※写真はイメージです

 スマホの長時間使用で睡眠のサイクルを乱すブルーライトをたっぷり浴びる、家事や仕事で睡眠時間が短くなるなど、睡眠の質や量を落としがちな現代女性。

 さらに、寝つきが悪いなど不眠の症状が現れると、集中力や記憶力が低下し、心にも身体にも不調が生じてしまう。

頭蓋骨を刺激して睡眠ホルモンを出す

「そんな時に取り入れてほしいのが、『頭蓋骨はがし』というマッサージ法。頭蓋骨を守っている頭皮をほぐして緩めてあげることで、睡眠の質が上がり、ぐっすり眠れるようになるんです」

 と話すのは、『眠活ヘッド整体DrHEAD』オーナーであり、『頭蓋骨はがし』の施術者であるみんみん先生こと、榎田あいさん。

 人間の頭蓋骨は、23個のパーツが組み合わさってできている。このパーツ同士の結合部分をマッサージによってほぐすことで、頭蓋骨がゆるみ、脳内を包んでいる“脳脊髄液”の循環が良くなり、快眠につながるという。

「実は、この脳脊髄液の中に睡眠の質を高める『睡眠ホルモン』が混じっているといわれています。そのため、頭蓋骨の結合部分をゆるめて脳脊髄液を循環させると、睡眠ホルモンが滞りなく頭に巡って脳が休まり、睡眠の質が上がりやすくなると考えられています」(みんみん先生、以下同)

 脳脊髄液の通り道が、起床時よりも60%以上広がっていると、睡眠ホルモンが巡りやすくリラックスして眠れる状態になるそう。

「“頭蓋骨はがし”は、まさにこの脳脊髄液の通り道を広げるためのマッサージ。寝ても疲れが取れない、なかなか寝つけないといったお悩みをお持ちなら、ぜひ毎日の生活に取り入れてみてください」

1日1分でOK♪不眠も不調も解消

 また、頭皮には、頭蓋骨を覆っている帽状腱膜を中心に、前頭筋、側頭筋、後頭筋といった筋肉がついている。頭蓋骨はがしには、それらの筋肉をほぐす効果もある。

「これらの筋肉は、顔を通じて全身につながっています。頭蓋骨はがしで頭のコリをほぐすことは、睡眠の改善以外にも身体全体に良い影響を与えるんです」

 前頭筋のコリは、ほぐれるとストレスやイライラの解消に効く。また、目の疲れをとりたい時には側頭筋を、後頭筋をほぐせば首や肩のコリの解消にもつながる。

「実際、私が運営する整体院を訪れる患者様のほとんどが頭蓋骨はがしによって、不眠はもちろん、身体のさまざまな不調も改善できたと喜ばれています」

「頭蓋骨はがし」には、特別な機械や技術は必要ない。日常生活の中ですぐに、そして簡単に取り組めるものばかり。

 今回は、その中でも眠る前の1分間、ベッドや布団で横になったままできる睡眠改善メソッドを紹介。

 ただ、睡眠の質を根本から上げるためには、頭蓋骨マッサージを毎日続けるだけではダメ。これを機に、自分の生活習慣を見直し、忙しいなどの理由で睡眠時間が短い人は毎日6~7時間程度は確保するのが大切だ。

「例えば4時間程度の睡眠では、体力をなんとか回復することができても、脳はしっかり休むことができません。

 睡眠の質を上げるためにも、6時間以上の睡眠を確保すること、そして、なるべく毎日同じ時間に眠ってサイクルを整えるなど、改善するようにしましょう!」

※写真はイメージです

“脳脊髄液”を循環させれば安眠に!

 脳全体を包んでいる脳脊髄液は、血液やリンパ液と同じ体液のひとつで、睡眠の質を良くする「睡眠ホルモン」が混じっているといわれる。

 脳脊髄液の流れを良くすると、睡眠の質が上がるほか「自律神経を整える」、「緊張を解いてリラックスできる」効果があるという。

“脳脊髄液”を循環させれば安眠に! イラスト/青井亜衣

1日1分でOK!「睡眠改善メソッド」

1.首のくぼみグリグリ

 後頭筋をやわらかくすることで、自律神経が整い快眠に! 指に力を入れず、頭の重さを利用して優しくもむのがコツ。

(1)横になり頭のくぼみに手を添える

 寝た状態で(座っていても可)、首の後ろにある頭蓋骨のくぼみ(ぼんのくぼ)に両手の人さし指または中指を添える。

(1)横になり頭のくぼみに手を添える モデル/葉月祥子(スペースクラフト) 撮影/有馬貴子
《Point》ぼんのくぼ モデル/葉月祥子(スペースクラフト) 撮影/有馬貴子

(2)首を左右に動かす

 頭を後ろに下げ、首を左右に振りながら頭の重さで指を押し込んでいく。指に力を入れず頭皮を優しく回すようにもむ。

(2)首を左右に動かす モデル/葉月祥子(スペースクラフト) 撮影/有馬貴子

頭蓋骨はがし4つのポイント
1)寝る30分~1時間前に行うのが理想的!
2)部屋の照明は暗めに
3)程よく押す。強すぎるとかえって脳が覚醒してしまう
4)ゆっくり深呼吸しながら

※それぞれのマッサージに指定の回数、時間はありません。自分で無理なく続けられる範囲で取り入れてください。

2.安眠ぐぐーっと指圧

 お風呂上がりなど一日の終わりに、リラックスした状態から始めるのが◎。程よい強さのマッサージで後頭部をやわらかくして、安眠を促す。

(1)横になり両手で頭を支え上下に動かす

 布団に寝た状態で写真のように両手で頭を支え首を上下に動かす。

(1)横になり両手で頭を支え上下に動かす モデル/葉月祥子(スペースクラフト) 撮影/有馬貴子
親指の位置は、上の「首のくぼみグリグリ」と同じ、首の後ろの「ぼんのくぼ」に入れるイメージ モデル/葉月祥子(スペースクラフト) 撮影/有馬貴子

(2)指の圧で頭をほぐしていく

 首を上下させると、頭の重さで指にかかる圧が変わり、頭の筋肉が動いているのがわかる。筋肉の動きを感じながら、指の圧で頭皮をほぐす。

(2)指の圧で頭をほぐしていく モデル/葉月祥子(スペースクラフト) 撮影/有馬貴子

安田あゆみさん(36)の体験談

 心地よい睡眠と軽い肩を手に入れました!

安田あゆみさん(36)の体験談

 子どものころから寝つきが悪く、時間をかけないと眠れないなど、不眠の症状で悩んでいました。頭蓋骨や首まわりのコリがほぐれたことで、ずっとあった首まわりの違和感や痛みがなくなり、寝つきもよくなりました。

眠活ヘッド整体DrHEADオーナー・みんみん先生●榎田あい。お客様のお悩みにコミットすることを目的としたドライヘッドスパサロン『DrHEAD』オーナー。自らのメソッドをまとめた著書『ぐっすり眠れる頭蓋骨はがし』(主婦と生活社)を上梓。
教えてくれたのは……眠活ヘッド整体DrHEADオーナー・みんみん先生●榎田あい。お客様のお悩みにコミットすることを目的としたドライヘッドスパサロン『DrHEAD』オーナー。自らのメソッドをまとめた著書『ぐっすり眠れる 頭蓋骨はがし』(主婦と生活社)を上梓。

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文/大野ルミコ