「事件のことはまったく知らなかった。確かに幼いときからやんちゃで、今はヤンキーって感じやったけど……」
と被告が住んでいたマンションの住民は目を丸くしてそう証言した。
大阪府警は14日、大阪府吹田市内の交際女性(21)の長男(4)を叩いたなどの傷害と暴行の疑いで、奈良県生駒市の無職・蛭子唯斗(えびすゆいと)被告(22)を追送検した。
「蛭子被告は10月17日に長男を抱え上げ、床に複数回、落とすなどして、左腕骨折の重傷を負わせ、傷害の疑いで11月3日に逮捕。12月13日に起訴されている」(全国紙社会部記者)
母親が「転んで腕が折れているかもしれない」と119番通報。しかし、搬送先の病院が「虐待の疑いがある」として、自治体に連絡して発覚したのだった。
警察の取り調べに対して、被告は、
「イライラが抑えられず、思いっきりやってしまった」
と容疑を認めていた。
4歳児にちょっかいを出されてガチギレ
蛭子被告は被害男児の母親と今年6月ごろからつきあい始めた。その後、女性と被害男児の自宅に転がり込んで、3人で暮らすように。そんな中、長男は被告から日常的に虐待を受けていたようで、
「8月1日には、知人から軽自動車を借りて、3人でショッピングセンターに出かけたが、途中で長男がぐずり出したため、引き返すことに。さらに長男が被告にちょっかいを出したので、被告がビンタをして鼻血を出させた」(捜査関係者)
なんとも大人げない対応としか言いようがない。ほかにもある。10月3日、3人乗りの自転車でコンビニに出かけていったときのこと。
「到着したら、長男が“チャイルドシートから降りたくない”と泣き出した。被告がそのようすを面白がって、スマホで動画撮影していたところ、長男の手に当たってスマホが地面に落ち、画面が割れてしまった。すると被告は長男の胸ぐらをギュッとつかみ、首元にひっかき傷ができた。被告は“スマホを割られて腹が立った”と供述。
さらには“長男を3回注意して、言うことをきかなければ殴るというルールを適用していた”とも」(同)
もはや、どちらが子どもだかわからない……。あまりにも幼稚な被告は、今も実家住まい。奈良県生駒市の小高い山の中腹にある6階建て、築26年のマンションの一室に、共働きの両親、妹と被告の4人で暮らしていた。
自治体のルールを守れない男
間取りは3LDK、家賃月9万円ほど。冒頭の同じマンションの住民は、
「家族同士で言い争う声がよく聞こえていた。マンション裏にある林からアライグマが出てきていたんだけど、被告の母親がベランダから眺めていると、父親が“何を見てんだ!”などと怒鳴っていた。珍しいから見ていただけなのにね。ヤンキー一家なんだなって思っていました」
被告の印象については、
「挨拶はきちんとするタイプだったけど、ちょっと活発すぎるというか。やんちゃだったよね」(同・住民)
別の住民によると、被告のタバコが自治会で問題になったことがあったという。
「共有スペースではタバコはダメなのに、よく階段のところで喫っていた。通路で大声で電話していたこともあった」(別の住民、以下同)
被告の自宅を2日に渡って訪ねたが、ずっと留守。それもそのはず、
「ちょっと前に引っ越しちゃったよ。あんな事件を起こしたんだから」(近隣住民)
そこで、被告の母親の生駒市にある勤務先を訪ねるも、
すでに退職していた。
「被告は猛省していて、容疑も率直に認めて供述している。しかし、謝罪の言葉は、いまのところはまだ……」(前出・捜査関係者)
ダメなことをしたら謝るのは、小学生でもわかること。被告は幼稚園児からやり直した方が良さそうだ。