下の罰金」の刑罰。
ひろゆき氏が言うように【別に墓石を蹴ってはいけない理由は見つからない】ことは全くないのだ。インフルエンサーの炎上事情に詳しいITライターは「あくまでも、ひろゆきさんなりの例え話ですが」と前置きしつつ、
「実は、以前にも生配信で“マスク必須の日本の風潮”に疑問を投げかけた際に、やはり同様の“墓蹴り論”を投げかけています。彼にとって“常識にとらわれない人”を表す、わかりやすい“鉄板”の例えなのだと思います。
ただネット界隈で影響力ある存在ですし、犯罪行為を肯定するかのような情報拡散は誤解が生じかねませんし、更なる“知識不足”を指摘されないためにも、何事も事前に調べてから発信したほうがいいですね。まあビジネスが広がるとしても、ひろゆきさんが本当に墓を蹴るかと言ったら蹴らないでしょう。蹴らないと思いたい(苦笑)。」
ひろゆき氏の発言は、匿名の「2ちゃんねる」の書き込みとは当然違うわけで。