テレビ、YouTube、CM業界などの放送作家として、数々のコンテンツを作り出してきた澤井直人(33)。ほかの誰よりも「人間」に興味がある平成生まれの彼が、「話を聞きたい!」と思う有名人と対談する、好奇心と勢いだらけのインタビュー企画『令和にんげん対談』!
第12回は、本田望結が登場! 幼少期から芸能活動とフィギュアスケートの二軸で活動し、俳優としては『家政夫のミタ』や『マルモのおきて』などの人気ドラマに出演し、アスリートとしては『世界ジュニアフィギュアスケート選手権』で優勝歴を持つなど、存在感を発揮し続けてきた。子役のイメージが強い本田も、現在19歳。今年から親元を離れて一人暮らしを始め、より芸能活動に注力していくなか、澤井が気になる本田の素顔に迫ります!
澤井直人(以下、澤井):以前、本田さんは『タクシー運転手さん一番うまい店に連れてって!』に出演されていましたね。実はあの番組、僕が構成作家を担当しているんです。出演頂いてありがとうございました!
本田望結(以下、本田):そうなんですかI? その節はお世話になりました。私が出演した時は、京都のデミグラスハンバーグやカレーうどんのお店が紹介されていましたよね。私の地元も京都なので、思わず両親に「番組で行きつけのカレーうどん屋に行ったよ」って連絡したんです!
澤井:え、ありがとうございます! 僕も京都出身なんですけど、料理が美味しいですよね。うどんに親子丼、漬物とか。
本田:実家近辺の商店街に玉ねぎの漬物を売っているお店があって、そこはよく行ってました!
溺愛している妹はツンデレ!?
澤井:本田さんは、今年から一人暮らしを始められたんですよね。だいぶ生活環境も変わったんじゃないですか?
本田:そうなんです。寂しくて、以前より家族とやりとりをする頻度が増えました。『タクシー運転手さん』の時は、「今度帰省したらデミグラスハンバーグのお店に行こう」と送ったり、グルメ系の話題は盛り上がりますね(笑)
澤井:え~嬉しい、ぜひ一緒に行ってほしいですね!
本田:帰省した時は、母の手料理を食べながら近況報告するのですが、最近は父が家庭菜園を始めていて、そこで父が育てた野菜を、母が手料理で振るまってくれたんです!
澤井:ご両親の愛を感じますね!
本田:そうなんです。家庭菜園を始めた話もそうですけど、家族の知らないことが増えていくのが切ないです。
澤井:ごきょうだいとも連絡は取られますか?
本田:はい! 姉(真凜)は、一人暮らしでわからないことなど、いつも的確なアドバイスをくれるんです。いざという時に最初に連絡するのは間違いなく姉ですね!
澤井:初めての一人暮らしだとなにかとわからないことも多いですもんね。
本田:姉は頼りになります。でも逆に、妹(紗来)は冷たいんですよ(笑)
澤井:どういうことですか?
本田:私は紗来のことを溺愛しているんですけど、温度差があるんです。電話しても「え、なに?」みたいな冷たい感じで電話を取るんですよ。多分ツンデレなんですかね? そう思うと可愛いんですけど(笑)
澤井:本田さんといえば、フィギュアスケーターとしての一面もありますが、始めたきっかけはごきょうだいの影響ですか?
本田:はい、フィギュアスケートは兄の影響です!
澤井:きょうだい皆さんやられていますよね。
本田:兄はもともとアイスホッケーをやっていたらしく、滑る練習としてフィギュアスケートを始めたそうです。そしたらフィギュアスケートで強化選手に選ばれたそうで、結局そちらの道を選んだそうです。もし兄がアイスホッケーを続けていたら、私たち姉妹もホッケー選手になっていたかもしれないですね。
澤井:そんなウラ話があったんですね。それにしても現在まで続けておられるのはすごいことだと思います。
悩んだ時に手を差し伸べてくれた大御所俳優
本田:1人でやっていたら挫折していたかもしれませんが、兄や姉もやっていたので、もう当たり前な感じでした。みんな小さい時から夜遅くまでスケートの練習をして、学校の宿題は朝早く起きてやるルーティーンがありました。そこで母が「糖分を取ると頭が働くから」という理由で、年中欠かさずアイスを用意してくれてました(笑)
澤井:本田家ならではの独特すぎるルールですね!
本田:冬でも関係なしに毎朝アイスですよ! いま思えば貴重な家族団欒の時間でした。みんな早起きして、アイス食べて学校の宿題して、そのまま一緒に朝ご飯を食べて。私が芸能活動で忙しいときも、みんな時間を合わせてくれて、ほんと良い家族だと思います。
澤井:今後も芸能活動とフィギュアスケートを両立されていく予定ですか?
本田:はい! 今後も両立は続けていきます! 両方続けてこそ私だと思うので、これからも貪欲に頑張っていきたいです。
澤井:小さい頃から芸能活動とフィギュアスケートを両立されていると、なにかと大変なこともあったんじゃないですか?
本田:小さい頃から「フィギュアスケートと芸能活動の両立は欲張りなんじゃないか」と思っていました。俳優一筋でやっている人からすると、「自分は中途半端なんじゃないか」と引け目も感じていましたが、悩んだ時には必ず手を差し伸べてくれる人もいました。
澤井:どんな方が手を差し伸べてくれたんですか?
本田:平泉成さんです。ちょうど中学校へ進学するタイミングで、ドラマで平泉成さんと共演したんです。そのとき私は、節目のタイミングだから、フィギュアに専念しようとも考えていたんです。
そしたら急に、平泉さんから「望結ちゃん」って呼ばれて、「好きなことがたくさんあるのはすごいことなんだよ」って背中を押してくれたんです。その一言を頂いてから、フィギュアスケートと芸能活動を両立していこうと思えるようになりました。
澤井:めちゃくちゃ良い話ですね。二足の草鞋を続けてきたからこそ、仕事の幅が広がっただけでなく、人との縁も増えていくんですね。
「まだまだ制服を着たい!」
本田:あのとき平泉さんがアドバイスしてくれたのも、もしかしたら偶然だったのかもしれませんが、私にとっては運命のような必然だったと感じています!
澤井:他にも好印象だった方はいましたか?
本田:香取慎吾さんは、とても紳士で素敵な方でした。香取さんとは子役時代に共演したのが初対面でしたが、当時は私が子役だったこともあり、周りから子供扱いされることも多かったんです。その中で香取さんは、私が小さくても「1人の俳優」として対等に接してくれる方で、もうそれがカッコ良かったです!
澤井:香取さん素敵ですよね! 僕は『まつもtoなかい』の構成作家も担当しているんですが、ゲストで出演してくださった時に、とても素敵な方だと感じました!
本田:また香取さんに再会したい!
澤井:高校を卒業されて一人暮らしも始めた中で、いま特に、芸能活動でやりたい仕事はありますか?
本田:いまはありがたいことに、俳優業など色々とやらせてもらっているので、これからも色々なことに挑戦していきたいです。高校を卒業したら、「まだまだ学生役を演じて制服を着たい」とさらに思うようになりました!
澤井:まだまだ心配しなくても大丈夫ですよ!
本田:ありがとうございます。ただ、いままでは年上の方と接する機会が大半でしたが、これからは私より年下の方が増えてくるので、上手く接することができるようになりたいですね。
澤井:たしかに、僕も年上と接する方が落ち着くんですよね。
本田:わかります。私はきょうだいも上が多かったので、年上の方と接するのは慣れているのですが、年下の方は慣れていないぶん逆にドキドキしてしまいます。
澤井:逆に後輩とのつながりも出来ると考えれば、期待が膨らみますね。本田さんもまだ19歳ですし、これから色々と変わってくる時期ですよね。
本田:仕事に対する姿勢はだいぶ変わりました。小さい頃は何事も一生懸命で、寝る時間を惜しんでフィギュアの練習をしていましたが、いまでは休憩することで仕事の質も高まると実感しました。これからはオフの時間を大切にしながら、20代を過ごしていきたいですね。
澤井:これからの活躍がますます楽しみです。今日はありがとうございました!
本田:ありがとうございました!
構成・文/佐藤隼秀 衣装協力「ジョイフル恵利」「振袖ハクビ」