'24年に110周年を迎える宝塚歌劇団。記念行事は中止とのこと

 いじめやパワハラ、過重労働問題などで揺れる宝塚歌劇団。12月24日には、2000年以降過去4回に渡り、西宮労働基準監督署より是正勧告が出ていたと報道された。

「スタッフの労働時間の管理などに不備が指摘された、とのことです。9月に亡くなった宙組の劇団員について、宝塚は過重な労働などで女性に強い心理的負荷がかかっていたことは認めていて、すでに改善のための施策を発表しています」(スポーツ紙記者、以下同)

 12月15日には、週10回の本公演を週9回に減らし、2024年1月から3月までの新人公演を東京だけにするなどの対応を発表。さらに22日には、2024年に予定していた110周年記念式典などを中止すると追加で発表した。

宙組から2人が退団

いまだ公演再開に至っていない宙組については、“安全に公演ができる体制が整わない”とし、2024年3月までの公演を中止としています

 いまだ公演再開の見通しの経たないまま迎えたクリスマスイブ。2人の宙組の団員が、劇団を後にした。

優希しおんさんと花宮沙羅さんですね。8月に、12月24日付で退団することがすでに発表されていました。本来であれば、24日は東京宝塚劇場で予定されていた『PAGAD』『SkyFantasy!』の千秋楽。2人はその公演をもって退団するはずでしたが、中止となったことで退団を延期するのかどうか注目されていました」(全国紙記者、以下同)

 予定通りの退団ではあったが、ヒッソリと宝塚を後にしたことを嘆くファンは多い。

「退団者は千秋楽の公演後に劇場内の大階段を下りて挨拶をする、という恒例の行事があるのですが、2人はそういったお見送りの場もなく退団してしまいました。また、優希さんに限っては、宝塚専門のテレビチャンネル『タカラヅカ・スカイ・ステージ』で恒例の“サヨナラインタビュー”が、退団前に放送されることもありませんでした

宝塚専門雑誌に異変

 亡くなった劇団員が所属していたことで、宙組ではほかにも影響が現れているそう。

『宝塚クリエイティブアーツ』が発行する宝塚の専門雑誌『歌劇』でも、宙組の団員が姿を消しているんです。12月号の表紙こそ宙組の桜木みなとさんでしたが、誌面では宙組の団員がまったくといっていいほど登場しません。

 各組から1人ずつ担当していたコラムは宙組だけなくなっていますし、2023年の舞台を振り返る、という企画でも、各組のトップスターたちがコメントを寄せる中、こちらも宙組からはゼロ。過去の舞台の写真で触れられることはあっても、団員のコメントはナシの“無言”状態です

宙組の団員が姿を消した『歌劇』12月号

 優希と花宮のプロフィールは、宝塚歌劇団のHPから削除されている。

 無言を貫いても、問題が解決することはないはずだが……。