※写真はイメージです

 年々深くなっていくほうれい線。何をやっても薄くならないし、もうお手上げ……とあきらめモードのあなた!

 小鼻まわりの筋肉をケアすることですでに刻まれたほうれい線を薄くしたり、予防するメソッドがあるんです。

顔の筋肉が硬くなると深〜いほうれい線に

「そもそもほうれい線は、頬の筋肉が硬くなって衰え、皮膚がたるむことによってできる“溝”のことです。そのため、年とともに肌の弾力がなくなってきたとしても、筋肉をケアすることでほうれい線を目立たなくすることができるんです」

 そう教えてくれたのは、表情筋にフォーカスした「幼顔メソッド」を確立し、新規の予約は常に半年待ちの人気サロンオーナー、“なっちゃん先生”。

「表情筋とは顔の筋肉の総称のことで、顔には50近くの表情筋があります。そして、お尻や脚の筋肉と同じように、動かさないと衰えてしまいシワやたるみの原因になります」(なっちゃん先生、以下同)

 鍛えられたお尻がキュッと持ち上がるように、たるんだ頬も鍛えることでリフトアップしてほうれい線を薄くすることができるのだ。

「表情筋を引き締めるためには、顔の筋トレが重要です。ほうれい線に関係しているのは主に、(1)上唇鼻翼挙筋と(2)上唇挙筋の2種類です。

 (1)は鼻のキワに沿うようにある筋肉で、収縮するとほうれい線の溝が深まる原因になります。(2)は、唇を囲む口輪筋と目の周りの眼輪筋をつなぐ筋肉で、上唇と小鼻を上へ引き上げます」

ほうれい線に関わる表情筋

 この2つの筋肉がうまく使えていないと口角が上がりにくくなってしまう。笑顔が上手につくれないという人は、これらの筋肉が衰えているサイン。そこに皮膚のたるみが重なることで顔の下半分が重たい印象に。

「この2つの筋肉は、主にストレスによる緊張と、顔の筋肉を動かさない=無表情なことが原因で凝り固まります。加えて、前かがみの姿勢でスマホやパソコンを見続けることや、睡眠中の食いしばり、マスク習慣などもほうれい線を深くさせます」

ほうれい線が深くなりやすいのはこんな人!
□猫背でスマホやパソコンを見続けている
□いつもマスクをしている
□食いしばりのくせがある
□いつも片側の歯で噛んで食べる
□人と話す機会が少なく口元を動かさない
□唇や頬がガサガサして荒れている
□写真に撮られたり、鏡を見るのが嫌い

「ゆるめる&育てる」の2ステップで若肌へ

 上唇鼻翼挙筋と上唇挙筋を効果的に使ってほうれい線を撃退するメソッドを紹介。ポイントは、まず、凝り固まった筋肉を「ゆるめる」こと。

 次に引き上げる力を維持する筋肉を「育てる」こと。手は軽く添えて、筋肉が正しく動けるようにサポートするだけでOK。大きく筋肉を動かしたり、強く圧を加えたりする必要はなし。

「即効性が高いので、お出かけ前に行うのがおすすめです。睡眠中に歯を食いしばっていることも多いので、朝行えば筋肉をゆるめられてこわばりをほぐす効果も。1回3分、継続的に行いましょう」

 毎日自撮りをして日々の変化をチェックするのもおすすめだという。

「口角が下がってへの字口になっていると、よりほうれい線が深く見えます。このトレーニングを続ければ、ほうれい線が薄くなるのと同時に、口角から頬にかけて動かしやすくなるので、自然で魅力的な笑顔をつくれるようになりますよ。

 理想の笑顔でポジティブに過ごしてくださいね」

今から7年前、30歳のころのなっちゃん先生。体重は変わらないのに、ややエラの張った四角い顔。口角は下がり、ほうれい線やマリオネットラインも目立つ

ほぐしトレ1:くるくるマッサージ

 上唇鼻翼挙筋が凝ると頬を引っ張り、ほうれい線の溝をつくってしまう。小鼻を小さく回すマッサージでゆるめれば、頬のハリがアップして、溝も改善される。

指を添えて円を描くように小さく小鼻を回す

 人さし指と中指をそろえて小鼻に添える。この時、人さし指の腹が鼻のふくらみにくるようにし、2本の指を鼻の山に沿わせるように。

 添えた2本の指を鼻筋の中央に向かうイメージで前に押し出すように小さく円を描く。皮膚を摩擦しないように力を入れずにかすかに動かす。これを3分間行う。

ほぐしトレ1:くるくるマッサージ 撮影/山田智絵

《POINT》
・軽く手を添えてやわらかなタッチで行う
・皮膚が乾燥している場合は化粧水をつけてから行う

ほぐしトレ2:親指プッシュ

 上唇鼻翼挙筋が凝って硬くなると、ほうれい線が深くなって凹凸感のある老け顔を招く。ゆるめて、凝りをほぐせばほうれい線も目立たなくなる。

親指で筋肉を押し上げてもみほぐす

 顔を軽く下に向け、両手を軽く広げて親指の腹を小鼻の横のくぼんたところに当てる。親指を目のほうへ動かし鼻の横の筋肉を動かす。力を抜き元の位置へ戻る。これをリズミカルに90秒繰り返す。

ほぐしトレ2:親指プッシュ 撮影/山田智絵

《POINT》
・手の力は豆腐がつぶれない程度の強さで
・押し上げる⇔脱力をテンポよく繰り返す

ほぐしトレ3:チョキで頬上げ

 上唇鼻翼挙筋・上唇挙筋の緊張をゆるめ、引き上げる力を高める。頬がリフトアップしてほうれい線が浅くなり、顔の凹凸も改善する。

(1)2本指をほうれい線上に添える

 手元でチョキをつくり中指と人さし指をそろえて、中指がほうれい線に重なるように小鼻の脇に当てる。

(2)口角を上げ、鼻の脇の筋肉を引き上げる

 口角を指に近づけるイメージでグッと上げる。この時、2本の指も頬の動きに連動して上に動かし、頬の動きをサポート。リズミカルに上げ下げを90秒繰り返す。

ほぐしトレ3:チョキで頬上げ 撮影/山田智絵

《POINT》
・指は軽く添えて筋肉に動きを覚えさせるイメージで
・口角が上げにくい場合は前歯が見えるくらいまで上唇を引き上げる

なっちゃん先生●幼顔専門家。表情筋をゆるめて育てる施術「幼顔メソッド」で人気の「UENOYAMASALON」オーナー。俳優やアナウンサーなど著名人からも支持を受け、予約は半年待ち。著書に『一生老けない顔になる 幼顔メソッド』(主婦の友社)。撮影/山田智絵
教えてくれたのは……なっちゃん先生●幼顔専門家。表情筋をゆるめて育てる施術「幼顔メソッド」で人気の「UENOYAMA SALON」オーナー。俳優やアナウンサーなど著名人からも支持を受け、予約は半年待ち。著書に『一生老けない顔になる 幼顔メソッド』(主婦の友社)。
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取材・文/荒木睦美